ショー会場で見つけました!ヤマハXSR900 ABSを激変させるカスタムの好例4台|大阪・東京モーターサイクルショー2023

MT-09の派生モデルとして2016年に登場したヤマハのスポーツヘリテイジ「XSR900 ABS」。同車は2022年に初のフルモデルチェンジを実施。新型のコンセプトは「The Expert of Equestrian(伝統馬術のエキスパート)」で、排気量をアップした2021年型のMT-09をベースにスタイリングを一新。東京モーターサイクルショー2023では各種アクセサリーを装着してカスタマイズされた4台が集結。自由自在に変化する、カスタム素材としての可能性を無限大に秘めたXSR900 ABSの魅力をご堪能あれ!
REPORT●北 秀昭(KITA Hideaki)
※下記の価格はすべて10%消費税込み

まずはノーマルの「ヤマハ XSR900 ABS」をチェック……121万円(税込)

バイクとしては珍しい3気筒エンジンを搭載したヤマハXSR900 ABS。エンジンは新設計の水冷4ストローク3気筒DOHC 4バルブ888cc。マフラーは集合型のショートタイプ。2023年現在、3気筒エンジンを採用しているバイクメーカーは、ヤマハ、MVアグスタ(イタリア)、トライアンフ(イギリス)の3社。
ヤマハXSR900 ABSはフレームをむき出しにした、カスタムの可能性を存分に感じさせるネイキッドスタイルが特徴。

XSR900 ABSは国産の他社製バイクにはない、珍しい3気筒エンジンを採用した、ヤマハならではの超個性派ネイキッドスポーツ。エンジンは新設計の水冷4ストローク3気筒DOHC 4バルブ888ccを搭載。最高出力は88kW(119.6ps)/10,000rpmを発揮。重厚なトルクによって押し出されるような力強さや、スロットルとリアタイヤが直結したようなダイレクト感ある力強いエンジンフィールを発揮する。

バイクとしては希有な3気筒エンジン(※注1)を搭載したXSR900 ABSのポイントは、カスタムベースとしての可能性を大いに感じさせる独創的かつ、シンプルなネイキッドのスタイリング。カスタムベースとしても長年親しまれた超ロングセラーモデル「SR400」を生み出した、ヤマハならではのスピリッツが投入されている。

※注1:カワサキ750SS、スズキGT750など、国内では過去に様々な2ストロークの3気筒エンジン搭載車が登場。ただし4ストロークの3気筒エンジン搭載車は、ヤマハGX750など極めて少ない。

ヤマハ XSR900 Knight of the“9””

フロントビキニカウル、シングルシート、タンクカバーを装着してボリューム感をアップ。フロントフェンダーはショートタイプに変更して軽快さをアップ。マフラーはショートタイプからロングタイプに変更し、リア周りの存在感をアピール。

喧騒が去る夜9時を待ち、華やかな街灯に誘われてエンジンを始動。暗闇の向こう側に、わずかなネオンの光が覗く夜9時……そんな夜の街の世界観をイメージし、黒を基調にして作り上げたのが写真のカスタム。渋みを効かせた艶消しブラックのフロントビキニカウルやシングルシート、アクラポビッチ製マフラーなどで構成される戦闘的なフォルムにも注目。

●先行開発アクセサリー群(参考出品)
・アクラポビッチ フルエキゾーストマフラー XSR900(スペシャル仕様)
・カウルセットブラック(スペシャル塗装)
・ちぢみ塗装クランクケースカバー
・ちぢみ塗装ウォーターポンプカバー
・ケースカバーボルトのトリートメント
・特別コーティング フロントフォーク
・フロントフォーク周り スペシャルパーツ
・ドライブチェーン/スプロケットのカラーリング
・ホイールのカラーリング

ブラックカラーのエンジンに合わせ、外装パーツや足周りパーツもブラックに統一。
フロントスクリーンはボディのピンストライプに合わせ、色付き版をコーディネイト。
クランクケースカバーとウォーターポンプカバーには、渋みを効かせた「ちぢみ塗装」を施してカスタム度をアップ。
シングルタイプのシートカウルには♯9のゼッケンを配してレーシーなフォルムを獲得。リアまわりはフェンダーレス化済み。
マフラーは大型の楕円サイレンサーを採用したアクラポビッチ製のスペシャル仕様に変更。マフラーの存在感を薄くしたショート型のノーマルとは対照的に、マフラーの存在を遺憾なくアピール。
ホイールカラーはブラックをベースに、リム部へのゴールドストライプ導入でカスタム感をアップ。フロントフェンダーはショートタイプに変更して軽快さをアップ。

ヤマハ XSR900 ABS アクセサリー装着車(その2)

市販のカウルセット(フロントビキニカウル/シートカウル)はYSP限定発売。受注生産。

同じブラックカラーながら、上記のKnight of the“9””とは趣きの異なるイメージに仕上げたXSR900カスタム。市販パーツに先行開発アクセサリー(参考出品)を組み合わせ、ワイルドでスポーティなスタイルにアレンジ。ブラックカラーにレッドのピンストライプを盛り込んだ外装パーツ群もポイントだ。

●国内市販車アクセサリー(合計金額:47万3000円)
・カウルセット ブラック:10万7800円(YSP限定/受注生産)
・エンジンプロテクター:2万8600円
・ヘッドライトグリル:1万6500円
・プロテクションパッド:1万3200円
・アクラポビッチ フルエキゾーストマフラー XSR900:27万600円
・フェンダーレスキット XSR900:3万6300円

●先行開発アクセサリー群(参考出品)
・ステルステールライト(シートカウルと一体化したスタイリッシュなテールライト)

レッドのストライプを施してインパクトを高めたビキニカウル。
グリップエンド部に装着されたバックミラーはノーマル。
幅広のバーハンドルはノーマル。
シングルシートカウルでレーシーなリアフォルムにカスタマイズ。シングルシートの後端部は赤のステッチ入り。
フェンダーレスキットを駆使して軽快なテール周りに変更。
ノーマルのショート型マフラーから、市販のアクラポビッチ製フルエキゾーストマフラーに変更。

ヤマハ XSR900 ABS アクセサリー装着車(その3)

ヤマハワークスの原点ともいえる、ホワイト×レッドのツートンカラーにアレンジされたXSR900 ABS。

ホワイトのボディをベースに、レッドのフロントフェンダーを導入。またビキニカウルの両サイド、ガソリンタンクの上部、リアカウルの上部にレッドの太幅ラインを配置。これは1963~1966年にGP250で使用され、通算16勝を挙げた「RD56」に採用された、ヤマハワークスの原点ともいえるカラーリングの外装セットや、リア用のフェンダーレスキットなどをコーディネイトして、レーシーなフォルムを演出している。

●国内市販車アクセサリー(合計金額:63万190円)
・Authentic Sports Blood Line外装セット:22万円(YSP限定)
・ヘッドライトグリル:1万6500円
・エンジンプロテクター:2万8600円
・アジャスタブルブレーキレバー ブラック XSR900:1万6500円
・アジャスタブルクラッチレバー ブラック XSR900:1万6500円
・アクラポビッチ フルエキゾーストマフラー XSR900:27万600円
・フェンダーレスキット XSR900:3万6300円
・パフォーマンスダンパー XSR900:3万9600円
・ラジエターカバー XSR900:2万3100円

カラーリング済みのフロントビキニカウル、シングルシートカウル、フロントフェンダー、タンクカバーで構成された「Authentic Sports Blood Line外装セット」を装着。
ビキニカウルの両サイド、ガソリンタンクの上部、リアカウルの上部にレッドの太幅ラインを配し、スポーティなヤマハワークスのイメージを演出。
フロントマスクを引き締めるフロントビキニカウル。
タンクカバーを装着してマッチョなフォルムにアレンジ。
テールカウルはレーサーをイメ―ジしたカラーリングにアレンジ。
レッドカラーにペイントされたフロントフェンダー。

ヤマハ XSR900 ABS アクセサリー装着車(その4)

フロントビキニカウルとシングルシートカウルはブルーのノーマルカラーにペイント。

ノーマルカラーにペイントされたフロントビキニカウル・シングルシートカウルを採用し、リアの両サイドにソフトサイドバッグを装着してツアラーモードを演出。冬場のツーリングにも重宝するグリップウォーマーも導入済み。

●国内市販車アクセサリー(合計金額:34万6060円)
・カウルセット ブルー:10万7800円(YSP限定/受注生産)
・サイドプロテクター:3万5200円
・ソフトサイドバッグ LR:2万9150円
・サイドバッグキャリア LR:1万9250円
・ローダウンリンク:1万4300円
・パフォーマンスダンパー XSR900:3万9600円
・グリップウォーマー:2万7500円
・ラジエターカバー XSR900:2万3100円
・アルミバーエンド:1760円

●先行開発アクセサリー群(参考出品)
・タンクパッド 鞍(くら/車体との一体感向上により人機官能を体感できるタンクパッド)

フロントビキニカウルの装着でフロントマスクを引き締め。
ガソリンタンクに装着された「タンクパッド 鞍(くら)」は、車体との一体感を向上させるためのアイテム。
ドレスアップ度を大幅に高めるラジエターカバーを装備。
立ちゴケや転倒など、地面からエンジンをガードするサイドプロテクターを装備。
エンジンをガードするサイドプロテクターは、エンジンの両サイドに装着済み。
車体に発生する振動や変形を効果的に減衰させることで、上質な走りを実現するパフォーマンスダンパーを採用。
2人乗りできるノーマルのWシートから、スポーティな1人乗り専用のシングルシートに変更。
サイドバッグキャリアを駆使してソフトサイドバッグを取り付け。
リアの両サイドにソフトサイドバッグを装着してツアラーモードを向上。

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