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VOLKSWAGEN PASSAT
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MERCEDES-BENZ C-CLASS STATIONWAGON
ボディサイズ以上に荷室容量の差が大きい
それぞれのボディサイズを比較すると「フォルクスワーゲン パサート」は「メルセデス・ベンツ Cクラス ステーションワゴン」より全般的に大きい。特に全長は160mmも長い。だが、より細かく見ていくと、ホイールベースはCクラスの方が25mm長く、リヤオーバーハング(後輪の中心からボディ最後端までの長さ)はパサートが35mmしか長くない。
つまりパサートはフロントのオーバーハング(前輪の中心からボディ最前部までの長さ)が長いということ。パサートはエンジンやその他補器類をフロントのエンジンルームに収め、室内空間や荷室スペースを最大化する典型的なFWD車のパッケージングを持つ。その恩恵で、パサートのラゲッジルーム容量は最大1920Lと広大。一方、RWDのCクラスは1510Lに留まる。
VW パサート eTSI Elegance Basic
ボディサイズ=全長4915mm×全幅1850mm×全高1500mm
ホイールベース=2840mm
車両重量=1570kg
タイヤサイズ=215/55R17
メルセデス・ベンツ C 200 Stationwagon AVANTGARDE
ボディサイズ=全長4755mm×全幅1820mm×全高1455mm
ホイールベース=2865mm
車両重量=1700kg
タイヤサイズ=225/50R17
走りはC200ステーションワゴンにアドバンテージ
走りが良いのは断然C 200ステーションワゴンだろう。エンジンは両車ともに1.5リッター直列4気筒ターボを搭載するが、パワーとトルクはC200ワゴンがパサートを圧倒する。また両車ともにマイルドハイブリッドシステムを組み合わせるが、モーターのスペックもパサートが19PS/56Nm、C200ワゴンが20PS/208Nmと、Cクラスワゴンはより強力だ。
さらにパサートは前輪駆動(FWD)でC200ワゴンは後輪駆動(RWD)。素直なハンドリングやスポーティなコーナリングでもC200ワゴンがパサートを上回るだろう。車重はC200ワゴンがパサートより130kg重いが、ハイパワーなエンジンとモーターはそのハンデを補って余りある。
VW パサート eTSI Elegance Basic
エンジン形式=直列4気筒DOHCターボ
排気量=1.5リッター(型式申請中)
最高出力=150PS/5000〜6000rpm
最大トルク=250Nm/1500〜3500rpm
トランスミッション=7速DCT
駆動方式=FWD
メルセデス・ベンツ C 200 Stationwagon AVANTGARDE
エンジン形式=直列4気筒DOHCターボ
排気量=1494cc
最高出力=204PS/5800〜6100rpm
最大トルク=300Nm/1800〜4000rpm
トランスミッション=9速AT
駆動方式=RWD
格の違いを見せつけられる価格設定
両車の価格差は200万円以上あり、ほとんどクラスが異なるようなレベルだ。この価格設定から、汎用ブランドのフォルクスワーゲンとプレミアムブランドのメルセデス・ベンツという、明白なヒエラルキーが見て取れる。
しかしパサートは新型となり、従来以上の高級感や使い勝手のよさを手を入れている。スポーツ性能やプレミアム感に特にこだわるのでなければ、パサートのバリューは非常に高いと言えそうだ。