本格的な走破性が自慢のミドルサイズモデル「スバル・フォレスター」【最新国産SUV 車種別解説 SUBARU FORESTER】

スバルSUVラインナップの中でもっともSUVらしいスタイリングと言える「フォレスター」。5代目となる現行モデルは北米市場向きのテイストにまとめられながらも、日本での取り回しのしやすさは文句なし。程よいサイズ感とおおらかな走行性能は心地よい。さらに23年の一部改良では最新の先進運転支援機能が標準装備され、安定感と安心感はさらに増している。
REPORT:青山尚暉(本文)/工藤貴宏(写真解説) PHOTO:平野 陽 MODEL:大須賀あみ

先進運転支援機能が大幅向上 走りやすさや加速力も好印象

スバルの本格ミッドサイズグローバルSUVがフォレスター。現行型は2018年に登場した5代目。最低地上高220㎜、脱出性能を高めるXモードを搭載するなど、クロスカントリー性能の高さも自慢だ。

エクステリア

国内展開するスバルSUVラインナップの中で最も「SUVらしい」と感じるスタイル。その理由は「XV」や「アウトバック」よりも背を高くした、SUVの基本に忠実なパッケージングだからだ。最小回転半径は5.4m。

現在のラインナップは2.0ℓ自然吸気エンジン+モーターのe-BOXER=マイルドハイブリッドが基本で、1.8ℓターボエンジンはスポーティモデルに搭載される。グレードはベースの「ツーリング」から「STIスポーツ」など多彩で、4代目では特別仕様だったタフギアとしてのキャラクターが与えられた「X―BREAK」も揃う。23年の一部改良では先進運転支援機能が拡充され、アイサイトセーフティプラスが全車に標準装備されている。

インストルメントパネル

中央最上部に、燃費をはじめとする車両情報を表示する小型のディスプレイを組み込むのが特徴的。ダッシュボードの表面にはステッチを入れたソフトパッドを張るなど質感も上々だ。ナビは販売店オプションでの装着となる。

フォレスター全般に言えるのは、全長4640㎜×全幅1815㎜の車幅、最小回転半径5.4mによる、日本の路上でも走りやすいサイズ感と扱いやすさだ。売れ筋の「アドバンス」を走らせれば、出足はEV走行が基本。静かで滑るような走行性能を示し、微小なアクセル操作に対してもリニアにトルクが出るため走りやすさは文句なし。

居住性

水平対向エンジンが始動し、滑らかに回転を上げ、トルキーな加速を開始しても車内は実に静か。乗り心地は北米市場が主戦場ということもあり、マイルドでフラットなおおらかな乗り味に仕立てられている。

うれしい装備

オンにするとトラクションコントロールやCVTの制御などを変更して滑りやすい道での駆動力を稼ぐ走行モードの「X-MODE」を搭載。
ドライバーの顔を検知し、乗り込むとその人があらかじめ登録したシートポジションなどに自動設定してくれるドライバーモニタリングシステム。
月間販売台数      1736台 (23年9月~24年2月平均値)
現行型発表       18年6月( 一部改良 23年8月)
WLTCモード燃費     14.0 ㎞/ℓ ※2.0ℓ車

ラゲッジルーム

しかし、カーブでの安定感は文句なく、左右の姿勢変化は最小限。最低地上高220㎜を感じにくい安心感たっぷりのフットワークを終始、披露してくれる。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.158「2024-2025 国産&輸入SUVのすべて」の再構成です。

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