ライバルはホンダPCX|SYMの125ccスクーター、JET X 125は走りで語れるオールマイティなスクーターだ

台湾のSYM(エス・ワイ・エム)が群雄割拠の125ccクラスに満を持して投入したのが、スタイリッシュなJET X 125だ。センタートンネルを持つ前後14インチホイールのシャシーに、12.6psを発揮する水冷SOHC4バルブ単気筒エンジンを搭載。オールLEDの灯火類やスマートキー、USB電源など装備面でも日本メーカーのライバルに追従。その走りをじっくりとチェックしてみた。

REPORT●大屋雄一(OYA Yuichi)
PHOTO●山田俊輔(YAMADA Shunsuke)
取材協力●SYMジャパン(http://www.sym-jp.com/)

ディテール解説

124.6ccの水冷SOHC4バルブ単気筒エンジンはPCXを0.1ps上回る12.6psを公称。ラジエーターは車体右側にレイアウトされている。ホイールは前後とも14インチ(PCXはフロント14インチ/リヤ13インチ)。
バーグラフ式のタコメーターは9,000rpm以上がレッドゾーン。積算計や距離計のほか、時計、電圧計、バーグラフ式の燃料計なども備える。バックライトは周囲の環境に合わせて照度が自動的に変化。
左ブレーキレバーで前後が連動するCBSを採用。フロントキャリパーはピンスライド片押し式2ピストンで、φ260mmのペタルディスクを組み合わせる。標準装着タイヤはCST製だ。
リヤブレーキは対向式2ピストンキャリパーとφ220mmソリッドディスクのセット。リヤショックは左右2本で、プリロードの調整が可能だ。タンデムステップはスマートな可倒式。
灯火類は全てLEDを採用。ハザードランプも備えており、スイッチはハンドル右側前方にある。
フロントと同様、リヤのコンビネーションランプも精悍なイメージだ。グラブバーを標準装備。
シート下の後方半分を燃料タンクが占めているため、このようにフルフェイスが1個しか入らない。
こちらはPCX。燃料タンクをセンタートンネル内に配置することで、32ℓものラゲッジスペースを確保する。
グローブを装着したままでも操作しやすいイグニッションスイッチ。ハンドルロック、シートオープンもここで行う。
スマートキー仕様だが、中央のボタンを押してからでないとイグニッションスイッチを操作できないのはやや面倒だ。

SYM JET X 125主要諸元

全長 2000±20mm
全幅 760±10mm
全高 1115±20mm
シート高 770mm
軸距(ホイールベース) 1350±20mm
車両重量 140±5kg(フロント57±2kg、リヤ83±3kg)
エンジン形式 水冷4ストローク、4バルブ、単気筒
ボア×ストローク φ52.4×57.8mm
燃料 無鉛ガソリン
圧縮率 12.7±0.2:1
最大出力 9.3kw(12.6ps)/8000rpm
最大トルク 11.5N.m/6500rpm
燃費 --km/ℓ
始動方式 エレクトリカルスターター
フロントショックアブソーバー テレスコピックフォーク
リヤショックアブソーバー ダブルスイング
クラッチタイプ 遠心クラッチ
変速機形式 CVT
フロントタイヤ 100/90-14 51P
リアタイヤ 110/80-14 59S
タイヤ空気圧 
 フロント:標準時 2.00kg/cm2
 リア:標準時 2.00kg/cm2(1名乗車時)、2.25kg/cm2(2名乗車時)
フロントブレーキ ディスク式 (直径260mm)
リアブレーキ ディスク式 (直径220mm)
ヘッドライト 12V 35.7W/21.2W×1
ポジションランプ 12V 2.5W
テールライト/ブレーキライト 12V 1.3W/8.5W
ターンシグナルライト 12V 2.22W×2/12V 2W×2
エンジンオイル容量 1.00ℓ(交換時0.80ℓ)
燃料タンク容量 7.5±0.2ℓ
ヒューズ 10A×1&15A×2&20A×1
スパークプラグ CPR8EA-9
バッテリー容量 12V/8Ah
エアクリーナー 乾式(ペーパータイプ)

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著者プロフィール

大屋雄一 近影

大屋雄一

短大卒業と同時に二輪雑誌業界へ飛び込んで早30年以上。1996年にフリーランス宣言をしたモーターサイクル…