RENAULT 8 GORDINI CONCEPT
オリジナルは4ドアRRの名車

今回ルノーがフル電動コンセプトとして発表したモデルのオリジナルとなる「ルノー 8 ゴルディーニ」は、95hpのエンジンをリヤに搭載し後輪を駆動するRRレイアウトを採用していた。走行性能が高い一方で、乗りこなすには技術を要するクルマで、後にラリードライバーとして活躍するジャン・ラニョッティをはじめとする多くのドライバーが腕を磨いた1台であった。青いボディに入る2本の白いストライプも、同車の象徴だった。
「ゴルディーニ」の名は、エンジンの性能を引き出す手腕から「魔術師」と呼ばれたアメデ・ゴルディーニ(Amédée Gordini)に由来する。ルノーとの協業は1957年の「ドーフィン ゴルディーニ」に始まり、「ルノー 8 ゴルディーニ」へと続いた。
コンセプトカーは電動2シーター


今回ルノーが発表したフル電動コンセプトカーは、オリジナルの4ドアセダンを2ドア2シーターのクーペとして再解釈したものだ。全長4.12m、全幅1.88m、全高1.27mの低く幅広いボディに、前19インチ、後20インチのホイールを組み合わせる。後輪サイズを大きくした背景には、オリジナルモデルのリヤエンジン・リヤドライブの特徴を視覚的に表す狙いもあるという。
コンセプトカーに搭載されているモーターの最高出力は270hpと発表されているが、駆動方式や航続距離などは明らかにされていない。
6灯のヘッドライトなど、往年の意匠を継承

フロントエンドには、ラリーに参戦したルノー 8 ゴルディーニの追加ライトを取り入れ、6灯の丸型ヘッドライトとして表現した。角張ったホイールアーチや車体側面のウエストラインに沿った凹状の造形、貝殻のような形状のドアミラーも、オリジナルを現代的に表現したものだ。ボディ側面のラインは、空気を開口部へ導く役割も担う。
伝統的な青いボディカラーは、パール塗料を重ねることで光の当たり方で表情が変わる仕上がりとした。白い2本のストライプは車体を彩る装飾だったが、今回のコンセプトカーではクルマ全体のデザインをまとめる要素としている。フロントガラス下部のグリルや、リヤランプ内の光る模様も、ストライプに合わせて配置されている。
丸型デジタルメーターを並べた室内

室内では、ヘアライン仕上げのアルミ素材を横方向に配したダッシュボードに、丸型のデジタルメーターを並べた。往年の計器類を思わせる形状を残しながら、表示には現代のデジタル技術を用いている。操作部にもアルミを採用し、アルカンターラを張った部分とのコントラストをつけた。
黒いバケットシートの座面と背もたれの中央部には、青いコーデュロイを使用。かつてのシートを連想させる意匠を取り入れつつ、運転に集中できるよう、室内の装飾や部品点数を抑えたという。
歴史的モデルと共に展示予定

ルノー 8 ゴルディーニ コンセプトはルノーのデザインチームが手がけた。社内公募で300点を超えるスケッチが集まり、選ばれた2案をベースに2/5サイズのモックアップを制作し、最終的なデザインは双方の要素を取り入れたものとした。
ルノーは近年、「ルノー 5 ディアマント」や「R17 electric restomod x Ora Ïto」など、過去のモデルを再解釈した作品を発表してきた。ルノー 8 ゴルディーニ コンセプトもその一環で、将来はパリ近郊にオープンする予定の「ルノー・コレクションズ」博物館で、歴史的な車両とともに一般公開される予定だという。

