6.2ps+フロントディスクでスポーツ度UP!【ホンダ・リードSS】

HONDA リードSS|1984年発売
1982年に登場した初代リード50は、5ポートシリンダーを採用した2ストエンジンとVマチックを組み合わせ、“スポーティなスクーター”という立ち位置を打ち出していた。その走りをさらに強化して、1984年7月に追加されたのがリードSSだ。
新設計の49cc空冷2ストローク単気筒エンジンは最高出力6.2ps。ハイパーエキゾーストや掃気ポートの見直しによって吸排気効率を高め、低速から中速まで力強く滑らかに加速する特性を狙っていた。
足周りも本気で、フロントには制動時の沈み込みを抑えるメカニカル・アンチダイブ機構と油圧式ダンパーを組み合わせたTLADを採用。さらに油圧式ディスクブレーキまで装備した。電気式タコメーター、大型ハロゲンヘッドライト、MFバッテリーなども備え、見た目だけではない“SS”らしい内容だった。
総排気量:49cc
エンジン:空冷2ストローク単気筒
最高出力:6.2ps/7000rpm
最大トルク:0.69kgm/6000rpm
全長×全幅×全高:1690×680×1105mm
重量:71kg
タイヤ:3.50-10・3.50-10
発売当時価格:16万9000円
48kgの軽量ボディに6ps!【スズキ・ラブ・スリー】

SUZUKI ラブ・スリー|1984年発売
1982年に登場したラブを大きく進化させたモデルがラブ・スリー。車名の“スリー”には、「軽く、速く、美しく」という3つの狙いが込められていた。
最大の武器は重量48kg(乾)という軽い車体。それに最高出力6psの49cc空冷2ストローク単気筒エンジンを組み合わせるのだから遅いわけがない。低・中速域を重視したエンジン特性とVベルト式無段変速によって、鋭い出足と加速を実現している。
しかも速さだけに振っていないのがスズキの良心。セルフスターターや“あんしんスタート機構”を採用し、各部のメンテナンスフリー化も進めるなど、日常での扱いやすさもしっかり確保。30km/h定地走行値で91.1km/Lという優れた燃費性能も備えていた。
軽量ボディと6psという組み合わせは、数字を見るだけでも1984年らしい勢いを感じさせる。女性向けライトスクーターから始まったラブが、ここまでスポーティに変化したのも時代なのだろう。
総排気量:49cc
エンジン:空冷2ストローク単気筒
最高出力:6.0ps/6500rpm
最大トルク:0.69kgm/6000rpm
全長×全幅×全高:1580×645×1020mm
重量:48kg(乾)
タイヤ:2.75-10・2.75-10
発売当時価格:10万9000円
スクーター初の油圧ディスクを採用!【スズキ・シュート】

SUZUKI シュート|1984年発売
スポーティなライフスタイルを好む若者層に向けて登場したシュート。49cc空冷2ストローク単気筒エンジンは最高出力6psを発揮し、吸入方式には中低速での粘りと高回転域での伸びを両立させるリードバルブ方式を採用した。
変速機にもひと工夫あり。新開発のキックダウン機構付きVベルト無段変速を採用し、急加速や上り坂など大きな駆動力が欲しい場面では、自動的に減速比を大きくする仕組みだった。アクセルを開けたときの小気味いい出足を狙った、走り重視の構成だ。
さらに足周りには、スクーターとして初めてフロント油圧式ディスクブレーキを採用。フロントフォークもテレスコピック式として、6psエンジンに見合う制動力と操縦安定性を確保していた。
軽量さと安さを武器にしたラブ・スリーとは対照的に、シュートは装備とメカニズムまで含めて“スポーツスクーター”を作り込んだ1台だった。
総排気量:49cc
エンジン:空冷2ストローク単気筒
最高出力:6.0ps/6500rpm
最大トルク:0.69kgm/6000rpm
全長×全幅×全高:1660×675×1120mm
重量:57kg(乾)
タイヤ:3.00-10・3.00-10
発売当時価格:15万9000円

シュートのフロントディスクブレーキ。ドラムブレーキしかなかった原付スクーター界にとって、部品点数も多くハイパフォーマンスの象徴でもある豪華なディスクブレーキの採用はセンセーショナルだった。
※この記事は月刊モトチャンプ2025年12月号を基に加筆修正を行っています
【モトチャンプ編集部】