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万人受けする内外装デザイン 静粛性と滑らかな加速は利点
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「ゼロを超えた新たな価値の創出・提供を目指す」という思いに由来するBEYOND ZEROの頭文字を採って、〝bZ〞で始まるのがトヨタのピュアEVに与えられる名称。さらに、続く “4”の数字はミディアムセグメントに属するサイズ感を示し、末尾の〝X〞はSUVを表す、と説明されるのが、トヨタブランドで初の量産ピュアEVとなる「bZ4X」である。
エクステリア
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率直なところそうしたネーミングは少々難解なものだし、「電池の管理を徹底したいため」という理由から全数がリース販売に限定されるという点にも抵抗感が残る人は少なくないはず。一方、共同開発されたスバル版のソルテラではそうした方法は採られず、一般的な〝売り切り型〞の販売が行なわれる点などに、いかにも慎重に慎重を重ねたトヨタらしさが表れているといった読み方もできそうではある。ボディサイズは4690×1860×1650㎜と〝激戦区〞に真っ向から挑んだことは明らか。好き嫌いが生じることのなさそうな奇をてらわないスタイリングも「万人受け」を狙った結果と解釈できる。
乗降性
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高いセンターコンソール部分やバイザーレスで高い位置に置かれたメーターパネルは個性的と言えそうな仕上がりではあるものの、全般的にはエクステリアのデザインもインテリアの仕立ても「これまで長年既存のガソリン車に慣れ親しんだ人でも、すぐに抵抗なく馴染むことができそう」な内容の持ち主と感じられる。専用プラットフォームを採用するため4WD仕様でも後席中央に大きなセンタートンネルが張り出したりはしない一方、床下にバッテリーを敷き詰めた関係でフロアからシート座面までの〝ヒール段差〞は小さめ。
インストルメントパネル
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1モーター式のFWD仕様と2モーター式の4WD仕様が設定されるものの、71.4kWhというバッテリー容量は両車で共通。一充電のWLTCモードでの走行距離はFWD仕様で559㎞、4WD仕様で540㎞。0→100㎞/h加速タイムは前者が7.5秒、後者が6.9秒と発表されている。4WD仕様でアクセルペダルを踏み込んでみると、静粛性に富んだ滑らかな加速感はすべてのピュアEVに共通する美点という印象。前述の加速タイムが示すように、その加速力は最大時でも一部のプレミアムブランド発のモデルが売り物とするような〝爆速〞ではないものの、日常シーンでは必要にして十二分だ。
居住性
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フットワークのテイストは良路ではフラット感が味わえるものの、荒れた路面に差し掛かると時に路面の凹凸を敏感に拾い、しなやかな感触が急速に薄れてしまうのはちょっとしたウイークポイントと思えてしまう部分。もっともこうした点には、今回のテスト車がオプション設定される標準仕様よりも2インチも大径な20インチホイールを装着していた関係もありそう。見栄えを取るか優れた乗り味を優先させるのかちょっと悩ましいポイントだ。
うれしい装備
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月間販売台数 177台(22年11月〜23年2月平均値) 現行型発表 22年5月 一充電走行距離 ※WLTCモード 559km ※FWD車
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ラゲッジルーム
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前述のようにガソリン車からの乗り換えにほとんど躊躇は必要ない一方で、「ピュアEVならでは」という個性も薄いという点は、受け取る人によって大きく評価が変わるポイントになりそうではある。
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※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.149「2023-2024 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。