ニュルブルクリンクを満喫する方法、教えます。レーシングレンタカーのススメ

ニュルブルクリンクに行ったら、やっぱりレーシングレンタカーに乗らないと! 【ニュルブルクリンク2022年リアルレポート:その2】

今回お借りしたヤコーズ・パドック・モータースポーツのレーシングレンタカー。この仕様のままレースへの参加も可能だ。
今回お借りしたヤコーズ・パドック・モータースポーツのレーシングレンタカー。この仕様のままレースへの参加も可能だ。
せっかくニュルブルクリンクを訪れたなら当然走ってみたくなるもの。ただし、空港で借りた普通のレンタカーで走って万が一事故でも起こしたら大変なことになってしまう。もしニュルブルクリンクを走りたいと思ったなら、ニュルブルクリンクの周辺にあるレーシングレンタカーがオススメだ。タイヤもブレーキも、ニュルブルクリンクに耐えられる仕様になっているし、なにより適切なアドバイスも得られる。トランジット エンジニアリング ジャパン(TEJ)の渡辺氏が伝授する走行4箇条も必見だ。

走りたいならレーシングレンタカー

今年のニュルブルクリンク24時間レース視察にかこつけて、せっかく訪れたのでニュルブルクリンク・ノルトシュライフェ(北コース)を走ってみることにしました。コースを走るにはレーシングレンタカーが手っ取り早いです。通常のレンタカーだと何かあれば大変なことになります。まずは周辺のレーシングレンタカー会社を訪れます。

営業していたのは6社中5社で、私の走行希望日には3社が対応可能でした。選んだのは「ヤコーズ・パドック・モータースポーツ(Jaco’s Paddock Motorsport)」です。ここはニュルブルクリンク唯一であろう、オーナー自ら対応する個人経営のレーシングレンタカーで、RCNシリーズの優勝常連チームです。

驚くほど走りやすくなったコース

走行したのはレース翌日の月曜日。24時間レースで使用されたばかりの北コースは、タイヤバリアなどまだ撤去されていない状況です。これまで同乗走行も入れると50回ほどは北コースを訪れていますが、2018年10月以来、4年振りにコースを走った印象はとても綺麗!というものでした。というのもニュルブルクリンク24時間レース名物の路面の落書がほぼないのです(GT3マシンのタイヤラバーで消えたの?)。

路面もスムーズで走りやすかったのですが、聞けば事前に補修、改修工事がされたそうで、レースに参加するチームだけでなく、一般走行するツーリストにとっても走りやすいでしょう! しかし、名物のジャンピングスポットはただの下り坂になっており少し寂しい感じに・・・。

ニュルを走るならこの4箇条

ニュルブルクリンク・ノルトシュライフェ走行体験を楽しむなら、ベースプランの4箇条「FERS」を実行してほしいと思います。「F=FRIEND」仲間と行く、「E=EASY」楽を選ぶ、「R=REPEAT」リピート、「S=STOPPER」ストッパー・・・どういう意味でしょうか? 解説しましょう。

「F」:旅行気分で四六時中一緒にいられる仲間と過ごそう! これこそ極上の幸せ。
「E」:あなたの想像以上にノルトシュライフェは厳しい。難易度は国内サーキットでの単独デビューと比較にならない。現地での知識ある人に任せた方が安心で楽。すべてに余裕を持たせて走りに集中してこそ心から楽しめる。
「R」:初ニュルブルクリンク・ノルトシュライフェなんて緊張バクバクの一瞬で終わる。リピート前提で行った方が良い。近くの宿でひと休みして街や文化に触れて再チャレンジ! 満足度アップ間違いなし。
「S」:時々、ネットリサーチをした我流プラン(自己流走行含む)で、接触事故などの痛い目にあう日本人を見て思うのは、我を忘れないように、強い思い込みを抱かないようにするストッパー役が必要だということ。安全面も楽しさも大きく差がつく。誰だって失敗も怪我もしたくないもの。

以上、2022年のニュルブルクリンクレポートでした。もう皆さんが思うほどニュルブルクリンクは遠くない存在です。是非一緒にニュルブルクリンクを走りましょう! ダンケ!

PHOTO&REPORT/渡辺博人(Hiroto WATANABE)

【問い合わせ】
トランジット エンジニアリング ジャパン(担当:渡辺)
http://www.transit-w.net

【取材協力】
Jaco’s Paddock Motorsport GmbH/Jaco Velders
http://www.jacos-paddock.com

アントニウスブーヒェ手前の橋の上からニュルブルクリンクのストレートを望む。今年は24時間レースの50周年だった。

久々にニュルブルクリンクを訪れたら、意外な雰囲気に面食らったレーシングエンジニアの話 【ニュルブルクリンク2022年リアルレポート:その1】

コロナ禍以降、遠く感じるようになった海外だが、徐々に出入国のハードルは下がっている。そこでニュルブルクリンクに取り憑かれた名物レースエンジニアが、久々にニュルブルクリンク24時間レースを視察。メディアとしてではなく、参加者、ファンの目線で今年のニュルブルクリンクがどのようなモノだったか、生のレポートをお届けする。

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ポルシェ、GT3で争われるドイツ・ツーリングカー選手権(DTM)に初参戦

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