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VOLKSWAGEN TIGUAN
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LEXUS NX
実はティグアンの方がコンパクト




「フォルクスワーゲン ティグアン」と「レクサス NX」のボディサイズを比較すると、NXの方が10cmほど長いものの、全幅や全高、ホイールベースはほぼ同じ。ただ、NXは全幅が1850mmを越えている。機械式駐車場の多い都市部では駐車場所を選ぶかもしれない。
また居住性に大きな差はないだろうが、車内の雰囲気は大きく異なる。新型ティグアンは最廉価グレードであってもアンビエントライトやワイド液晶パネルを用いたメーターディスプレイなどが備わり、先進性を主張している。いっぽうのNXは、どちらかといえばクラシカルな高級感を追求している。
フォルクスワーゲン ティグアン eTSI Active
ボディサイズ=全長4545mm×全幅1840mm×全高1655mm
ホイールベース=2680mm
車両重量=1600kg
タイヤサイズ=215/65R17
レクサス NX250
ボディサイズ=全長4660mm×全幅1865mm×全高1660mm
ホイールベース=2690mm
車両重量=1620kg
タイヤサイズ=235/60R18
ダウンサイジングターボエンジン vs 大排気量自然吸気エンジン




ティグアンは、排気量が小さくともターボチャージャーによりNXの2.5リッターエンジンと同等のトルクをより低回転から引き出し、不足しがちな発進トルクと瞬発力は48Vマイルドハイブリッドのモーターアシストで補う。さらにティグアンの燃費性能は、走行中に気筒休止やコースティングを積極的に行うことでNXを上回る。
排気量が大きめの自然吸気エンジンをATで走らせるNXのパワートレインは、最新のティグアンに比べると前時代的といわざるをえない。しかし絶対的なエンジンパワーに余裕があるNXからは、より高級車らしい懐の深さを感じ取ることができるはずだ。
フォルクスワーゲン ティグアン eTSI Active
エンジン形式=直列4気筒DOHCガソリンターボ
排気量=1497cc
最高出力=150PS/5000〜6000rpm
最大トルク=250Nm/1500〜3500rpm
トランスミッション=7速DCT
駆動方式=FWD
レクサス NX250
エンジン形式=直列4気筒DOHCガソリン
排気量=2487cc
最高出力=201PS/6600rpm
最大トルク=241Nm/4400rpm
トランスミッション=8速AT
駆動方式=FWD
価格は同じでも車格が違う! それでも優劣つけがたい2台


ベースグレードの価格はほぼ同額だ。スペックや使い勝手もおおむね互角だが、ティグアンの48Vマイルドハイブリッドシステムを筆頭とする各メカニズムの進化ぶりは凄まじい。2021年に登場したNXとはやや世代差が感じられる。
しかし、NXの高級車然とした細かな仕上げはティグアンが及ばない高みにある。NXからは高級車としての確かな素性が感じられ、ティグアンは内外装が立派になっても乗り味には大衆車の雰囲気が残る。
ただし、クルマは高級感だけで優劣をつけられるものではない。いずれにせよ新型ティグアンがNXと競合するほど魅力的なクルマに進化したことは確かだといえよう。