アストンマーティンが2025年投入予定のBEVにルーシッドの電動化技術を導入

アストンマーティンがEVメーカー「ルーシッド・モータース」と電動パワートレイン供給契約「目標は2025年発売」

アストンマーティンは、将来的に投入を予定しているフル電動モデルのベースとなる技術を、米国のフル電動メーカー「ルーシッド・モータース」から導入する。
アストンマーティンは、将来的に投入を予定しているフル電動モデルのベースとなる技術を、米国のフル電動メーカー「ルーシッド・モータース」から導入する。
アストンマーティンは、将来投入を予定しているハイパーカー/スポーツカー/SUVモデルのベースとなる新たなモジュラー式BEVプラットフォーム を開発すべく、米国・カリフォルニア州を拠点とする「ルーシッド・モータース(Lucid Motors)」との包括的な提携を発表した。

高度な電動化技術を持つルーシッド

フォーミュラEにもバッテリー技術を供給する「ルシード・モータース」は、彼らが持つ電動化技術を、アストンマーティンに提供する。写真は、最新フル電動セダン「ルシード エア」。
フォーミュラEにもバッテリー技術を供給する「ルーシッド・モータース」は、彼らが持つ電動化技術を、アストンマーティンに提供する。写真は、最新フル電動セダン「ルーシッド エア」。

アストンマーティンは、世界有数の電動パワートレイン技術を持つ「ルーシッド・グループ」と供給契約を締結。最高の性能を持った、フル電動パフォーマンスモデルの開発を表明した。

6月26日、英国・ロンドン証券取引所において公開された両社の契約は、先進的な電気パワートレインとバッテリーシステムの設計・製造において世界をリードするルーシッドが、アストンマーティンへと最新の電動パワートレインを供給するというもの。ルーシッドの電動化技術は、アストンマーティンが自社開発するBEV専用プラットフォームの中核となる。

アストンマーティンは今後5年間で、先進技術に20億ポンド(約3500億円)以上を投資。内燃機関から電動化技術へと段階的に投資を行なっていく。アストンマーティンのローレンス・ストロール会長は、今回のルーシッド・モータースとの契約締結について以下のようにコメントした。

「ルーシッド・グループとの電動パワートレイン供給契約は、アストンマーティンが掲げるBEV主導の成長戦略において、非常に画期的な第一歩となります。我々は電動化戦略を熟考し、ルーシッドをパートナーに選びました。これにより、将来のアストンマーティン製BEVは、業界最高の性能と革新的な技術を活用できるようになったのです」

「私たちは、ルーシッドの高度な電動化技術を活用するだけでなく、アストンマーティンが自社開発した技術と組み合わせることで、アストンマーティンならではのドライブ体験をさらに強化し、ライバルと差別化していきます」

「今回、メルセデス・ベンツと、ルーシッド・モータースという、電動化戦略をサポートするふたつのワールドクラス・サプライヤーを得たことになります。そして、最近発表された吉利汽車(ジーリー)との長期的パートナーシップにより、彼らの幅広い技術、そして重要な戦略市場である中国に関する深い専門知識を活用する機会を得ることにもなります」

2026年までに全モデルに電動パワートレインを用意

2024年にプラグインハイブリッドモデルを投入、2026年までには全ラインアップに電動仕様のオプションが用意される予定となっている。
2024年にプラグインハイブリッドモデルを投入、2026年までには全ラインアップに電動仕様のオプションが用意される予定となっている。

アストンマーティンはルーシッドの電動化技術を導入し、ハイパーカー、スポーツカー、GT、SUVをカバーする電動パワートレインを現在開発中。この最新パワートレインを採用した最初のモデルは、2025年の発売を目標としている。この新世代アストンマーティンの導入を前に、2024年には初のプラグインハイブリッドモデルとなるミッドエンジンスポーツを投入。2026年までにはアストンマーティンのすべてのモデルに電動パワートレインが用意される。

また、ルーシッド・モータースに加えて、メルセデス・ベンツAGは、アストンマーティンに対し、現行・将来のアストンマーティン製モデルのために、内燃機関/ハイブリッド/BEVを含む様々な技術の供給を行う。チーフ・テクニカル・オフィサーのロベルト・フェデリは、今後の開発環境について次のように説明を加えた。

「ルーシッドとの提携は、アストンマーティンの電動化戦略の重要な柱となります。これにより、アストンマーティンは、自動車業界トップの電動パワートレインとバッテリー技術へとアクセスが可能になりました。この電動化技術に、アストンマーティンの社内開発を組み合わせることで、ハイパーカーやスポーツカー、そしてSUVに至るまで、すべてのアストンマーティン製品に適した単一専用BEVプラットフォームを構築することが可能になりました」

発表会でスピーチしたアストンマーティン・ラゴンダ日本/韓国リージョナルプレジデント、グレッグ・アダムスと新型DB12。

「アストンマーティンDB12」がカンヌでのワールドプレミアから数時間で日本上陸「価格は2990万円」【動画】

アストンマーティン・ラゴンダがフランス・カンヌで、新たなアイコンとして発表したばかりの「DB12」を、日本でも数時間遅れの5月25日午後、東京・青山のアストンマーティン青山ハウスで発表会が行われた。「THE BIRTH OF A NEW ICON」と謳ったイベントには多数のメディアが駆けつけた。

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ゲンロクWeb編集部

スーパーカー&ラグジュアリーマガジン『GENROQ』のウェブ版ということで、本誌の流れを汲みつつも、若干…