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EURO COMPLETE
NOVITEC
究極的かつ刺激的なノビテックコンプリート
3台ものノビテックコンプリートカーが並ぶ姿は圧巻だ。しかも今年はすべてフェラーリである。世界限定18台にして日本はこの1台のみという稀有な812GTS N-LARGOを筆頭に、世界限定15台のF8 N-LARGOスパイダー、そしてローマが並んだ。特にローマはヒップホップアーティスト「AK-69」のために製作されたというスペシャルモデルだった。グリジオアロイのボディカラーにノビテック製ボディパーツが盛り込まれ、ホイールもノビテックオリジナルである。今後はAK-69のYouTubeなど映像メディアでもその姿を見ることができそうだ。
MANSORY
ゴージャスな世界観でローマをより引き立てる
ボディパーツにホイールなどマンソリー一色に染められたローマが登場した。「世界でもっとも華やかでゴージャスなクルマを」として活動するマンソリーは、ローマの世界観と調和する。フロントまわりは専用のメッシュグリルとフィンを備えてアグレッシブな表情に。リヤのディフューザーもそれに通じるデザイン路線だ。なのに全体を通して見るとエレガント路線に思える。フロント21インチ、リヤ22インチのホイールもよく似合う。
BRABUS
メルセデスの殻を破った新生ブラバス、始動!
メルセデスチューナーの大御所として知られるブラバスだが、今年は新たな方向性を示していた。ご覧の通り、ゴーストとタイカンというメルセデス以外のコンプリートカーである。長年、メルセデスを鍛えることで得た技術力が他モデルにも活かされることになるようで、今後の展開には期待が膨らむ。特にタイカンはEVであるがゆえに、レーザースキャンとCADを使用したパーツ開発によってエアロダイナミクス性能を高めることに注力したという。
TECHART
EV時代を牽引するテクニック&アート
ポルシェに限らず世の中がEV化に向かっても、テックアートの魅力は健在のようだ。なにしろテクニックとアートとを融合させて生まれるテックアート一連のコンプリートカーは、お相手がBEVのタイカンであっても見事に引き立ててみせた。東京オートサロンに登場したのはタイカン4Sのコンプリートカー。純正のスタイリングを引き立てるボディパーツとフォーミュラVIホイールは、風洞実験施設と実走テストとを駆使して生まれる機能部品だ。
Lorinser
永遠の定番は決して色褪せない
ロリンザーはドイツで100年近く続くメルセデス公認のチューナーだ。いかに時代が移り変わろうとも、ひと目でロリンザーだとわかる個性と、なにより王者的な存在感を放ち続けている。そんなロリンザーのW223型Sクラスが東京オートサロンにやってきた。漆黒のボディはかつて一世を風靡した黒塗りセダンにしてコンプリートカーの雰囲気そのもの。いかにSUVが台頭しようと、いつの時代も高級サルーンは“永遠の定番”であることを再確認した。
RAVAGE
黄金のグループ4時代を現行A110で再解釈
ラリー界の黄金期と言えるグループ4時代のアルピーヌA110を現行型で再解釈したのがラヴァージュ・グループ4だ。カーボンボディカウルによって110mmも拡張されたワイドボディを持ち、ECU&吸排気の再構築により最高出力330PS、最大トルク38.7kgmを発揮する。足まわりはKW V3、ホイールはOZレーシング製となる。ラヴァージュブランドはここ日本で畑野自動車と提携しており、今回は日仏のハンドクラフト精神の融合をアピールしていた。
REPORT/中三川大地(Daichi NAKAMIGAWA)、上之園真以(Mai AGENOSONO)
PHOTO/白谷 賢(Ken SHIRATANI)、平野 陽(Akio HIRANO)、土屋勇人(Hayato TSUCHIYA)、山本佳吾(Keigo YAMAMOTO)
MAGAZINE/GENROQ 2023年3月号