
モンキーミーティングin多摩で出会った豆太郎さんのガレージへお邪魔したことを過去の記事で紹介した。その後続けて豆太郎さんが製作したカスタムモンキーを紹介してきたが、今回のマシンこそ豆太郎さんの本領が発揮された1台といえる。なんと言ってもフルカウルを自作してしまっているのだから。

カウルはFRPで製作されている。FRPでカウルなどの外装パーツを作るには、まずモデルとなるものを作り上げてから型を被せる。型が硬化したら内部へFRPの繊維を敷き詰め樹脂を流し込んで硬化するのを待ってから型を割る。こうして外装パーツは作られるのだが、型を作るには相応のスキルと場所が必要になる。だから一般的にDIYでカスタムするマニアでも手を出さない領域と言える。それを易々と突破してしまうのが豆太郎さんなのだ。

なぜこんなことができるのかといえば、ひとえにモノ作りが大好きだから。仕事柄もあってペイントは得意なのだが、それ以前に何もないところからカタチあるものを生み出す行為が大好きなのだ。そこにモンキーをカスタムする技が組み合わされるとこうなります、というのが今回紹介するモンキーだ。

そもそもなぜフルカウルを作ったかといえば、モンキーミーティングなどのイベントに参加することを続け仲間も増えた。知り合ったカスタムモンキーは数多いけれどカウル付きのモンキーは少数だと気づく。すると俄然やる気になりチャレンジしたそうだ。しかもフルカウルに施したペイントがまたすごい。エアブラシを駆使して立体感ある模様が描かれ、本職だった看板制作の腕が遺憾なく発揮されている。

外装パーツは全て豆太郎さん自らペイントしてあるが、注目したいのがアルミタンクに施されたエグリ風の加工とテールカウルに埋め込められたLEDの灯火類だ。タンク側面のウイングマーク周辺は黒っぽくされていて、その部分が一段下がっているように加工がされている。またテールカウルは一見しただけだと模様と思ってしまうのだが、よくよく見ればウインカーとテールランプが埋め込まれていることに気が付く。しかもウインカーはシーケンシャル仕様で流れるように点滅する。もはや芸術的なのだ。

またこのフルカウルモンキーでは過去の2作とは異なるチューニングが施されている。過去の2台はいずれもSP武川製のボアアップキットを使ってきたが、このマシンではキタコ製ボアアップキットを使って88cc化してある。さらにクラッチやトランスミッションもデイトナ製を選び、過去の2台とは異なる走行性能を目指した。

キャブレターは過去の2台と同じVM26を使っているが、面白いのが排気系。前のデュアルカウルモンキーでマフラーをワンオフしたことで得られたノウハウを用いて、今回は左右2本出しのマフラーをワンオフしている。エキゾーストパイプを車体の真下へ伸ばし、車体中央付近で左右へ分割させてからFireoutのサイレンサーを組み合わせている。マシンを左右どちらから見てもマフラーがあるので安定感あるスタイルとなった。

もちろん前後ディスクブレーキ化することは忘れず、フロントフォークもテレスコピック化してある。今回はズーマー純正フロントフォークを加工してローダウンさせつつ、スイングアームはモトラ純正を加工して装着。前4.0J後6.5JサイズのGクラフト製8インチホイールで太足化させている。行き着くとことまで行ってしまったかのようなカスタムモンキーだが、これが最終形ではなかった。次回はさらに驚きのカスタム技を紹介しよう。
