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BENTLEY CONTINENTAL GT
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MERCEDES-AMG GT 63
ふたまわり大きいコンチネンタルGT
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「メルセデスAMG GT 63 4マティック+」と先日フルモデルチェンジしたばかりの「ベントレー コンチネンタルGT スピード」を比較してみると、コンチネンタルGTの方が全長(+165mm)と全高(+19mm)が大きいほか、ホイールベースも151mm長くなっている。さらにコンチネンタルGTはPHEVであり、EV走行可能なリチウムイオンバッテリーも搭載している。そのため当然車重もコンチネンタルGTの方が重く、その差は約500kgとかなり大きく開いている。
ただ、コンチネンタルGTが実際の数値以上に大柄にみえるのは、デザイン手法のせいもあるだろう。コンチネンタルGTはベントレーらしさを押し出したフロントフェイスに見られるよう、ラグジュアリー感を強調している。一方、AMG GTはサーキット走行で効果的な空力を優先したスタイリングとなっている。どちらがスポーツカーらしいかと問われれば、AMG GTと答える人が多いだろう。
ベントレー コンチネンタルGT スピード
ボディサイズ=全長4895mm×全幅1966mm×全高1397mm
ホイールベース=2851mm
車両重量=2459kg
タイヤサイズ=275/35ZR22(前) / 315/30ZR22(後)
メルセデスAMG GT 63 4マティック+
ボディサイズ=全長4730mm×全幅1985mm×全高1355mm
ホイールベース=2700mm
車両重量=1940kg
タイヤサイズ=295/30R21(前) / 305/30R21(後)
パワーウェイトレシオはコンチネンタルGTの勝利
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両車のパワートレインには共通項が多い。どちらも4.0リッターV8ツインターボエンジンを積み、駆動方式はAWDである。ただ、コンチネンタルGTはエンジンに190PSのパワフルなモーターを組み合わせるプラグインハイブリッド車で、AMG GTはマイルドハイブリッドですらないピュアなエンジン車である。排気量や加給システムが似ている分、強力なモーターのアシストが加わるコンチネンタルGTはシステムトータルでの出力が高く、その数値は782PS/1000Nmにまで到達する。
そこで両車のパワーウェイトレシオを計算してみると、コンチネンタルGTが3.14kg/PS、AMG GTが3.32kg/PSとなり、コンチネンタルGTがAMG GTを上回ることがわかる。大きく重いコンチネンタルGTだが、動力性能は決して侮ることができないのだ。
ベントレー コンチネンタルGT
エンジン形式=V型8気筒DOHC ツインターボチャージャー付
排気量=3996cc
最高出力=600PS/6000rpm
最大トルク=800Nm/2000〜4500rpm
トランスミッション=8速DCT
駆動方式=AWD
メルセデスAMG GT 63 4マティック+
エンジン形式=V型8気筒DOHC ツインターボチャージャー付
排気量=3982cc
最高出力=585PS/5500〜6500rpm
最大トルク=800Nm/2500〜5000rpm
トランスミッション=9速AT
駆動方式=AWD
コスパがいいのはAMG GT?
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両車の価格差は約1180万円と大きな開きがある。この差はコンチネンタルGTがプラグインハイブリッドであることや、ブランドのポジションによる差も含まれているだろう。
高性能スポーツGTモデルという視点からみれば、AMG GTが割安に感じられる。メルセデス・ベンツの充実した正規ディーラー網を考えれば、保有しやすいのもAMG GTと言えそうだ。