持ち味を活かし
不安要素のみを排除

「サーキットを不安なく楽しめるようにしてほしい」というF87 M2オーナーの依頼がきっかけだった。オートガレージエムのF型BMWチューニングはそこから始まる。
コンセプトはあくまでストリート。誰もが扱いやすく、日常も快適に走れることを重視している。
F87 M2、F80 M3、F82 M4の依頼を受けてきたが、いずれもチューニングは要所のみに絞っている。それでも、この取材車両のM3は、岡山国際サーキットで100秒切りを達成している。
チューニングの中核となるのはブレーキと足まわり。パワー系はECU書き換えと吸気系のみだ。
Mシリーズ本来の持ち味を活かしつつ、不安要素を取り除くのが、三浦義博代表のチューニングスタイル。

「Mといえども、特別なマニアでない限り、日常も使うカスタマーが大半。そう考えると、速さだけを追求したハードチューンは、このクルマには似合わない」と三浦代表。
「ブレーキの強化とフットワークのチューニングで、安心感も走りやすさも大きく変わってくる」という。
ブレーキはシステム全体を強化し、連続周回にも耐えられるようにする。サスペンションはコーナリング性能を重視したセッティングで、旋回時のスタビリティを高めるのがポイント。
そして、とくに意識しているのが、制御システムとのマッチングだ。BMWの制御は極めて優秀なので、ABSやトラクションコントロールは「必要な場面でわずかに効かせるセッティングが重要」とのこと。「その絶妙なバランスを見極めることこそが、速さを最大限に引き出すカギ」と語る。

エンジンは耐久性を重視した、ライトなブーストアップ仕様。インタークーラーとヒートエクスチェンジャーが変更されている。オートガレージエムの場合、吸気温度を下げる最大の目的は、出力アップではなく、安定したパワーを得ることにある。
サスペンションはオーリンズのDFV車高調キットをベースにオリジナルのピロアッパーマウントをセット(取材当時は欠品中)。

サーキット用タイヤは295/35R18サイズのADVAN A052を装着。インチダウンの狙いは、エアボリュームの増加によって縁石乗り上げ時の衝撃を緩和し、アライメントの狂いを抑制することにある。

ブレーキフルードは、流動性に優れるENDLESS FP-6を使う。パッドのリリースを妨げず、ABSとの相性もよい点が選択理由だ。低温時の作動性にも優れており、冬季のブレーキングも安心。
ノーマルの快適性をしっかりキープしたインテリア。交換されているのはシートのみ。軽量化なしのライトな仕様ながら、岡山国際を1分39秒台で走る実力を持つ。

SPECS
■最高出力500ps
■AGM オリジナルECU
■CSF 水冷式インタークーラー
■CSF ヒートエクスチェンジャー
■CSF インタークーラーパイピング
■OHLINS DFV車高調キットAGM ver.
■HYPERCOスプリング(F 14.3kg/mm R 19.6kg/mm)
■AGM オリジナルピロアッパー/リアアーム変更/フルピロ化
■ENDLESS Racing mono6キャリパー(F/R 380mmローター)
■ADVAN A052 (295/35R18)
■BBS RI-A (18×10.5J inset 25)
■RECARO RS-G
■SABELT 4点式ハーネス
■BMW純正オプション リアウイング
■オートガレージM
香川県高松市上天神町751-7 TEL087-816-8777





