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総合1位に輝いたのはモンキー125
今回は、国産メーカーが発表している各モデルのWMTCモード値を参考に順位を付けてみた。ちなみに、WMTCモード値とは、発進・加速・停止などを含んだ国際基準となっている走行モードで、測定された排出ガス試験結果にもとづいた計算値。より使用実態に近い方法で計算されている数値を使って順位を出してみた。
まずは、2024年6月現在、約30タイプある国産の原付二種モデルで、WMTCモード値がいいベスト5を紹介しよう(商用モデルを除く)。
<燃費のいい原付二種バイク総合トップ5>
1位:モンキー125 WMTCモード値68.7km/L
2位:スーパーカブ110 WMTCモード値67.9km/L
2位:クロスカブ110 WMTCモード値67.9km/L
4位:グロム WMTCモード値67.8km/L
4位:スーパーカブC125 WMTCモード値67.8km/L
トップ5をホンダ車が独占。しかも、1位に輝いたのは、モンキー125。燃費の面でもホンダが誇るスーパーカブ・シリーズを抑え堂々のトップだ。
123cc・空冷4ストロークOHC単気筒エンジンに、シフト操作が楽しめる5速マニュアルをマッチングしたのがモンキー125。歯切れの良い鼓動感と低中速域の豊かなトルクを発揮するロングストローク設計のエンジンは、最高出力9.4PSを発揮。良好な燃費性能と相まって、市街地走行からショートツーリングまでさまざまなシチュエーションで、レジャーバイクとしての操る楽しさを追求しているモデルだ。
しかも、モンキー125は、燃料タンクの容量が5.6L。スペック上の計算で、1回の満タンで走ることのできる航続距離は384.72kmとなる。2位タイのスーパーカブ110やクロスカブ110の燃料タンクは、いずれも容量4.1Lなので、これらはスペック上の航続距離278.39km。モンキー125は、燃費がいいだけでなく、スーパーカブ・シリーズと比べても、満タン1回で100km以上長く走れることになるのも魅力だ。
燃費のいい原付二種スクーターはどれ?
上記のように、基本的にはミッション付きバイクの方が、燃費の数値的にはいい。では、通勤や通学などに最適な原付二種スクーターの場合はどうだろう? WMTCモード値のベスト5は以下の通りだ。
【燃費のいい原付二種スクーター・トップ5】
1位:バーグマンストリート125EX WMTCモード値56.0km/L
2位:ディオ125 WMTCモード値55.6km/L
3位:アヴェニス125 WMTCモード値54.3km/L
4位:アドレス125 WMTCモード値53.8km/L
5位:ジョグ125 WMTCモード値51.9km/L
5位:アクシスZ WMTCモード値51.9km/L
上位5台は、いずれもWMTCモード値で50km/Lを超える好燃費。また、スズキ車が3台もランクインしていることも注目だ。
特に、1位となったバーグマンストリート125EXは、パワーユニットに124cc・強制空冷4ストローク単気筒のSEP-αエンジンを搭載。燃焼効率を上げ、フリクションロスを低減すると共に、アイドリングストップシステムやエンジンを静かに始動させるサイレントスターターシステムなどを採用することで、バツグンの燃費性能を誇っている。
ちなみに、WMTCモード値では48.8km/Lとランク外となったホンダのPCXだが、燃料タンクは大容量の8.1L。バーグマンストリート125EXの燃料タンク容量5.5Lをはるかに上回っており、1回の給油で走行できる航続距離も、スペック上ではバーグマンストリート125EXの308kmに対し、PCXは395.28km。原付二種スクーターでは最も航続距離が長いことになり、ツーリングなどにも十分使えることが分かる。
1回の給油で長く走れる原付二種バイク
原付二種モデルにも、最近はスポーツタイプも多いが、WMTCモード値だけで見れば、さほど燃費がいい印象はない。だが、原付二種とは思えないほどの本格的な車体を持つモデルも多く、燃料タンク容量も比較的大容量。そのため、あくまでスペック上ではあるが、1回の給油で走れる航続距離が長いモデルも多い。
そこで、以下に、あくまでスペック上の計算だが、1回の満タンで航続距離の長い原付二種バイクのトップ5を挙げてみた。
【航続距離の長い原付二種トップ5】
1位:YZF-R125 航続距離543.4km(WMTCモード値49.4km/L/燃料タンク容量11L)
2位:MT-125 航続距離494km(WMTCモード値49.4km/L/燃料タンク容量10L)
2位:XSR125 航続距離494km(WMTCモード値49.4km/L/燃料タンク容量10L)
4位:GSX-R125 航続距離478.5km(WMTCモード値43.5km/L/燃料タンク容量11L)
4位:GSX-S125 航続距離478.5km(WMTCモード値43.5km/L 燃料タンク容量11L)
トップ5は、ヤマハ車とスズキ車が独占。しかも、上位3位はすべてヤマハのバイクだ。
なお、1位となったYZF-R125は、WMTCモード値49.4km/Lで燃料タンク容量11L。また、2位タイのMT-125やXSR125のWMTCモード値は、いずれもYZF-R125と同じ49.4km/Lだが、両モデルは燃料タンク容量が10Lとやや少ないため、スペック上の航続距離もやや少なくなっている。
だが、これら3モデルは、基本的に同じ124cc・水冷4ストローク単気筒エンジンを搭載。いずれも、VVA(可変バルブ)の採用で、低速域から高速域までの全域でトルクフルな走りを味わえると共に、好燃費も実現しているようだ。
EVの原付二種バイクは1充電でどれくらい走れる?
ちなみに、最近の原付二種バイクには、100%電気とモーターで走るEVモデルもあるが、1回の充電で走行できる距離は、以下の通りだ(商用モデルを除く)。
【EVバイク(原付二種)の一充電走行距離】
1位:E01 104km
2位:ニンジャe-1 55km
3位:Z e-1 53km
1位のヤマハ・E01は、現在はまだ実証実験の段階で、3か月間のリースのみ。一般販売をしていない。そのため、一般ユーザーが買えるのはカワサキのニンジャe-1かZ e-1になるが、航続距離でいえば、まだまだガソリン車には及ばない。
当面、EVバイクは、あくまで、通勤や通学、近所への買い物など、近距離移動の手段として使う感じといえるだろう。
ともあれ、燃費や1回の給油で走行できる距離は、天候や走行状況、ライダーの操作などによって変わるため、ここで紹介した数値はあくまで参照値だ。だが、例えば、どんなバイクが燃費がよく、お財布に優しいのかを知る手助けになると思う。原付二種バイクの購入を考えている人などは、参考にしてみて欲しい。