免許不要、わずか99gのAI飛行カメラ「ZERO ZERO Robotics HOVERAir X1 Smart」

プロカメラマンが同行しているかの錯覚に陥るAI飛行カメラ「ZERO ZERO Robotics HOVERAir X1 Smart」【COOL GADGETS Vol.58】

HOVERAir X1 SmartはAIを活用した最新のハイテク自撮り棒なのだ。様々なアングルからセルフィーを楽しめる。
HOVERAir X1 SmartはAIを活用した最新のハイテク自撮り棒なのだ。様々なアングルからセルフィーを楽しめる。
今回紹介するのは、わずか99gと軽量なAI飛行カメラだ。顔を認識して被写体を追従してくれるので、まるで映画のワンシーンのような映像や写真を気軽に撮れる逸品である。(GENROQ 2024年7月号より転載・再構成)

わずか99gの超軽量ドローン!

手のひらに機体をのせてカメラを見つめるとAIが顔を認識し、離陸ボタンで飛行開始する。撮影プロセスが終了すると手のひらをかざすだけで機体がそっと自動着陸する。
手のひらに機体をのせてカメラを見つめるとAIが顔を認識し、離陸ボタンで飛行開始する。撮影プロセスが終了すると手のひらをかざすだけで機体がそっと自動着陸する。

旅行先で素敵な風景を見つけて、仲間と楽しい時間を過ごしている時。必ずセルフィー写真を撮影するという人も多いはず。そんなセルフィーも、テクノロジーの時代に大きな進化を見せている。HoverAir X1 Smartを使えば、専属カメラマンが自分たちに同行しているように素敵な写真や動画を自由な位置から撮影してくれる。写真からもわかる通り、この製品はポケットサイズの自立飛行カメラドローン。重さもわずか99gだ。一体これはどこから撮影したのだろう? そんな場所からの動画撮影の多くはドローンを使ったものだ。

最近では超小型のドローンあるが、この製品は一味違う。操縦の必要がなく、AIの応用で被写体を自律的に識別して様々なアングルから写真、動画撮影してくれる、いわば現代のハイテク自撮り棒なのだ。HoverAir X1 Smartはまさに、AIを活用した最新のセルフィーだ。使いこなしに必要なことはただひとつ。スマートフォンと接続し、ドローンを離陸させるためにボタンを押すだけである。

まるでプロカメラマンが撮影しているかのようだ!

撮影ステップは3つ。まず飛行モードを選択する。例えばホバーモードでは飛行開始した位置に静止して、飛行させたユーザの方を常に向いて追いかけてくれる。あるいはフォローモードであれば、ユーザの後ろを一定の距離で追いかけ、常に中央に位置するように自動的に撮影される。次に手のひらに乗せてカメラを見つめるとAIが顔を記憶し、離陸ボタンを押せば3秒で自動的に離陸、撮影を開始する。どんな飛行モードであったとしても、指定した撮影プロセスが終了するとユーザの近くに戻ってくるから、あとはそっと手のひらを製品の真下にかざすだけで自動着陸してくれる。事情を知らない人が見ていると、小人さんが甲斐甲斐しくも撮影サポートしているように見える、といっても言い過ぎではない。

自然豊かな観光地、ボルダリングパークなどの開けた室内で使えば、その空間を生かした映像を楽しめるし、1on1や3on3を屋外のバスケットボールコート、スケートボードパークに持ち出すのも良いだろう。ドローンの飛行許可があるサイクリングロードならば、サイクリングとの相性も最高。背後を追い撮り、あるいは前から顔を捉えながら一緒にサイクリングロードを飛んでくれる。最大速度は25km/hだ。俯瞰撮影モードもおすすめだ。最高15mまで上昇しながら、周囲の様子を捉えてくれる。

日常が非日常になる飛行カメラ

ホバリング、ズームアウト、フォロー、オービット、バーズ アイなど様々な撮影モードをスイッチひとつで簡単に切り替 えることができる。まさに専属カメラマンのようだ。
ホバリング、ズームアウト、フォロー、オービット、バーズアイなど様々な撮影モードをスイッチひとつで簡単に切り替えることができる。まさに専属カメラマンのようだ。

ちなみに動画撮影中の音声は、手元のスマートフォン に向けて何か喋ればすべてドローン自身が出すノイズをキャンセルした上で、自分の音声が正常に記録される。サイクリングしながら、あるいは観光地を歩きながら、話してみると素敵なVlogになるだろう。どのモードで撮影を行ったとしても、手ぶれ補正が極めて優秀に動作するため、水平を保ちながらぶれることなく、動画も静止画も撮影することができる。ごく普通に日常でも、非日常の出来事も、どんな思い出も、まるでドラマや映画のワンシーンのように演出してくれる。

REPORT/本田雅一(Masakazu HONDA)
PHOTO/小林邦寿(Kunihisa KOBAYASHI)
MAGAZINE/GENROQ 2024年7月号

PRICE

5万9800円(基本セット)

評価

重さ99gのため機体申請なしに利用可能。折畳みはできないが、手のひらサイズで邪魔にならない。カメラ画質も想像よりずっと綺麗だ。

コストパフォーマンス:4
画質:3
バッテリー:2
携帯性:4
撮影演出:5

【問い合わせ】
HOVERAir公式サイト
https://jp.hoverair.com

コンパクトで快適な装着感の左右自動認識オープン型オーディオ HUAWEI FreeClip

爽快すぎる装着感が魅力の左右自動認識オープン型オーディオ「HUAWEI FreeClip」【COOL GADGETS Vol.57】

今回紹介するのは装着感のほとんどない開放的な左右自動認識オープンオーティオだ。音質も素晴らしく良いので、良き相棒となってくれるだろう。(GENROQ 2024年6月号より転載・再構成)

モノラルスピーカーのように見えるが実はステレオ構成。音の広がりが良いことに加え、どんな場所においてもすぐに心地よい音へと自動調整される。おすすめのスピーカーだ。

品質が高すぎるポータブルスピーカー「Bang & Olufsen Japan Beosound A5」【COOL GADGETS Vol.56】

今回紹介するのは屋外でも音楽を満喫できるポータブルスピーカー。アルミニウムとウッドの素材を巧みに組み合わせた美しいデザインと高すぎる性能を持った逸品である。(GENROQ 2024年5月号より転載・再構成)

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著者プロフィール

本田 雅一 近影

本田 雅一

テクノロジージャーナリスト、オーディオ&ビジュアル評論家。ガジェットはもちろん、ITやクルマにも精通…