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Ariake Garage
Luggage Board
「あったらいいな」を実際に形に
「ないものは自分でつくればいい」というストレートな思想を信条として活動するBELOの片倉浩太郎氏は、メンズグルーミングやフィットネス、スニーカーケアなどの業界で「あったらいいな」を具現するかのごとく多くのブランドを立ち上げてきた気鋭のクリエイターだ。そんな彼が新しく目をつけたのはカーライフだ。「有明ガレージ」というブランドを立ち上げて、アクセサリーやインテリアパーツなどへと挑戦した。
その第一弾として登場したのがW463A型Gクラス用のラゲッジボードだ。片倉氏自身、クルマが大好きで、Gクラスは実際の愛車でもある。普段、Gクラスと生活をともに過ごし、また趣味のゴルフへと繰り出すなかで経験した「あったらいいな」を実際に形にしたものである。
大柄なサイズにスクエアなボディ形態を持つGクラスは、膨大なラゲッジ容量を持つという先入観がある。実際、VDA方式でのラゲッジ容量は5人乗り状態のときで667リットル、リヤシートを畳めば1941リットルにまで増える。全高1975mmという高さが効いているのか、広々としていることは間違いない。しかし、ラゲッジの両サイドにはリヤホイールハウスが出っ張っていて、ゴルフバッグなどの長モノを綺麗に収納できないことがある。また、いかに高さ方向に容量があったとしても、きっちり収納できなければ荷物が暴れてしまう。
そこで有明ガレージとして開発したのがこのラゲッジボードだ。車両側への加工は一切不要なばかりか、ラゲッジの内寸にきっちり合わせた支柱板と天板を置くだけと、数秒で設置できる。支柱板を縦に置くか、横に置くかでレイアウトが変わり、荷物の形状や大きさに応じていろいろなアレンジもできる。天板を境にして上下に分割されるので、荷物の出し入れもしやすい。
すべてのニーズを受け止めてくれるラゲッジボード
これがあればゴルフバッグは横にいくつも詰めるし、その上でスーツケースなども飲み込んでくれる。実際、片倉氏は「複数人でこのGクラスに乗ってゴルフに行く」というシチュエーションを経験する最中でラゲッジボードの着想を得たという。リアルな体験談から出てきたアイデアなだけに、使い勝手は抜群にいい。なお、ラゲッジボードは耐久性の高い合板を使用していて強度は十分。重いモノを乗せてもビクともしない。表面は高級感と耐久性のあるフェルト生地を使用しているので、Gクラスの雰囲気とも一致する。
現在はこのほかにW463型ラゲッジボードの開発が進んでいるほか、市場にニーズに合わせて他の車種への展開も意欲的な姿勢を示す。Gクラスのユーテリティアイテムは他にもあるが、7万9800円という安さでこれだけの利便性が手に入るものは稀有だ。海に山に、雪山に、そしてゴルフにと趣味は人それぞれながら、このラゲッジボードはすべてのニーズを受け止めてくれる。「ラゲッジは一切使わない」という人でもなければ、絶対にその恩恵に授かれるはずである。
REPORT/中三川大地(Daichi NAKAMIGAWA)
PHOTO/山本佳吾(Keigo YAMAMOTO)
MAGAZINE/GENROQ 2024年6月号
PARTS LIST
Utility:Ariake Garage Luggage Board
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