ハーレーダビッドソンを得意とするカスタムショップ「ゼロエンジニアリング」は、1992年に愛知県岡崎市で誕生。オートバイの総合パーツメーカー「プロト」の一事業部としてスタートしたゼロエンジニアリングは、カスタムビルダー・木村信也氏が生み出す個性的なチョッパーによって、創業当時から絶大な人気を獲得した(その後、プロトより独立)。
ゼロエンジニアリングが手掛けた写真のハーレーカスタムは、2004年にテレビのディスカバリーチャンネル「The Biker Build Off」のカリフォルニア・パームスプリングのイベント用として製作された、「ジャンクヤードファントム」と呼ばれる貴重なモデル。
エンジンは1941年製のKnuckle Headをレストアし、アメリカのラスベガスにあるフォードの排気及びスクラップ部品の一部を使用しつつ、約1ヶ月で製作された。
当時の流行だった、派手なグラフィックやビレットパーツで構成されたハイテクのチョッパーとは一線を画した、ガレージ感に満ち溢れた味のあるハンドメイドによる造形により、ジャンクヤードファントムはアメリカでも高く評価。
また、バイクならではの走りにもこだわったジャンクヤードファントムは、完成直後、製作場所のラスベガスからイベント会場のカリフォルニアまでの約700kmを走破。その心意気も大いに賞賛された。