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今日は何の日?

■人気の2BOXハッチバック市場にカローラFX導入

1984年10月2日にデビューしたトヨタ「カローラFX」

1984年(昭和59)年10月3日、トヨタは前年5月にデビューしたカローラ初のFFモデルである5代目「カローラ」に、2BOXハッチバックの「カローラFX」を追加した。カローラFXは、カローラのトランク部を切り詰めて2BOXハッチバックとしたモデルで、ホットハッチ「カローラFX 1600GT」も登場して話題を集めた。

歴代初のFFに進化した5代目カローラ

1983年5月にデビューしたカローラ初のFF車、トヨタ5代目「カローラ」

1983年5月にモデルチェンジした5代目「カローラ」の最大の変更点は、歴代カローラ初のFFレイアウトを採用したこと。1970年代以降、世界中で小型車を中心にFRからFFレイアウトへの大きな潮流があり、ファミリーカーの代表格であるカローラも遅ればせながらFFに変更されたのだ。ただし、「カローラレビン/スプリンタートレノ」はスポーツ性を重視してFRを継続した。

1983年5月にデビューしたカローラ初のFF車、トヨタ5代目「カローラ」のリヤビュー

5代目は、4ドアセダンと5ドアリフトバックで構成され、スタイリングはスラントノーズとそれに合わせた異形ヘッドランプ、さらに前後バンパーはボディと一体化した樹脂製とし、欧州イメージが強調された。

1983年5月にデビューしたカローラ初のFF車、トヨタ5代目「カローラ」に搭載されたエンジン、コクピット

エンジンは、最高出力75ps/最大トルク10.9kgmを発揮する1.3L 直4 SOHC、83ps/12.0kgmの1.5L 直4 SOHC、100ps/14.0kgmの1.6L 直4 SOHC EFI(電子制御インジェクション)の3種エンジンで、横置きに搭載して前輪を駆動するFFレイアウト。トランスミッションは、3速/4速/5速MTおよびクラス初の電子制御4速ATが組み合わされた。

1983年5月にデビューしたカローラ初のFF車、トヨタ5代目「カローラ」のメカニズム

FFに大変身した5代目カローラは、カローラ伝統の信頼性や快適性、経済性に加えて、FFのメリットである広い室内空間を手に入れ、新たなカローラな魅力を市場に放った。

FR継続のAE86「スプリンタートレノ」
FR継続のAE86「カローラレビン」
AE86に搭載冴えた4A-Gエンジン

カローラの後部をカットして2BOXハッチバック化したカローラFXを追加

1984年10月2日にデビューしたトヨタ「カローラFX」(当時のカタログより)

5代目「カローラ」発売の約1年5ヶ月後の1984年10月のこの日、FFの特性を生かした「カローラFX」がデビューした。

1974年3月にデビューしたフォルクスワーゲン「ゴルフ」の登場以来、FF・2BOXが人気の欧州小型車市場に進出するため、トヨタは世界戦略車としてカローラFXを開発。5代目カローラセダンをベースに、ボディ後部をカットして全長を165mm切り詰め、軽快な3ドア/5ドアの2BOXとした。

1984年10月2日にデビューしたトヨタ「カローラFX」
1984年10月2日にデビューしたトヨタ「カローラFX」

スタイリングは、空力性能を考慮した全体を面一ボディで覆った流麗なデザインを採用。フロントには、薄型グリルにエアカットフラップと一体の大型バンパーを組み合わせ、精悍さをアピール。一方リアは、バンパーの真上から開く大きなバックドアにより、個性的ながら利便性にも優れていた。

トヨタ「カローラFX」に搭載された横置き4A-GELU型エンジン

エンジンは、最高出力83ps/最大トルク12.0kgmの1.5L 直4 SOHC、100ps/14.0kgmの1.6L 直4 SOHC、トップグレード(1600GT)用の130ps/15.2kgmの1.6L 直4 DOHCの3種。トランスミッションは、4速/5速MTおよび電子制御4速ATが組み合わされた。

トヨタ「カローラFX」のコクピット(当時のカタログより)
トヨタ「カローラFX」のシート(当時のカタログより)

車両価格は99.5万~143.7万円。当時の大卒初任給は13.5万円程度(現在は約23万円)だったので、単純計算では現在の価値で約170万~245万円に相当する。

トヨタ5代目カローラ・ファミリー

若者の注目を集めたホットハッチのカローラFX 1600GT

「カローラFX」の中で大きな注目を集めたのが、3ドアハッチバックに設定された「1600GT」グレードだ。エアロパーツを装備し、インテリアもチルト機構付き本革巻きステアリング&シフトノブや7ウエイスポーツバケットシート&シートリフターなどでスポーティさをアピールした。

カローラFXの中でもスポーティな「カローラFX-GT」のサイドビュー

パワートレーンは、「カローラレビン/スプリンタートレノ(AE86)」に搭載された4A-GELU型を横置きにした最高出力130ps/最大トルク15.2kgmの1.6L 直4 DOHCエンジンと、5速MTおよび3速ATの組み合わせ。4A-GELU型エンジンは、シリンダーヘッドをヤマハ発動機が中心に開発したスペシャルなエンジンである。

カローラFXの中でもスポーティな「カローラFX-GT」のリヤビュー
カローラFXの中でもスポーティな「カローラFX-GT」に搭載されたエンジン

また1600GTは、ボディ剛性を高めた上で、シャシーはカローラセダンと同じ4輪ストラットサスペンションだが、スプリング/ダンパー減衰力のチューニングなど足回りの強化などに加えて、ブレーキ系も強化された。

カローラFX 1600GTの価格は136.5万円で、現在の価値では、約233万円に相当する。同時期に、ホンダから同じく1.5L 直4 DOHC(ZC型)を搭載した「シビックSi」が発売され、1.6Lクラスのホットハッチ“テンロク”最強の戦いに火をつけたのだ。

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1980年6月にデビューしたマツダ5代目「ファミリア」
1983年9月にデビューしたホンダ3代目「シビック・ハッチバック」

昔の2BOXと言えば、かつては商用車バンのイメージが強かったが、1970年代中盤以降に欧州で合理的な小型車として、FF・2BOXがスペース効率と利便性の高さから瞬く間に人気となった。日本でも、“赤いファミリア”と呼ばれて若者の心を掴んだ5代目(BD型)「ファミリア(1980年~)」やホンダの3代目「“ワンダー”シビック(1983年~)」などヒットモデルが相次ぎ、FF・2BOXが小型車の定番となったのだ。
毎日が何かの記念日。今日がなにかの記念日になるかもしれない。

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