ベース車両「カワサキZ1000MKⅡ」……1978年発売(1979年式)

写真は東京モーターサイクルショー2024の「PMC.Inc」ブースに出展された、同社製のリプレイスパーツ等を駆使したフルレストア車。写真のカラーは1979年式のダークブルー。 ●PMC.Inc https://www.win-pmc.com/

カワサキZ1000MKⅡは1978年に登場(1979年式)し、1980年まで生産された輸出専用モデル。Z1にも採用のティアドロップ型ガソリンタンクなど、丸みを帯びたZ1000の次期モデルとして設計。

Z1000MKⅡはZ1やZ1000とは一線を画す、“角Z(角ばったフォルムのカワサキのZシリーズ)”の先駆け的なモデルとして現在でも幅広い層からリスペクト。Z1000MKⅡは、アメリカのカワサキ法人であるリンカーン工場(ネブラスカ州)で生産。発売当時は北米を始め、世界各国で高い人気を誇った。

同車はZ1やZ2と同様、国内では超お宝ビンテージモデルとして程度の良い車両は数百万円の高値で取り引きされている。

カワサキZ1000MKⅡ 主要スペック

全長 (mm)2180
全幅 (mm)900
全高 (mm)1180
ホイールベース (mm)1490
最低地上高(mm)155
乾燥重量 (kg)245
原動機種類4ストローク
気筒数4
シリンダ配列並列(直列)
冷却方式空冷
排気量 (cc)1015
カム・バルブ駆動方式DOHC
内径(シリンダーボア)(mm)70
行程(ピストンストローク)(mm)66
圧縮比(:1)8.7
最高出力(PS)93.4
最高出力回転数(rpm)8000
最大トルク(kgf・m)9.1
燃料供給方式キャブレター
燃料タンク容量 (L)17.8
エンジン始動方式セルフ・キック 併用式
点火装置フルトランジスタ式
点火プラグ標準搭載・型式B8ES
搭載バッテリー・型式YB14L-A2
エンジン潤滑方式ウェットサンプ式
クラッチ形式湿式・多板
変速機形式リターン式・5段変速
スプロケット歯数・前15
スプロケット歯数・後35
チェーンサイズ630
標準チェーンリンク数92
キャスター角30
ブレーキ形式(前)油圧式ダブルディスク
ブレーキ形式(後)油圧式ディスク
タイヤ(前)3.25-19
タイヤ(前)構造名バイアス
タイヤ(後)4.00-18
タイヤ(後)構造名バイアス

カワサキZ1000MKⅡ……サンクチュアリーのRCMで製作されたコンプリートマシン(シリアルナンバー:RCM-700)

ビキニカウルやカラフルなペイントで、ノーマルとは一線を画すスタイルを演出しつつ、現代のバイクの水準に迫る(もしくはそれ以上)走りを獲得。
RCM-700はサンクチュアリーがレースで培ったチューニング術も惜しみなく投入済み。詳しくは下記の動画を要チェック!
サンクチュアリーが製作するオリジナルコンプリートマシン『RCM』は、部品を交換しただけの車輌とは一線を画すのがポイント。
現代の水準に合わせてマルチリフレクターヘッドライトを採用。
YouTube「キリ番シリアル RCM-700 Z1000MK-II 製作記」より
YouTube「キリ番シリアル RCM-700 Z1000MK-II 製作記」より

「サンクチュアリー(SANCTUARY)」が展開する『RCM(Radical Construction Manufacture)』とは?

ビッグバイクをメインにカスタム&チューニングを手掛ける「サンクチュアリー(SANCTUARY)」。同社が展開する『RCM(Radical Construction Manufacture)』は、2000年よりスタートしたフルオーダーメイドのコンプリートマシン製作システム。

RCMの対象は国産の大型オンロードモデルがメイン。カワサキの空冷Z系、カワサキNinja各種、カワサキゼファー、スズキKATANA、ホンダCB-Fなどのビンテージモデルを中心に、独自の手法でレストア&チューニング。

サンクチュアリーが製作するオリジナルコンプリートマシン『RCM』は、部品を交換しただけの車輌とは一線を画すのがポイント。要となるフレームは、修正後に補強。またシャシー寸法に併せた専用加工を実施。

エンジンは細部までフルオーバーホールを施した後に搭載。足周りは高精度に仕上げた上で、現行のハイスペックなアイテム群を採用。電装系・吸排気系・ポジション系・ボディパーツと、すべてのセクションにおいて妥協を許さない工程で製作されている。

車両完成後は、200~300kmに渡るロードテスト走行を敢行。旧車カスタムマシンにありがちな問題点をトラブルシューティングして納車するという、徹底した体制を実施しているのがポイント。

サンクチュアリーがレースで培ったチューニング術も惜しみなく導入!

写真はRCMの700台目となるカワサキZ1000MKⅡをベースにしたコンプリート車「RCM-700(シリアルナンバー:700)」。エンジンから足周りまで、完璧なまでにフルレストア&フルカスタム。ビキニカウルやカラフルなペイントで、ノーマルとは一線を画すスタイルを演出しつつ、現代のバイクの水準に迫る(もしくはそれ以上)走りを可能にした、極めてハイレベルな仕様にカスタマイズ。

サンクチュアリーではYouTubeにてRCM-700の製作過程の動画を、

①フレーム加工編
②車体立ち上げ 前後サス&スイングアーム編
③エンジン腰下内燃機加工&OZレーシングホイール編
④腰上内燃機加工&エンジン完成編
⑤レースでのノウハウが投入されたパーツ装備編
⑥RCM-700MK-IIコンプリート編

以上の全6回に分けて公開中。RCM-700はサンクチュアリーがレースで培ったチューニング術も惜しみなく投入。ノーマルのZ1000MKⅡが、徐々にRCMへと完成していく模様はズバリ、必見です! 動画は下記を参照。

カスタムメニュー&導入パーツ

フレームダミーエンジン搭載 レザー測定 修正ストレッチ済み
オリジナルフレーム補強 STAGE-Ⅱ & ワイドレイダウン加工
ドライブチェーンライン オフセット対応 インライン処理
BLACKパウダーコーティング
ピストンDINx Φ75
シリンダーDINx ブロックボーリング後、オーバーサイズ入れ替え
シリンダーボーリング&ホーニング
ブロック上下面研磨
バルブDINx 5.5mmステム軽量ビッグバルブKIT(IN Φ37.5/EX Φ31)
シリンダーヘッドツインプラグ
DINx 5.5mmステム専用オーバーサイズバルブガイド
シートリングカット
吸排気ポート拡大研磨
カムシャフトヨシムラ ST-L2ハイカムシャフト&アジャスタブルカムスプロケット
インナーシム
タイミングパーツEKカムチェーン
SMBリジットアイドラー オールワンパッケージ
クランクシャフトDINx 軽量鍛造コンロッドコンバート
クランクフルビルド
クランクケースポンピンググロス対策加工
上面研磨
クラッチハウジングZ1000J系クラッチハウジングコンバートKIT
トランスミッションSMB New6速クロスミッション
ドライブチェーンラインEVOLUTIONシステム
オイルポンプSMB トロコイドオイルポンプ&深底オイルパン コンビネーションKIT
エンジン塗装フルガンコート
吸気系ヨシムラミクニ TMR-MJNΦ38キャブレター デュアルスタックエアファンネル
排気系NITRO RACING ウェルドクラフト3DチタンEX+グレネードチタンVⅢサイレンサー(ヒートポリッシュ)
冷却系NITRO RACING 11インチ 13Row ラウンドオイルクーラー
ボディパーツNITRO RACING リアフェンダーレスKIT
NITRO RACING ツインショック用カーボンリアインナーフェンダー
※開発中 SMB アルミオイルキャッチタンク&インナーフェンダーKIT
デイトナ RCMコンセプト COZYシート
クラッチレリーズNITRO RACING 油圧クラッチプレートKIT TYPE-Ⅱ
電装系メインハーネスを筆頭に全ハーネスを新品交換
ASウオタニ SP-Ⅱ ツインプラグパッケージ
MFバッテリー&PAMS MOSFET型レギュレーター
左右ZXタイプ ハンドルS.W
マルチリフレクターヘッドライト
カワサキ純正フルリビルド タコ&スピードメーター
サンクチャリィーコウガ ジェネレーター&カム式スターターワンウェイクラッチ
空冷GPz1100カワサキ純正スターターモーター
前後ホイールO・Zレーシング GASS RS-A ZRX1200用(F3.50-17/R6.00-17)
フロントフォークオーリンズ 正立E×Mパッケージ(BLKフォーク レングス800mm・バネレート 0.85N/mm)
前後タイヤピレリ ディアブロ ロッソ クワトロ コルサ(F120/70-17/R190/50-17)
前後ディスクフロント サンスター ワークスエキスバンド Φ320
リア サンスター エキスバンド Φ250
前後キャリパーフロント ブレンボ CNCラジアルマウント 484
リア ブレンボ CNC 2P
マスターシリンダーブレーキ ブレンボ CNCラジアルポンプΦ19
クラッチ ブレンボ CNCラジアルポンプΦ16
ブレーキ&クラッチホースAllegri ショルトシステム
ハンドルバーデイトナ RCMコンセプト ハンドルバー&グリップエンド
ステアリングステムSCULPTURE Φ43SPステムKIT TYPE-1
スイングアームSCULPTURE ワイドステム+ブロックピーススタビライザー&レーシングスタンドフック
リアショックオーリンズ グランドツイン
ドライブチェーンEK530RCM(チェーンライン108mm)

キリ番シリアル RCM-700 Z1000MK-II 製作記

キリ番シリアル RCM-700 Z1000MK-II 製作記(その1)【フレーム加工編】
キリ番シリアル RCM-700 Z1000MK-II 製作記(その2)【車体立ち上げ 前後サス&スイングアーム編】
キリ番シリアル RCM-700 Z1000MK-II 製作記(その3)【エンジン腰下内燃機加工&OZレーシングホイール編】
キリ番シリアル RCM-700 Z1000MK-II 製作記(その4)【腰上内燃機加工&エンジン完成編】
キリ番シリアル RCM-700 Z1000MK-II 製作記(その5)【レースでのノウハウが投入されたパーツ装備編】
キリ番シリアル RCM-700 Z1000MK-II 製作記(最終回)【RCM-700MK-IIコンプリート編】
後軸出力152馬力!「空冷Z」最強最速を目指した世界に1台のレーサー仕様【サンクチュアリー】

東京モーターサイクルショー2022に展示された「サンクチュアリー A16R Z RACERⅢ」は、筑波サーキットで開催されるレース「TOT(テイスト・オブ・ツクバ)」の出場に向け、空冷のカワサキZシリーズ最強・最速を目指して製作された、世界に1台しかないレース専用モデル。空冷Zにこだわった、4バルブではないKZ系の4気筒DOHC 2バルブのエンジンは、後軸出力で152馬力を発揮。吸気系はZX-10R純正スロットルボディを用いてフューエルインジェクション化するなど、新旧を織り交ぜたチューニングが施されている。 PHOTO/REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki) サンクチュアリー(SANCTUARY) https://www.ac-sanctuary.co.jp/

https://motor-fan.jp/bikes/article/39968
バイクカスタムの匠「サンクチュアリー」が製作したRCMのフルコンプリート・カワサキZRX1200R。シリアルNo.528【東京オートサロン2025】

2025年1月10日(金)~1/12(日)に千葉県・幕張メッセで開催された東京オートサロン2025。写真は「KOYORAD(コーヨーラド)」ブースに展示されたカワサキZRX1200Rのフルカスタム。「SANCTUARY(サンクチュアリー)」が展開する『RCM』によって、完璧に進化・復活。外装、エンジン、足周りの各部は余すところなく徹底的にカスタマイズされている。 PHOTO/REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki) KOYORAD(コーヨーラド) https://www.koyorad.co.jp/ SANCTUARY(サンクチュアリー) https://www.ac-sanctuary.co.jp/

https://motor-fan.jp/bikes/article/130808
スズキGSX1100S KATANA改。フランス発「BSバッテリー」のデモ車として製作された“RCM-644”【東京モーターサイクルショー2025】

2025年3月28日(金)~30日(日)の3日間、東京ビッグサイトにて開催された国内最大級のモーターサイクルイベント「第52回 東京モーターサイクルショー」。写真はフランス発の「BSバッテリー」日本正規代理店である『丸中洋行(本社:大阪府和泉市)』ブースに展示された、BSリチウムバッテリー搭載のスズキGSX1100S KATANA(カタナ)・RCM-644(シリアルナンバー:644)。 PHOTO/REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki) 丸中洋行 https://www.marunakayoko.net/ サンクチュアリー(SANCTUARY) https://www.ac-sanctuary.co.jp/

https://motor-fan.jp/bikes/article/141516
世界が注目するニッポンのRCM! Z1&Z2並に超人気の「カワサキZ1000MKⅡ」がベース。豪州からオーダーのRCM-649【東京モーターサイクルショー2025】

カワサキZ1やZ2に続き、カワサキZ1000MKⅡは今や押しも押されぬ超お宝ビンテージモデルとしてリスペクトされている超人気モデル。各種チェーンの国内最大手「江沼チヱン」が展開するバイク用チェーンの人気ブランド「EKチェーン」の東京モーターサイクルショー2025ブースには、中古車価格もうなぎ登りの同車をカスタマイズしたコンプリート車「RCM-649」が展示。オーストラリアのユーザーからオーダーを受けて製作され、ショーの終了後は輸出される同車は多くのギャラリーから熱い視線を浴びていた。 PHOTO&REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki) 江沼チヱン製作所 https://www.enuma.co.jp/ サンクチュアリー(SANCTUARY) https://www.ac-sanctuary.co.jp/

https://motor-fan.jp/bikes/article/144265
市販のカフェレーサー風ロケットカウルなどNEWパーツを投入! カワサキZ900RSベースの最新RCM-777【東京モーターサイクルショー2025】

2025年3月28日(金)~30日(日)の3日間、東京ビッグサイトにて開催された国内最大級のモーターサイクルイベント「第52回 東京モーターサイクルショー」。写真はパーツメーカー「デイトナ」ブースに展示されたカワサキZ900RSのRCM-777(シリアルナンバー:777)。NEWパーツを開発・投入した最新のRCMだ。 PHOTO/REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki) サンクチュアリー(SANCTUARY) https://www.ac-sanctuary.co.jp/ デイトナ https://www.daytona.co.jp

https://motor-fan.jp/bikes/article/143928