YZR500に憧れた’80年代の少年へ捧ぐ / 今夏発売のXSR900GPで青春を取り戻せ!|モーターサイクルショー2024

すでにオヤジライダーを中心に、懐かしいレーサーレプリカスタイルが話題になっているXSR900GP。昨年秋のジャパンモビリティショー2023で発表され、いよいよ今夏に国内リリースされるという。標準モデルはハーフカウル仕様だが、大阪モーターサイクルショー2024にはフルカウルのオプション外装を装着した2台が登場! RZV500RとFZ400Rをオマージュしたカラーリングは、眺めているだけでも一杯ヤレそうな存在感だ。あの頃、単車少年だった世代はもちろん、ヘリテージに心惹かれるライダーは要チェックといえる。


REPORT&PHOTO●川島秀俊
大阪から始まった2024年のモーターサイクルショーでは、ワイズギアによるオプション外装を纏ったXSR900GPを2台展示。このカラーリングはRZV500Rをオマージュしたもので、アンダーカウルから伸びるストロボラインに当時の憧れを重ねることができる。

ワイズギアが手がけた2台のXSR900GPフルカウル仕様

XSR900GPを知らない人のためにおさらいしておこう。このオートバイはMT-09の派生モデルとして、ネオクラシックスタイルへと仕上げたXSR900がベース。丸ライトのネイキッドからカウル付きへと変更され、ヘリテージモデルらしく1980年代のレーサーレプリカスタイルを再現する。まだ国内仕様の詳細は発表されていないが、発売は今夏頃という情報が流れている。スペックに関しては4月17日に発売される新型MT-09に準じていると予想できるだろう。6軸IMUから緻密に制御される最新のエンジンコントロールや、実用性に優れた便利機能の数々は、ツーリングからスポーティな走りまで十分に楽しめそうだ。セパレートハンドル化による前傾ポジションを心配する声もあるが、見た目の割にキツくないというのが取材時の印象。スーパースポーツモデルに比べれば、意外にユーザーフレンドリーなモデルといえそうだ。

そんなXSR900GPにて発売当初からカスタムを楽しんでもらおうと、純正オプションパーツを手掛けるワイズギアがフルカウルキットを用意!タンクを含めた完璧な外装キットで、往年の人気モデルを再現できる。数あるヤマハ車の中から選ばれたのは、GPマシンの公道版として衝撃的だったRZV500Rと、中免ライダーから絶大な人気を得たFZ400R。ストロボラインを基調にしたグラフィックは共通ながら、色違いというだけでそれぞれの雰囲気を上手く演出している。

欧州向けに発表されたXSR900GPの純正カラーは、WGPで活躍したマルボロカラーを彷彿させるレジェンドレッドと、黒系ツートンカラーのパワーグレー。大阪モーターサイクルショー2024にはレジェンドレッドの車両が展示され、多くのファンから注目を集めた。まだ発売前なので時期尚早とは思うが、今後のカラーラインアップも期待せずにはいられない。過去のXSR900を見れば、黄色を盛り込むインターカラーやソノートヤマハを彷彿させるブルーの設定も有力。ファン心理を心得たヤマハだけに、限定でTECH21カラーを用意する可能性も考えられる。

オートバイは、そもそも『単車』と呼ばれる個人的な趣味の乗り物。昔を懐かしく思い出しながら、XSR900GPと過ごすことで豊かな時間を過ごせる人は多いことだろう。旧車とつき合う苦労もなく、最新のヘリテージモデルで簡単に青春時代を再現できるとは、とても嬉しいNEWモデルの登場だ。

テールカウル下部にスモークアウトされたテールランプを装備し、保安部品を感じさせないディテールを形成。レーシーなシルエットにとことんこだわっている。
エンジンはXSR900と同じ888cc水冷4ストローク3気筒を搭載。クイックシフターも標準装備し、スポーティな走りが楽しめる。
強度的には不要だが、当時のレーサーをイメージして装着されるアッパーカウルステー。開発スタッフの間では『あの頃ステー』と呼ばれるらしい。
フレームはあえてシルバー塗装し、当時のアルミフレームの存在感を再現。シートカウルの固定部など、クイックファスナーの採用もレーサーを彷彿させるディテールだ。
アッパーカウルのナックルガード周辺やタンク上部、シングルシートカウル天面を紺メタにカラーリングするFZ400R風のXSR900GP。ワイズギアのオプション外装キットで、往年の人気モデルのストロボカラーが再現できる。
XSR900GP標準モデルのレジェンドレッド(欧州モデル名)は、かつてのマルボロヤマハをイメージさせるカラーリング。アンダーカウルはオプションとなっている。
超小型のLEDヘッドライトは、形状からして新型MT-09に採用されるものと同種と判断できる。アフターパーツでデュアルヘッドライトや耐久片目カウルなど、カスタムパーツが充実しそうだ。

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