NISSIN(ニッシン)のレース向け新型フロントブレーキキャリパー登場! 既存モデルの約15%軽量化を実現|EICMA2024

NISSIN(ニッシン)のレース向け新型フロントブレーキキャリパー。既存モデルの約15%の軽量化を実現した軽量ボディが特徴。軽さを追求しながらも高い剛性を維持し、制動力やコントロール性、高温時のレバー剛性変化抑制は過去最高レベルを獲得。
「NISSIN」「KEIHIN」「SHOWA」の各製品ブランドを展開(2020年に経営統合)する、四輪車と二輪車の新技術・先進技術カンパニー「日立Astemo」は、2024年11月5日~11月10日にイタリアで開催されたモーターサイクルショー『ミラノショー(EICMA)2024』に出展。最新の2025年モデルとレース向けの新型ピンスライド式フロントブレーキキャリパーを並べて展示し、その進化の変遷を紹介。またオフロード競技車両用ピンスライドブレーキキャリパーによるブレーキ剛性体感の展示を行った。
REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)
NISSIN(ニッシン)のレース向け新型フロントブレーキキャリパー。既存モデルの約15%の軽量化を実現した軽量ボディが特徴。軽さを追求しながらも高い剛性を維持し、制動力やコントロール性、高温時のレバー剛性変化抑制は過去最高レベルを獲得。

日立Astemoのブースには、NISSIN(ニッシン)のレース向け新型フロントブレーキキャリパーを展示。ラジアルマウント型で4ピストンを採用した新型フロントブレーキキャリパー最大の特徴は、約15%の軽量化を実現した軽量ボディ。軽さを追求しながらも高い剛性を維持し、制動力やコントロール性、高温時のレバー剛性変化抑制は、過去最高レベルを獲得している。

シール溝の形状見直しや、熱容量に優れた素材のピストンを採用! オフロード用キャリパーも日々進化

市販のオフロード競技車両に採用されているピンスライド式フロントブレーキキャリパーと、今後レースに投入予定の新型ブレーキキャリパーを体感型の展示として出展。

EICMA2024では、オフロードレース向けの新型ピンスライド式フロントブレーキキャリパーを並べて展示し、進化の変遷も紹介。オフロード競技車両に求められるブレーキ性能は多岐に渡る。

大径タイヤとスポークホイールを組み合わせて使用するオフ用のブレーキキャリパーは、ハンドリ ングへの影響を最小限にとどめるために軽量コンパクトなピンスライド式を採用。高い制動力とコントロール性、さらには高温時のレバー剛性変化の減少を追求し、開発を推進。

NISSIN(ニッシン)のオフロード競技車両用フロントブレーキキャリパーは、優れた制動力とコントロール性を追求して開発し、これまで高い評価を獲得してきた。2025年モデルの最新フロントブレーキキャリパーは、世界選手権などトップレベルの選手権シリーズを戦うライダーやチームからのフィードバックにより、性能を大きく進化させた。

大きな進化とは、徹底した熱対策の実現。ブレーキキャリパーにとって過酷な温度条件となる、オンロードレースで培った技術や知識を活用。シール溝の形状を見直すとともに、ピストンは熱容量に優れた素材に変更するなど、オンロードレースで培った技術や知識を活用。

これらにより、あらゆる条件下で高次元かつ安定したブレーキ性能を獲得。同社はオフロード競技車両の性能向上にも、大きく貢献することができた。

EICMA2024ではオフロード競技車両用ピンスライドブレーキキャリパーによる、ブレーキ剛性の体感ができる体験型の展示も行われた。

キーワードで検索する

著者プロフィール

北 秀昭 近影

北 秀昭