エントリー仕様「911カレラT」が最軽量1470kgを実現

ツーリングを意味する「T」を掲げた「ポルシェ 911カレラT」は運転が楽しいライトウェイト仕様【動画】

わずか1470kgという、モデル最軽量を実現した「ポルシェ 911カレラT」。
わずか1470kgという、モデル最軽量を実現した「ポルシェ 911カレラT」。
ポルシェジャパンは、911ファミリーのライトウェイト仕様、新型「911カレラT」を発表。日本における予約受注を10月19日から、全国のポルシェ正規販売店にて開始した。価格は7速MT/8速PDKともに1640万円となっている。

Porsche 911 Carrera T

遮音材とリヤシートを外した軽量仕様

リヤシートが取り外された、「ポルシェ 911カレラT」のインテリア。
911カレラTは、よりピュアなドライビングエクスペリエンスを実現するため、遮音材とリヤシートを取り外し、10mmローダウン化された。

911カレラTの「T」は「ツーリング」を意味し、きわめてスポーティな装備を備え、ピュアなドライビングエクスペリエンスを提供するモデルであることを示している。タイプ992の911Tはリヤシートや遮音材が省かれ、10㎜車高が低くなった「PASMスポーツサスペンション」を採用し、ピュアで爽快なドライビングプレジャーを凝縮した1台となる。標準で7速MTを搭載し、8速PDKを選ぶことも可能だ。

911カレラTの「T」の歴史は、1968年に「911 T」がホモロゲーションを取得した時点にまでさかのぼる。この初代911 Tは1973年まで生産された。その後2017年にタイプ991で911カレラTが復活。以来、718ケイマンT、718ボクスターT、マカンTなど、他のモデルレンジにも「ぜい肉をそぎ落とした特にスポーティなセットアップ」というコンセプトを確立した。

今回デビューした、911カレラTのMT仕様車の車両重量は1470kg。エントリーレベルのエンジンを搭載する市販911としては最軽量となっており、8速PDKを標準で搭載する911カレラより35kgも軽い。リヤシートと遮音材の削減に加え、軽量ガラスや軽量バッテリーを採用したことが軽量化につながったという。

走りに特化した様々な装備を標準搭載

シリーズ随一のライトウエイト仕様「ポルシェ 911カレラT」のエクステリア。
911カレラTには、「ポルシェトルクベクトリング」や「スポーツクロノパッケージ」、「PASMスポーツサスペンション」など、走りに特化した装備が標準で搭載される。

新型911カレラTは、911カレラと911カレラSの中間に位置するモデルとして登場した。カレラTに搭載されるのは、911カレラから引き継がれた最高出力283kW(385ps)、最大トルク450Nmを発生する、3.0リッター水平対向6気筒ツインターボエンジン。0-100km/h加速は4.5秒、最高速度は291km/hに達する。

911カレラTには、リミテッド・スリップ・リヤディファレンシャル(LSD)を備えた「ポルシェトルクベクトリング(PTV)」を追加。「スポーツクロノパッケージ」と「PASMスポーツサスペンション」も標準装備されており、こうした機能を385psのエンジンと組み合わせることができるのは、911カレラTのみとなる。また、通常はカレラS以上のモデルにしか装備されないリヤアクスル・ステアリングもオプションで装着可能となっている。

専用装備としてはフロント20インチ、リヤ21インチのチタニウムグレー「カレラSホイール」に、それぞれ245/35(フロント)と305/30(リア)サイズのタイヤを装着。GTスポーツステアリングホイール、スポーツエキゾーストシステム、スポーツシートプラス(電動4Way)も標準装備される。

アクセントとなるダークグレイのディテール

シリーズ随一のライトウエイト仕様「ポルシェ 911カレラT」のエクステリア。
911カレラTは、シックなダークグレイをアクセントカラーにチョイス。フロントガラス最上部やリヤリッドグリルのトリムストリップなどに、ダークグレイが配色されている。

911カレラTのエクステリアは、アクセントとなるダークグレイのディテールによって、他のモデルとは一線を画す雰囲気を獲得。ドアミラー上下のトリム、新しいドアロゴとリヤロゴ、リヤリッドグリルのトリムストリップなどには、アゲートグレイがチョイスされた。

フロントガラスも最上部をグレーに着色。スポーツエキゾーストシステムのテールパイプは、ハイグロスブラックでペイントされている。

エクステリアカラーは4色のソリッドカラー(ブラック、ホワイト、ガーズレッド、レーシングイエロー)と、4色のメタリックカラー(ディープブラック、ゲンチアンブルー、アイスグレー、GTシルバー)を展開。スペシャルカラーとしては、チョーク、ルビースターネオ、カーマインレッド、シャークブルー、パイソングリーンの5色も用意された。さらに、110種類を超える色調の塗装がそろった「ペイントトゥサンプル」プログラムも利用可能だ。

「4Wayスポーツシートプラス」が標準装備

シリーズ随一のライトウエイト仕様「ポルシェ 911カレラT」のインテリア。
しっかりとしたホールドが確保された「4-wayスポーツシートプラス」を標準装備。さらにオプションで「超軽量フルバケットシート」も装着可能となっている。

インテリアは「4Wayスポーツシートプラス」が標準装備され、スポーツ性を強調。マットブラックのトリムと、ハイグロスブラックの装飾インレイが、インテリアの印象を引き締めている。

さらに個性を求めるカスタマーには、オプションで「カレラTインテリアパッケージ」を用意。このパッケージは、コントラストカラーのスレートグレイ、またはリザードグリーンのセーフティベルトが装着可能となる。これと同じカラーが装飾ステッチ、ヘッドレストのエンボス加工された911ロゴ、シートセンターのストライプにも使用される。

アダプティブスポーツシートプラス(18Way・電動)や、Race-Texのシートセンターを採用し、スポーツ性を高めた「超軽量フルバケットシート」もオプションで装着できる。また、「カレラTインテリアパッケージ」装着車には、オプションでエクステンデッドレザーインテリアもチョイス可能。この場合、センターコンソールとドアパネルのアームレストやダッシュボード上部、ドアパネルトリムもレザーとなる。

【車両本体価格(税込)】
911 カレラT(7速MT/8速PDK):1640万円

【問い合わせ】
ポルシェ コンタクト
TEL 0120-846-911

【関連リンク】
・ポルシェ 公式サイト

ポルシェ 911 カレラTを動画でチェック!

それまでの常識を覆すほどの性能を見せた991.2型911 GT3 RSだが最新レーサー並の空力デバイスを獲得した992型の性能は目を見張るものがある。

「ポルシェ911 GT3 RS新旧比較」991.2から992への進化で何が変わって何が変わってないのか検証する

ポルシェが2022年8月に発表したタイプ992ベースの911 GT3は、まさしく“公道を走れるレーシングカー”を体現する1台。自然吸気のフラットシックスと最先端の空力デバイスを組み合わせた911シリーズ随一のアスリートは、991.2ベースからいかなる進化を遂げたのか。新旧モデルの違いを比較する。

キーワードで検索する

著者プロフィール

ゲンロクWeb編集部 近影

ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…