グロムを始めとした原付2種モデルは乗るだけでなくイジる楽しみが豊富に用意されている。毎回モトチャンプでは様々な楽しみ方を紹介しているが、今回のモトチャンプTVではグロム用に開発されたパリダカ外装キットをいち早く取り上げている。実はこの動画を収録したのは開発中のことで、細かな仕様などは確定していなかった。動画が公開されたのは2021年9月で、外装キットの発売は同年の暮れ。いかにモトチャンプが情報の速さを重視しているか、ご理解いただけよう。今回紹介する「新型グロム用、パリダカ外装キットを先取りチェック」はモトチャンプTVのパーツ紹介コーナーにあるので、要チェックだ!
今回の動画はモトチャンプ編集長のチャボが一人で司会進行を務めている。ゲストとして登場するのは以前にここでも紹介したグロムに装着してCB1100Rレプリカルックを実現する外装キットを製作したT.T.Rモータースの林さんと「トリコロール兄弟」を名乗るビーズガレージの湯浅さん。このお二人の関係についてはヒミツらしいのだが、どうやらケニー佐川も関係しているらしい。いかなる関係なのかはさておき、今回はパリダカ外装キットの紹介だが、CB1100Rレプリカルックも同時に見ることができる。
ビーズガレージが開発したパリダカ外装キットは燃料タンクカバー、サイドカバー、ヘッドライトカウル、フロントフェンダーから構成されている。この時点で装着されているリヤキャリアとアンダーガードは外装キットとは別売りになっているが、統一感を出したいならぜひ揃えたいパーツといえそうだ。
燃料タンクカバーにある謎のロゴ。チャボも始めは勘違いして「グロム・ダカール」と読んでしまったのだが、正解は「グロムだから」。ビーズガレージの湯浅さんとのやりとりをぜひ聞いていただきたい。
バイザーが一体になったヘッドライトカウルは一連のパリダカモデルと同じように丸目ヘッドライト風の仕上がり。ヘッドライト自体は純正のLEDライトなのだが、これを丸く見せるためのデザインとなっている。当初はデュアルライトなども考えられたそうだが、純正LEDが持つ光量を減らすことなくスタイルをアップさせることができるため、このデザインになったそうだ。
フロントフェンダーはオフロードモデルらしさを追求するならぜひとも交換したい。それも往年のXLRのように先端が広がったデザインにすればパリダカモデルの末裔のように見える。そこで開発されたデザインなのだ。動画では湯浅さんが詳しく語ってくれているので必見だ。
パリダカモデルの形状を徹底してこだわり再現したという燃料タンク。ところがこれはカバーで、グロムの純正燃料タンクは樹脂製でパネルの内側に配置されている。着せ替え可能なパネル構造である新型グロムの特徴を生かしたパーツでもあるのだ。
サイドカバーも専用にデザインされたパーツで、動画を収録した時点では純正シートを加工する必要があった。現在では製品化されていて純正シートのままでも装着できるようなので、詳しくは発売元であるビーズガレージ(http://www.pbgarage.com/index.php)にお問い合わせを。サイドカバーのデザインでこだわったのが、同時に装着されているオーヴァーレーシング製マフラーとの相性。よく見るとサイドカバーにあるプレスラインとマフラーのデザインが合っているのだ。もちろんアップマフラーではない純正マフラーでも装着可能となっている。
トリコロール兄弟であるT.T.Rモータースの林さんは開発段階から外装キットが出来上がっていく様子をご覧になっていたそうだが、完成した姿を見るのはこの日が初めて。そこでチャボが気になるポイントを聞いたところ、外装キット以上にリヤキャリアの形状と剛性が高そうな作りに感心されていた。見るからに強度のありそうな太さとデザインで、湯浅さん自らキャリアを掴んでグロムを持ち上げるシーンも収録されている。
ビーズガレージの湯浅さんは、なんと40年来のモトチャンプ読者でもある。なぜバイクガレージを開いたのかといえば、古いモトチャンプの連載企画である「イトシンの軒下整備工場」を愛読されていたから。自分のマシンは自分でイジることをモットーにした企画で、連載を読みながらバイクに触れているうちにプロになってしまったそうだ。モトチャンプは各方面に影響力があることを改めて感じるエピソード。同時にパリダカ外装キットの予定価格なども語られているが、すでに現在は無塗装のゲルコート仕上げで14万3000円(税込)、トリコロールカラー塗装済みキットが25万3000円(税込)となっている。キットを購入予定ならぜひ動画を視聴してほしいし、グロムオーナーでカスタムの可能性を探っている人にも役立つ内容となっているぞ。