フィアットの新型フル電動SUV「600e」がジャパンプレミア

新型フル電動SUV「フィアット 600e」(セイチェントe)が日本上陸「4つの運転支援機能を装備」

全長4200mm、全幅1780mm、全高1595mmでホイールベースは2560mmという、コンパクトボディの「600e」。
全長4200mm、全幅1780mm、全高1595mmでホイールベースは2560mmという、コンパクトボディの「600e」。
9月10日、ステランティスジャパンは東京・二子玉川にてフィアットの新型フル電動SUV「600e」(セイチェントe)を発表した。600eという名前からもわかるように、フィアットの看板モデルであるコンパクトカー「500」の上位モデルとなるフル電動車である。

FIAT 600e

ステランティスジャパンの市場戦略

発表会で真っ先に登壇したステランティス ジャパンの打越晋代表取締役社長は、新型フル電動SUV「600e」をアイコニックなイタリアンデザインに快適性、革新性、テクノロジーを詰め込んだ、100%BEVのコンパクトSUVだと紹介。1955年に発売した初代600(セイチェント)からインスピレーションを得たデザインが随所に散りばめられた、ステランティスグループが強い期待を寄せるモデルだと強調した。

日本市場における2024年1~8月の登録台数実績で、Bセグメントは全体の37%を占めるもっとも大きな市場だ。600eはこのBセグメントに属するSUVであり、つまりこの有望な市場に本腰を入れて参入する重要モデルなのである。

4つの運転支援機能を装備

全長4200mm、全幅1780mm、全高1595mmでホイールベースは2560mmという、コンパクトボディながら充実の中身を持っており、ラゲッジ容量は5名乗車時に360Lで、後席を倒せば最大1231Lに拡大可能だという。駆動方式はFWDの1モーターで最高出力115kW(156PS)、最大トルク270Nmを誇る。普通充電および急速充電に対応するリチウムイオンバッテリーの電力量は54kWhで、一充電航続距離(WLTCモード)は493kmに達するという。

さらにフィアットブランドとして初採用となる機能として、車線の任意の位置を維持するレーンポジションアシスト、疲労軽減のためのマッサージをするアクティブランバーサポート(運転席のみ)、リヤバンパー下に足を入れるなどのジェスチャーで電動開閉するハンズフリーパワーリフトゲート、自動施錠や開錠を行うプロキシミティセンサー付キーレスエントリーなど4つの運転支援機能を装備している。

デザインは往年の600(セイチェント)のオマージュ

発表会に合わせて来日したフィアットブランド チーフデザイナーのフランソワ・ルボワンヌ氏は、往年の600から強く影響を受けた600eのデザインについて解説。そのデザインコンセプトは「DOLCE VITA(甘い生活)」だと語った。

現代の500は2代目の1957年デビューのヌォーヴァ500を模したプロポーションを持つが、それと同様に600eも1955年デビューの600を再現したという。丸みを帯びたLEDヘッドライトや2スポークステアリングホイール、丸形メーターなど初代600からインスパイアされた。

フィアットの新型EV、600eは今日から販売開始。モノグレードで600e ラ プリマの税込希望小売価格は585万円となる。

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