レスポンスよりコントロール性を選ぶ!

サーキットで勝つためのタービン選択

佐々木雅弘選手のドライブにより、鈴鹿サーキットで2分3秒721という自己ベストを記録した“ウイングタケオ”のR35GT-R。2008年式の初期型で、ボディ補強を施していないことを考えれば、このタイムは驚異的と言える。

エンジンはトラスト製4.1Lキットによって排気量を拡大し、TD06SH-25Gタービンをツイン装着。同じく鈴鹿アタックを戦うフェニックスパワーやグローバルオートのR35も4.1〜4.3L仕様としているが、こちらはTD06SH-20RXを採用している。

実はウイングタケオも以前は20RX仕様だった。しかし、ある理由から25Gへ変更したという。

「ピークパワーは25Gの方が上。でも、ブーストの立ち上がりや中速域のトルク感は20RXの方が断然いい。すごくバランスの取れたタービンなんです。ただ、ハーフスロットル域のレスポンスが良すぎて、サーキットでは挙動を乱す要因にもなる。20RX仕様の時に試乗した佐々木選手から『もう少しマイルドな特性の方がタイムを狙える』とアドバイスをもらって、25Gへ変更しました」と代表の竹尾さん。

この変更は狙いどおりの結果を生み、鈴鹿で自己ベストを更新。もちろん、エンジン特性の好みやドライバーとの相性もあるが、アクセルを積極的に踏んでいける扱いやすさが、タイムアップへとつながった。

ただし、このセッティングがすべてのユーザーに最適というわけではない。

「タイムアタック専用のデモカーだから25Gを選んだだけ。お客さんに勧めるなら間違いなく20RXですね。街乗りからサーキットまで幅広く楽しめますから」と竹尾さんは続ける。

また、耐久性、パワー、コストパフォーマンスのバランスを考慮し、ユーザー向けにはブリッツ製ボルトオンターボキットやGCGハイフロータービンによる650〜700ps仕様を推奨。クラッチ強化は必須となるものの、ノーマル腰下でもコンロッドの変形や破損の心配が少なく、GR6ミッションの許容トルク内に収まることから、安心して楽しめる仕様としている。このあたりにも、多彩なR35を製作してきたウイングタケオの豊富なノウハウが息づく。

エンジン仕様はこれまで何度かアップデートされてきたが、吸気系は一貫してトラスト製サージタンクと純正スロットルの組み合わせを採用。バンパー開口部いっぱいに収まる大型前置きインタークーラーもトラスト製だ。

足まわりはクラックスをベースにしたウイングタケオオリジナル車高調を装着。アイバッハ製スプリングはフロント28kg/mm、リヤ30kg/mmを組み合わせ、「街乗りの快適性を犠牲にせず、サーキットアタックにも対応できるレートです」と竹尾さん。

コクピットでは、メーターパネル左側のエアコン吹き出し口にデフィ製ブースト計をセット。ダッシュボード上にはHKS AFノックアンプとデフィ・アドバンスFDを配置し、シフトレバー前方にはHKS EVC VIとサーキットアタックカウンターを装着。運転席にはレカロRS-G SK2を組み合わせる。

これまではレースガソリンを前提としたECUセッティングでタイムアタックに挑んできたが、現在は市販ハイオクガソリンに合わせたリセッティングを実施中。今後はストリートユースでも最高のパフォーマンスを発揮できる仕様へと進化を続けていく。

●取材協力:ウイングタケオ 三重県三重郡川越町高松86-1 TEL:059-363-2104

「ランエボXにさらなる進化を!」SSTだからこそ成立する、トルク型2.3Lチューンの妙

4G63から4B11へと世代交代を果たしたCZ4AランエボⅩ。そのSST仕様をベースに、2.3L化+GTⅢ-RSタービンで400psを発揮するウイングタケオの一台が鈴鹿に登場。ストリート前提の現実的なメニューで、SSTの弱点をどう攻略したのか。オーナー必見の技ありメイキングに迫る。

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ウイングタケオ
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