【ヤフオクの2021年・検索ランキング発表】1位は「ZX25R」。RG250E、Z750GP、旧車もランクイン

ヤフー株式会社が運営するインターネットオークションサービス「ヤフオク!」。同サービスの2021年・検索数急上昇キーワードの上位ランキングが発表された。漫画・アニメ部門では週刊少年マガジンで連載中の人気漫画「東京リベンジャーズ」、ガジェット部門では5.4インチディスプレイを搭載したコンパクトなモデル「iPhone 12 mini」、自動車部門ではトヨタのコンパクトスポーツ「GRヤリス」が1位を獲得。バイク部門ではカワサキのスポーツモデル「ZX25R(正式名称はNinja ZX-25R)」が1位となった。
REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)

「バイク」「自動車」「漫画・アニメ」「ガジェット」4部門の1位~5位を発表。その結果は?

 2021年に「ヤフオク!」で検索されたのは、一体どんなキーワード? ヤフー株式会社は、運営するネットオークションサービス「ヤフオク!」において、検索数が急上昇したキーワードランキング「漫画・アニメ・ゲーム」「ガジェット」「自動車」「バイク」の4部門で発表。

「漫画・アニメ・ゲーム」部門では、2021年を象徴する人気漫画やゲームが上位にランキング。「バイク」「自動車」部門では、ランキングされた車種名で検索すると、車体だけでなくパーツ等も多く出品されているのが特徴。

バイク部門の1位~5位は、

1位 ZX25R
2位 RG250E
3位 Z750GP
4位 CB750RC42
5位 GSX400インパルス

※注:キーワードはすべてヤフー株式会社提供の資料によるもの

 1位は2021年12月現在、国内現行250ccモデルで唯一、4気筒のマルチエンジンを搭載したスーパースポーツモデル「ZX25R(正式名称はNinja ZX-25R)」。2位と3位は、70年後半~80年代前半にリリースされた、超お宝モデルとしてもお馴染みのビンテージモデル。4位と5位は、90年代前半に登場した2モデルがランクイン。2位~5位は、すべて生産終了となった絶版車がランキングされた。この点は、バイクの旧車ブームが反映された結果だと予測される。

バイク部門 1位のキーワード ZX25R(正式名称はNinja ZX-25R)

写真はNinja ZX-25R SE KRT EDITION(ライムグリーン×エボニー)。93万5000円(10%消費税込)。

 スーパースポーツとしてZX-10RのDNAを受け継ぎ、4気筒モデルのZXR250Rを超えるスペックで誕生したNinja ZX-25R。カワサキの意地とプライドを賭けた、250cc最強と呼ぶにふさわしい1台。現行モデルで唯一、ベスト5内にランキングされた。

 最高出力45馬力(ラム加圧ありで46馬力)を誇る、完全新設計の水冷4ストローク並列4気筒DOHC 4バルブエンジンは、高回転域のパワーとトルクフルな低中回転域を両立。入念なサウンドチューニングが施された、17,000rpm以上の高回転域を実現するスクリーミング・サウンドが、高性能な4気筒エンジンを搭載したマシンであることを強烈にアピール。

 フレームは、並列4気筒エンジンのパフォーマンスを最大限に引き出す、新設計の高張力鋼製トレリス型。スーパーバイク世界選手権参戦マシンのシャシーデザインを250ccクラスにフィードバックしている。250ccクラス初装備となるSFF-BPフロントサスペンション、ホリゾンタルバックリンクリヤサスペンションなどに加え、高性能な電子制御システムも多数搭載。サーキットでのハンドリング特性はもちろん、街乗りでの扱いやすさも極めて良好。

●カワサキ Ninja ZX-25R SE KRT EDITION 主要スペック
全長×全幅×全高:1,980mm×750mm×1,110mm
ホイールベース:1,380mm
シート高:785mm
重量:184kg
エンジン:水冷4ストローク並列4気筒DOHC 4バルブ
排気量:249cc
内径×行程:50.0mm×31.8mm
圧縮比:11.5:1
ミッション:6速
最高出力:33kW(45PS)/15,500rpm ラムエア加圧時:34kW(46PS)/15,500rpm
最大トルク:21N・m(2.1kgf・m)/13,000rpm
燃料供給方式:フューエルインジェクション
燃料タンク容量:15L
ブレーキ:前シングルディスク 310mm (外径) 後シングルディスク 220mm (外径)
タイヤ:前110/70R17M/C 54H 後150/60R17M/C 66H

バイク部門 2位のキーワード RG250E

瞬発力のある2ストエンジンを搭載した、スズキ RG250E。

 1978年(昭和53年)に登場した、スズキの2ストスポーツモデル・RG250E。250cc専用フレームに、新設計の空冷2ストローク並列2気筒247ccエンジンを搭載。瞬発力のある2ストエンジンに加え、乾燥重量124kgという軽量さにより、4ストローク車にはないスパルタンな乗り味を獲得。前後ホイールは、大径の18インチに設定。

 ボア径×ストローク長は、54mm×54mmのスクエア型。この形式は、1983年(昭和58年)に発売され、レーサーレプリカブームの火付け役にもなった伝説の水冷2ストマシン・RG250Γ(ガンマ)にも採用された。空冷4ストロークエンジン搭載のGS250EやGS400Eなど、当時のスズキ製スポーツモデルの定番だった星形キャストホイール、角張った外装デザインなど、ビンテージムードを全面に漂わせた1台だ。

●スズキ RG250E 主要スペック
全長×全幅×全高:2,005mm×740mm×1,065mm
ホイールベース:1,320mm
シート高:-
乾燥重量:124kg
エンジン:空冷2ストローク並列2気筒
排気量:247cc
内径×行程:54mm×54mm
圧縮比:6.7:1
ミッション:6速
最高出力:30PS/8,000rpm
最大トルク:2.9kgf・m/7,000rpm
燃料供給方式:キャブレター
燃料タンク容量:15L
ブレーキ:前シングルディスク 後ドラム
タイヤ:前3.00-18 後3.25-18

バイク部門 3位のキーワード Z750GP

革新的なフューエルインジェクション(d.f.i)を採用したナナハン・カワサキ Z750GP。

 1982年(昭和57年)に登場した、国内におけるカワサキの最高峰であるナナハン(750ccクラス)・Z750GP。Z750FXシリーズの後継モデルとして設計。空冷4ストローク並列4気筒DOHC 2バルブ738ccエンジン(最高出力は70馬力)、角型のガソリンタンク、7本スポーク型キャストホイールに加え、Zシリーズ初の角型ヘッドライトや、スピード&タコ一体型の角型メーターを採用。

 Z750GPの特徴は、キャブレターではなく、当時としては革新的なフューエルインジェクション(d.f.i)を採用していること。400cc版のZ400GPと同様、現在、中古車市場では「超お宝モデル」として、驚くほどの高値で売買されている。

●カワサキ Z750GP 主要スペック
全長×全幅×全高:2,170mm×780mm×1,130mm
ホイールベース:1,460mm
シート高:780mm
乾燥重量:216kg
エンジン:空冷4ストローク並列4気筒DOHC 2バルブ
排気量:738cc
内径×行程:66mm×54mm
圧縮比:9.5:1
ミッション:5速
最高出力:70PS/9,500rpm
最大トルク:6.0kgf・m/7,500rpm
燃料供給方式:フューエルインジェクション(d.f.i)
燃料タンク容量:21L
ブレーキ:前ダブルディスク 後シングルディスク
タイヤ:前100/90-19 後120/90-18

バイク部門 4位のキーワード CB750RC42

写真は最終モデル(2008年モデル)となるホンダ CB750 Special。型式は「RC42」。

 ホンダの初代CBナナハンであるドリームCB750Fourや、爆発的なヒットとなったCB750FZやCB750FBなどの血統を受け継ぐ、“正統派CBナナハン”の新型モデルとして1992年(平成4年)に登場したモデル。正式名称はCB750で、検索ワードに付随した「RC42」は型式を表す。排気量747ccのエンジンは、空冷4ストローク並列4気筒DOHC 4バルブ。

 発売当時、ホンダではすでにスーパースポーツ=空冷式ではなく、スーパースポーツ=水冷式の図式が確立しており、空冷式のCB750は、ストリート走行を重視したネイキッドスポーツとして位置付け。

 カワサキのZ系と同様、空冷エンジンを搭載した絶版のホンダのCB系は、中古車市場でも人気が上昇しており、写真のCB750も程度の良い車両は、2021年12月現在、発売時の新車価格を上回る高値で取り引きされている。

●ホンダ CB750 Special 主要スペック
全長×全幅×全高:2,155mm×780mm×1,100mm
ホイールベース:1,495mm
シート高:795mm
重量:235kg
エンジン:空冷4ストローク並列4気筒DOHC 4バルブ
排気量:747cc
内径×行程:67mm×53mm
圧縮比:9.3:1
ミッション:5速
最高出力:75PS/8,500rpm
最大トルク:6.5kgf・m/7,500rpm
燃料供給方式:キャブレター
燃料タンク容量:20L
ブレーキ:前ダブルディスク 後シングルディスク
タイヤ:前120/70ZR17 後150/70ZR17

バイク部門 5位のキーワード GSX400インパルス

写真は最終モデル(2008年モデル)となるスズキ GSX400インパルス Special Edition。このモデルは、1982年発売のGSX400FSインパルス風のカラーリングが特徴。

 全身にフルカウルを纏ったレーサーレプリカブームが終焉を迎えつつあった1989年(平成元年)、カウルを装着していない、昔ながらの“正統派鉄馬フォルム”にデザインされたカワサキ ゼファーが登場。これをきっかけに、パワーよりも個性を重視した、カウルを装着していないネイキッドバイクブームが巻き起こった。

 ブームに伴い、スズキは1989年(平成元年)にバンディット250/400をリリース。その後、1994年(平成6年)に発売されたのが、スズキ GSX400インパルスだ。なお、「インパルス」という名称の400ccモデルは、GSX400FSインパルス(1982年)、GSX400Xインパルス(1986年)に続く3回目となる。

 満を持して登場したGSX400インパルスは、CB400SFなど、水冷4気筒DOHC 4バルブエンジンを搭載したライバル車に対抗するため、「最速のミドルネイキッド」をコンセプトに設計。バンディット400と同型の、水冷4ストローク並列4気筒DOHC 4バルブ399ccエンジンを搭載したGSX400インパルスは、400ccクラスとは思えないビッグな車体を獲得。同年6月には、ビキニカウルを装備したタイプSもリリースされた。

 昨今では旧車ブームに伴い、ネイキッドモデルブーム時代のスズキ GSX400インパルス、カワサキ ゼファー系、ヤマハXJR400など、並列4気筒400ccエンジン搭載車も、中古車市場では価格が高騰中だ。

●スズキ GSX400インパルス Special Edition 主要スペック
全長×全幅×全高:2,080mm×745mm×1,105mm
ホイールベース:1,435mm
シート高:760mm
重量:197kg
エンジン:水冷4ストローク並列4気筒DOHC 4バルブ
排気量:399cc
内径×行程:52mm×47mm
圧縮比:11.8:1
ミッション:6速
最高出力:53PS/11,000rpm
最大トルク:3.8kgf・m/9,500rpm
燃料供給方式:キャブレター
燃料タンク容量:16L
ブレーキ:前ダブルディスク 後シングルディスク
タイヤ:前110/70-17 後140/70-17

備考:「自動車」「漫画・アニメ」「ガジェット」の順位

自動車部門

トヨタ GRヤリス

1位 GRヤリス
2位 アルファロメオ4C
3位 ダッジチャレンジャー
4位 不動車 ※検索結果には、バイク車体も含まれています。
5位 KEIワークス

 国産コンパクトスポーツカー、外車、軽自動車、そして不動車など、幅広い車種がランクインした車部門。1位はトヨタのコンパクトスポーツ「GRヤリス」。1.6リッターターボエンジンや、スポーツ4WDシステム“GR-FOUR”を搭載した本格4WDスポーツモデル。2位には2020年に生産終了となった、イタリアのスポーツカー「アルファロメオ4C」がランクイン。

漫画・アニメ部門

週刊少年マガジンで連載中の人気漫画・東京リベンジャーズ

1位 東京リベンジャーズ
2位 イーブイヒーローズ
3位 ウマ娘
4位 モンスターハンターライズ
5位 シャイニースターV Box

 1位の「東京リベンジャーズ」は、「週刊少年マガジン」で連載中の人気漫画。2021年4月から9月までアニメ化され、7月には人気俳優陣により実写化され大きな話題となった。2位は、2021年5月に発売されたポケモンカードゲーム強化拡張パック「イーブイヒーローズ」がランクイン。特別イラストが収録されており、人気を獲得。

ガジェット部門

5.4インチディスプレイを搭載したコンパクトなiPhone 12 mini

1位 iPhone12 mini
2位 iPhone12 Pro Max
3位 Apple Watch SE
4位 MacBook Air M1
5位 スマホ本体

 上位4位まで、Apple製品がランクイン。1位と2位は、2020年に発表された「iPhone12」シリーズ。「iPhone 12 mini」は5.4インチディスプレイを搭載したコンパクトなモデルで、「iPhone 12 Pro Max」は高性能なカメラを備えた「iPhone 12」のフラッグシップモデル。4位にはApple独自チップ「M1」を搭載した「MacBook Air M1」が登場。

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