撮影日は真冬、東京日本橋でホンダモンキー125登場!
極寒の2月、日本橋に舞い降りたAFO RIDERタカハシと新型モンキー125。
タカハシはまたも日本橋にやってきた。東海道ガス欠チャレンジも、これで連載3回目。毎回「今日こそは早朝出発だ!」と言いふらしているくせに大遅刻し、昼メシ時に出発するのが習わしになっている。
だが今回は、その程度のヤワな遅刻で済ませるつもりはない。なにしろ冬に取材してあった原稿を、夏も盛りの今となって、ようやく書き始めているありさまなのだ!
鳩および鳩の羽毛および鳩のアレなど、さまざまな異物が舞い散る日本橋。国道1号をはじめとする主要国道7路線の起点ともなっている。
遅刻だサボりだとあれこれ批判されてもまったく気にしないあたり、我ながらじつに大胆不敵、豪放磊落、天衣無縫な快男児ぶりと自賛しているのだが、そのわりに、なぜか地べたに額をこすりつけて関係各位にペコペコお詫びして回りたくなるこの胸の切なさはなんだろう……。
インジケーターもサル感たっぷり、丸くて可愛いモンキー125の単眼メーター。日本橋スタート前にきっちり満タン給油、トリップメーターを0kmにリセットした。
今回のタカハシのガス欠チャレンジの相棒は、新型ホンダ モンキー125。誰もが知る往年の小さな名機モンキーが2018年に125ccへスケールアップされ、満座の喝采をあびて舞い戻ってきたのも記憶に新しい。このモンキー125は、その改良版。リバイバル当初4速だったミッションを5速にアップグレードした2021年型だ。
市街地最強のレトロスタイル・マシン
ホンダ モンキー125/車両重量104kg、ホイールベース1145mmのリトルボディにトルクフルな4ストローク空冷単気筒123ccエンジンを搭載。新採用の5速ミッションがイイ仕事をしてくれる。
都心を抜けて東海道を西へ。ごちゃごちゃ混みあう街中でも、軽量コンパクトのモンキー125にストレスはない。
タカハシが日本橋を出発したのは、今回もやっぱり昼過ぎだった。サクッと国道1号を走り抜けるつもりだったのに、何度も迷子になりつつ西へ向かう。無味乾燥なビル街を1時間半もうろつかされ、やっとの思いで多摩川をこえて神奈川県に入った。
走りの革命は5速ミッションから
これが新型モンキー125。レトロキュートな市街地最強マシン♪
せっかくバイクに乗ってるのに、クルマだらけの市街地をちんたら走って何がおもしろいんだ……とかなんとか悪態のひとつもついてみたいと思っていたのに、いざ走りだしてみると、モンキー125には簡単にそうとも言えない味わいがあった。
渋滞まみれの都心の道はまもなく終わる。東海道の旅はこのあたりからが本番だ。
5速ミッションの採用は、新型モンキー125の走りを劇的に変えた。
そもそも小排気量の125ccじゃ、誰がどう頑張っても、スロットル一発でアスファルトを削るビッグパワーなんて実現できるはずがない。もしライダーがそのささやかなエンジンパワーを楽しめるとすれば、せいぜい出足のインパクトくらい。だが、ワイドな4速ミッションで全速度域をカバーしようとすると、どうしてもローギアが迫力不足になりがちだ。5速ミッションの新型モンキー125は、そのローギアがめちゃくちゃ気持ちイイ! もしライダーがその気になれば、スタートダッシュでフロントをど~~んと振り上げられるほど鋭い「出足感」のあるマシンなのだ。
出足するどい加速感を実現する5速マニュアルミッション付きエンジン。最高出力9.4PSを6750rpmで、最大トルク1.1kgf・mを5500rpmで発生する。
手持ちの時計でざっと測ると、モンキー125のゼロ発進は、法定速度の60km/hに到達するまでに6.5秒をやや切る程度。数字的にはとくに激速とはいえないが、出足感の良さが際立ち、体感的な加速は数値より遥かにキモチいいものになっている。
日本橋からの距離26kmを示すキロ程標。トリップメーターは26.5km、フューエルメーターの目盛りは残5に。
レジャーバイクの枠をはみだす「セミスポーツ・バイク」
国道1号、横浜市鶴見区あたり。ちょっと道路がすいてきて、たまにはスカっとクリアに走れる瞬間も。
混雑しやすい首都圏の国道1号も、郊外に出れば60km/h付近でクルージングするシチュエーションが増えてくる。そういうときのモンキー125は、しっとり落ち着いたハンドリングで安心感たっぷり。ひとまわり大きなバイクに乗っているような安定感だ。
フロントにはABSを標準装備。思い切りレバーを握るとコツコツとかすかなキックバックがあり、作動を知らせてくれる。リアにはABSがないから目いっぱい踏むと当然ロックするが、その挙動はおだやかでコントローラブルだ。
タックロールデザインのシートは、見た目がいいだけじゃなく、おそろしく座り心地がいい。ホンダは最近どこかの家具工場から椅子職人でも引き抜いてきたんだろうか。
一見してブリブリ可愛いレジャーバイクのくせに、禁断の5速ミッションを手に入れた2021年型モンキー125の走りは、もはやその枠には収まらない。甲羅を経たベテランライダーが「セミ・スポーツバイク」感覚で乗っても満足できる性能だ。加速して良し、流して良し、見た目も良しと、モンキー125は、市街地ライドで向かうところ敵なしの風格すらにじませている。
逃げる太陽を追って西へ。横浜市街ではイラつく渋滞に何度もひっかかる。
極寒の夜走りは平塚へ続く
夕暮れが迫り、寒さのあまり防寒装備を追加することに。
購入した防水グローブカバー2900円。ふだん500円の革グローブで走り回っているタカハシには、これでもかなりの贅沢装備だ。
冬の夕暮れはたちまち夜に変わる。風が冷たすぎて我慢できない。沿道の作業着等専門店で、急きょ防寒装備を追加することにした。購入したのはピカピカ光る反射材付き防水グローブカバー2900円。防水機能はともかく、これで少しは暖かくなるといいんだが。
トリップ59.0km地点、フューエルメーターの残目盛りは4に。
すっかり陽が落ちた国道を西へ進む。気づくとフューエルメーターの残りは4目盛りになっていた。
せっかくグローブカバーを買ったのに、手先足先が冷え切ってじんじん痛い。
そんなとき関西人の口をついて出るのは、もはや「寒い寒い寒いしぬしぬしぬ、寒いっちゅうとんねん、マジしんでまうやろがワレこら!!」だけだ。何度叫んでも暖かくなるはずもなし、叫ぶだけムダだとわかっていても、そのセリフだけはフルボリュームでガンガン出る。信号待ちで隣に並んで停まった原付おじさんが、何かにおびえたように目を丸くしてこっちを凝視しているのに気づいたときだけは、かろうじて口をつぐんだが。
平塚の路上で装備を解く。とにかく寒く、ひたすら寒い。早く夏になればいいのにと思う反面、だからって原稿書く前に夏になったらイヤだよなとも、じつはうっすら思っていた。
寒さのあまり、50年前のポンコツOHVエンジンよりも激しくガタガタ振動しつつ、涙のかわりに目からプッシュロッドをズボズボ飛び出させつつ、かろうじて平塚市内のビジホにたどりつく。部屋に入るとすぐに熱いシャワーを浴び、そのままベッドにもぐりこんで寝てしまった。
初日終わりのトリップメーターは69.9km、日本橋からも同じく69.9km。フューエルメーターの目盛りは残4つだ。
■東海道ガス欠チャレンジMAP/モンキー125/日本橋~平塚
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