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Lamborghini Gallardo
今ランボルギーニが欲しいなら……
今年、創立60周年を迎えたランボルギーニ。併せてアヴェンタドールの後継となるフラッグシップモデル、レヴエルトも登場し、ブランドへの注目は近年で最高レベルに達している。言い換えれば、これをきっかけに「ランボルギーニが欲しい!」と思い始めた人も多いということ。以前からのファンも多いわけだから、しばらく新車のオーダーができない状況だと聞いても決して驚くに値しない。
当然のことながら中古車への注目も鰻登りに。ただでさえクラシックランボの相場はここ数年ずっと右肩上がりで、ミウラやカウンタックといったアイコニックモデルはもちろん、12気筒ミドシップ+3ペダルMTのムルシエラゴやディアブロまで驚くほどの高値をつけるようになってきた。ちょっと前までは1000万円を切る値札をつけていたはずなのに……。
今ランボルギーニが欲しいと思って、価格的にリアリティのあるモデルは何か。ランボルギーニの中古車をネットで検索し、価格の低い順に並べかえてみれば……、ガヤルドである。
狙うべきは最初期モデル
2003年のデビュー。1999年にフォルクスワーゲングループのアウディ傘下となり、1990年代前半に一度はキャンセルされたV10ベビーランボ開発が復活。アウディR8の姉妹モデルとすることでコストを抑え、ランボ史始まって以来、最も多い台数レベルでの量産を試みた。
彼らの戦略が大当たりであったことはガヤルド、続くウラカンの成功をみれば明らかだが、もちろん売れた理由はクルマが魅力的であったからに他ならない。そんなガヤルドが今、最も安いランボ、1000万円以下から狙える唯一のランボルギーニというわけで、ランボが欲しいならそれを狙わないという手はないというものだ。
記事が選択されていませんガヤルドは2003年から2013年まで、10年間にわたって生産された。デザインとパワースペックの違いで前期(〜2008年)中期(〜2011年)後期(〜2013年)に分けることができる。もちろん狙うべきは前期の最初期モデル、1000万円を切る個体だ。
将来的な価値も考える
スーパーカーの中古車を買うときに、最も間違いの少ない方法は最初期モデルもしくは最後期モデルを狙うというやり方だと思う。もちろん特定のモデル、例えばどうしてもガヤルド中期のデザインが好き、というなら話は別だけど、そうではなくて、とにかく一度でいい、何でもいいからランボに乗ってみたいという人(結構多いと思う)なら、そういう選び方を検討してみて欲しい。
最初期はそのモデルのコンセプトに最も忠実でピュアなデザインが実現されているものだし、最後期ならそのモデルの最も高い性能と信頼性を確保することができるからだ。
それに将来的な価値という点でも、最初と最後のモデルの評価が高くなる傾向も確実にあるわけで、最初期が最も安いというフツウの中古車と同じ事態(いつ逆に転じるかはわからないし、転じないかもしれない)は、これからスーパーカーを飼ってみたいというファンには願ったり叶ったりの状況というわけだった。
トランスミッションの寿命を見極める
ガヤルドの魅力は、何といっても今となっては程よいサイズ感だと思う。カウンタックとほとんど同じ感覚で乗ることができる、というとそのサイズの面白みをわかっていただけるのではないか。欠点は2ペダル・シングルクラッチトランスミッションの耐久性だが、これも最近では残りの予想寿命を計測して販売されている場合も多いから、参考にしつつ選べばいい。
もちろんガヤルドにも3ペダルモデルは存在する。けれども相場的には2ペダルよりかなり高め。流通数も極端に少ない。新車時にさほど売れなかったのだから仕方ない。4WDより2WDの方が乗り味的には好みで、それに3ペダルの組み合わせは最高だけれど、2000万円以上と極端に高くなる。けれどもそれもまた考えようで、もし頑張って買えるというのであれば、狙ってもいい。なぜなら希少性の高いグレードほど将来の価値を期待することができるのだから。
シルバーやブルーといったちょっと渋めのカラーのガヤルドをサラリと乗りこなせたなら、最新モデルをこれみよがしに乗っている連中よりもツウっぽくて気分もいいと思う。