メルセデス・ベンツ、アメリカのベンチャー企業「ファクトリアル・エナジー」との協業を発表

メルセデス・ベンツ、2022年に全固体電池搭載車両のテストを開始

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現在電動化を進めるメルセデス・ベンツは、ファクトリアル・エナジーと共同開発した全固体電池搭載モデルを少量生産する目標を掲げている。
将来的に完全な電動化を目指すメルセデス・ベンツは、米国のベンチャー企業「ファクトリアル・エナジー(Factorial Energy)」との協力関係締結を発表。次世代のバッテリー技術を共同開発し、早ければ2022年にも車載向け全固体電池のテストを計画している。

メルセデスからファクトリアルへの大規模な投資も

マサチューセッツ州ウォバーンを拠点とするファクトリアル・エナジーと、メルセデス・ベンツが結んだパートナーシップは、固体電池セルの開発から始まり、自動車搭載用バッテリーシステムへの統合を目指している。同社が開発した全固体電池は、従来のリチウムイオンバッテリーと比較して、1回の充電での航続距離を最大50%も延長。さらに安全性を高めるだけでなく、コストの大幅削減も可能だとしている。

ダイムラー・グループ研究開発部門責任者兼メルセデス・ベンツ・カーズCOO、ダイムラーAG取締役のマーカス・シェーファーは今回の協業について次のように説明した。

「メルセデス・ベンツが掲げる『Electric Only』戦略を加速させるべく、完全な電動化に向けた道筋をつけることができました。ファクトリアル・エナジーを新たなパートナーとして迎えたことで、有望な固体電池の分野における研究開発を次のレベルに進めることができます。また、バッテリー技術の分野でも主導的な役割を果たしていくことができるでしょう」

「今回の協業に向けて、私たちはファクトリアル・エナジーに数百万ドルの投資を行います。この協力関係により、メルセデス・ベンツのバッテリー開発と車両統合に関する専門知識、ファクトリアル・エナジーの固体電池分野におけるノウハウを組み合わせることができます」

「私たちは、CO2ニュートラルという共通のビジョンを持っています。革新的なバッテリー技術を継続的に開発することで、お客様にとって電動モビリティがより魅力的なものになるでしょう」

今後5年以内に全固体電池搭載車両を少量生産

メルセデス・ベンツ、全固体電池の実用化に向けてアメリカのベンチャー企業「ファクトリアル・エナジー」との協業を発表
メルセデス・ベンツのマーカス・シェーファーCOOと、2ショットを撮影したファクトリアル・エナジーのシュ・ファンCEO。

メルセデス・ベンツは今後5年以内に、ファクトリアル・エナジーと共同開発した全固体電池を少量生産モデルに搭載することを目指している。さらに今回の出資によりファクトリアル・エナジーの取締役会に代表者を派遣する権利を得ている。

ファクトリアル・エナジーの共同創業者兼CEOのシュ・ファン(Siyu Huang)は、次のように付け加えた。

「私たちファクトリアル・エナジーにとって、自動車を発明したメルセデス・ベンツと協力できることは光栄なことです。私たちは、クリーンで効率的かつ全固体電池技術で、自動車をさらに進化させるために、メルセデス・ベンツと協力できることを楽しみにしています」

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