スクープ班がとらえた次期型BMW M3の姿

BMWが開発を進める次期「M3」の最新プロトタイプを、スクープ班のカメラが捉えた。
次世代M3ではBEV(バッテリーEV)の投入が大きな話題となっているが、今回姿を見せたのはそれとは別のモデルだ。ボンネットの下には3.0L直列6気筒ツインターボを搭載。M3を象徴する「直6」は、次世代でも生き残ることになりそうだ。

しかも今回のテスト車両は、これまで目撃されてきた初期プロトタイプよりカモフラージュが減り、市販型に近いディテールが見え始めている。

BMW M3 ガソリンエンジン 車 プロトタイプ スパイショット

次期M3では、BEVと内燃機関モデルという2種類のM3が並行して展開される計画だ。
両モデルはBMWの新世代デザイン「ノイエ・クラッセ」の考え方を共有する一方、その中身は大きく異なる。BEV版が電気自動車用のNeue Klasse(NK)アーキテクチャを採用するのに対し、今回捉えたガソリン版は、現行世代で使われているCLARを発展させたアーキテクチャがベースになるという情報が入っている。

その違いはプロポーションにも表れている。ガソリン版は直列6気筒エンジンを収めるため、BEV版よりボンネットが長く、M3らしいロングノーズのシルエットを維持する。大きく張り出したワイドフェンダーも確認でき、通常の次期3シリーズとは明確に差別化されている。

BMW M3 ガソリンエンジン 車 プロトタイプ スパイショット

フロントでは、市販仕様とみられるLEDヘッドライトが初めて露出した。基本的なデザインは次世代「i3セダン」と共通性があるものの、M3では夜間に「Mイエロー」のLEDシグネチャーが与えられる可能性もある。バンパーも市販型へ一歩近づき、大型エアインテークを備えたMモデル専用デザインが見え始めている。 さらにM3専用のディテールとして、ボンネットスクープが採用される可能性も浮上している。

BMW M3 ガソリンエンジン 車 プロトタイプ スパイショット

リヤにはM3の伝統ともいえる4本出しエキゾーストパイプを装備する。通常の3シリーズ系プロトタイプでも4本出しマフラーは確認されているが、M3では左右のパイプをより外側へ配置。ワイドフェンダーと組み合わせることで、ひと目でMモデルと分かる迫力あるリアビューとなりそうだ。

BMW M3 ガソリンエンジン 車 プロトタイプ スパイショット

直列6気筒エンジンのマイルドハイブリッドに6速MTも設定?

そして最大の注目点がパワートレインである。
スクープ班に入っている情報によると、次期M3のガソリンモデルは、現行型の3.0L直列6気筒ツインターボ「S58」を発展させて搭載する見込みだ。さらにマイルドハイブリッドシステムを組み合わせる可能性が高く、直6を維持しながら電動化へ踏み出すことになる。

BMW M S58型3.0L直列6気筒ツインターボエンジン

ただし、現行M5のようなプラグインハイブリッドとは方向性が異なる。M3では直6ならではのキャラクターを残しつつ電動アシストを加え、排出ガス規制への対応とパフォーマンス向上を両立させる方向だ。

現行「M3コンペティション M xDrive」は最高出力530psを発揮するが、得られた情報では次期型はこれを上回る出力が与えられる可能性がある。

BMW M3セダン コンペティション M xDrive

一方で、数字だけを追い求めた大幅なパワーアップにはならない可能性もある。次期M3の下に位置する「M350」には、最高出力443ps級まで強化された3.0L直6が搭載されるとの情報があり、M3にはそれと明確な差をつけるパフォーマンスが求められる。

もうひとつ気になるのがトランスミッションだ。
電動化によって3ペダルが消滅すると思われがちだが、BMW M部門トップのフランク・ファン・ミール氏は、マニュアルトランスミッション存続の可能性を示唆している。実現すれば、電動化された直6とMTを組み合わせた、今後ますます希少になりそうなスポーツセダンが誕生することになる。

登場は2028年か?

登場時期はBEV版とガソリン版で異なる見込みだ。スクープ班が得た情報では、BEV版M3が先行して投入され、その後を追って2028年に直6モデルが登場するという。

BMW M3 ガソリンエンジン 車 プロトタイプ スパイショット

BEVへ一本化するのではなく、内燃機関のM3も残す方向が見えてきた次世代モデル。新世代デザインをまといながら、直列6気筒、4本出しマフラー、そしてMTまで受け継ぐのか。2028年に登場するとみられるガソリン版M3は、電動M3とは異なる個性を担うモデルとなりそうだ。