【東京オートサロン2024】BMWが追い求めたチューニングカーの魅力

BMWがカスタムカーの祭典で示した2つのキーワードとは?【東京オートサロン2024】

開放的な空間に仕立てられた東京オートサロン2024のBMWブース。
開放的な空間に仕立てられた東京オートサロン2024のBMWブース。
年初のカスタムカーの祭典として、今年も大いに盛り上がった東京オートサロン2024。アイコニックな巨大キドニーグリルによる印象的なブースを出展したBMWが、今年の展示を通じて何を来場者に伝えたかったのか、その内容を振り返る。

BMW M Performance Parts

なぜBMWでなければいけないのか?

黒を基調としたスポーティーでクールなイメージ、そして巨大な「キドニーグリル」や、Mパフォーマンスパーツの実物をディスプレイした「ジオラマ」は昨年を踏襲しつつも、Mモータースポーツ・コレクションのウェアに身を包んだDJやダンサーが盛り上げる、開放的な空間に仕立てられた東京オートサロン2024のBMWブースで、ビー・エム・ダブリュー株式会社の長谷川正敏社長は、こう切り出した。

「ガソリン、ディーゼル、マイルドハイブリッド、BEVと幅広いパワートレインを用意するBMWは2023年、新型『X1』『5シリーズ』『XM』などを投入。また全国主要都市でイベント、ポップアップエキシビジョンなどタッチポイントを増やしてきた結果、2023年の登録台数で3万5401台と前年に比べ11.7%の伸びを記録することができました」

長谷川社長の話すとおり、魅力的なモデル・ラインナップとともにその躍進を支えているのが、カスタマーサービスの充実ぶりだ。今回、BMWのブースでは2つのキーワードが掲げられていた。まずひとつ目が「WHY BMW」だ。その言葉に込められた意味、そして2024年の東京オートサロンのBMWブースで表現したメッセージを、BMWカスタマーサポート・ディビジョン・ビジネス・ディベロップメントの巻波浩之シニア・マネジャーが解説する。

「今年のコンセプトは『WHY BMW』。『なぜBMWでなければいけないのか?』に始まり、『なぜ純正パーツが重要なのか?』『なぜMパフォーマンスパーツが必要なのか?』『なぜ正規ディーラーでなければいけないのか?』。我々からの問いかけをきっかけに、新車購入から、車検、点検と7〜8年の所有する間にどのような体験ができるかを知っていただく場になればと思っています」

その上で今回の展示には、東京オートサロンならではのこだわりがあったという。

「東京オートサロンはやはりチューニングカーのショー。だから展示した4台のクルマには装着できるMパフォーマンス・パーツをフルに付けています。総額で3000万円くらいでしょうか。M2クーペのセンターロックホイールだけでも約300万円。ホイールハブまで変える必要がありますから」

RELAX. おまかせください。

巻波氏が言うとおり、会場に展示されていたのは今回の目玉と言うべきBMW MパフォーマンスYスポーク・スタイリング963Mセンターロック・ホイールを履き、リヤ・ディフューザー・カーボン、スポーツサスペンションなどを装着したM2クーペを筆頭に、今シーズンの「BMW & MINI Racing」で先導車を務める「M8コンペティション・クーペ」、そして純正パーツの高品質を訴える「M3コンペティションM x Driveツーリング」、Mパフォーマンス・パーツがふんだんに装着された「i5 M60」と、まさに今のBMWを象徴する多彩なモデルが顔を揃えた。もちろん全てそのまま公道走行可能(M8のフロントウインドウのステッカーは除く)というのも純正チューニングパーツならではだ。会期中、こんなエピソードもあったという。

「M3オーナーの方が、展示してあったM3を見て“自分のクルマもこのくらい車高を落としたい”と、ご相談されたんです。さっそく、その場でディーラーに連絡して手筈を整え、パーツがたまたま国内に在庫していなかったので、本国にあったものを押さえました」

この行動こそが、BMWサービスが掲げる2つ目のキーワード「RELAX. おまかせください。」へとつながっていく。それを端的に示すのが、プレスカンファレンスでスピーチをしたカスタマーサポートのニールス・シュルンツェン本部長の言葉だ。

「Joy(ジョイ)、歓び、ドイツ語でいうところのFreude(フロイデ)とBMWは切っても切れない関係にあります。我々はお客様のニーズや要望を先取りするよう努め、皆さんに何が起きても対処することを約束します。ですからリラックスして最善のケアを受けられることを確信してください。全国各地にある正規ディーラーはこの約束の一部です。『RELAX. おまかせください。』というキーワードにはそんな意味が込められています。200ヵ所以上の拠点は、皆さんが必要な時、必ず近くにいます」

BMW サービス ラウンジ キャラバンは6〜8ヵ所で実施

これまでにもBMWディーラーの『12のアドバンテージ』についてご紹介してきたが、Mパフォーマンスパーツや、Mモータースポーツ・コレクションといったパーツやアパレルのみならず、リモート診断やオンライン入庫予約など、正規ディーラーでしか体験できない、快適なBMWライフを送るための様々なサービス、プログラムが「RELAX. おまかせください。」のひと言に凝縮されているのだ。

巻波氏は「世界では『RELAX, WE CARE』、日本ではわかりやすく『RELAX. おまかせください。』と表記しますが、BMWのサービスブランドの象徴として、その言葉を聞くとBMWを想起するように広めていきたいと思っています。そうした活動を周知するBMW サービス ラウンジ キャラバンも、今年は昨年の4ヶ所からさらに増やして、6〜8ヶ所で行いたいと計画しています」そう締め括った。

加えてBMWのカスタマーレーシングであるBMW & MINI Racingは、今年も6ラウンドを予定。今年は「M2 CS Racing」に加え、シーズン途中から新たにナンバー付きの「M2」によるNゼロのシリーズもスタート。あわせてアンバサダーとして新木みおさん、岡田夏芽さんが就任することも発表され、より一層の盛り上がりが期待される。様々な話題、提案に溢れていた今年のBMWブース。「WHY BMW」のメッセージは多くの人々に伝わったに違いない。

洗練され、行き届いたサービスが受けられるYanase BMW 世田谷支店。素早いお出迎えから、流れるような誘導には「BMW/MINIアフターセールス学びプロジェクト」のリーダー・新木みおさんも目を見張る。

BMWが提供する最先端のディーラーサービスは「オーナーになって2年経ってからもガンガン効いてくる」

なぜBMWはディーラーでのサービスを強力に推し進めるのか? とあるBMWオーナーの日常に密着…

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