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WRCやD1グランプリといったプロフェッショナルモータースポーツはもちろん、一般の方々が運営・参加するクルマのオフ会やミーティング系イベントでも、ドローンで撮影された映像を目にする機会が非常に多くなっている。
ただ、ドローンの飛行については、航空法などによって飛行空域や飛行方法が厳しく規制されている。撮影したいイベント会場が果たしてドローンが飛ばせる空域なのか、飛ばそうと思っている人は飛ばす資格があるのか? 飛ばしたいドローンはそもそも飛ばして良い機種なのか? などなど、しっかり調べてから本番に臨まないと、航空法などに反して罰則される場合があるので気を付けないといけない。

いっぽう、ドローンの国家資格や民間資格がいろいろあって、どの資格を取るべきなのか、そもそも資格が必要なのかといったこともよくわからない……と嘆いている方も多いと聞く。
そうしたなか、WRCのスポンサーでおなじみフォーラムエイトが大阪でドローンスクールを運営しているということなので、2025年の全日本ラリー選手権 JN2クラス(MORIZO Challenge Cup)にCUSCO Racingよりコ・ドライバーとして参戦する槻島もも選手に潜入してもらった。
まさに国家資格を取得するべきタイミング!

さっそくドローンスクール大阪なんばのチームリーダー大河内章さんにレクチャーをいただいた。
まずは座学でドローン業界の現在地、ドローンを飛ばす際の法規などを教えていただき、次のようなことが理解できた。
・ドローンの飛行方法や飛行可能な空域が航空法によって厳密に定められていること
・目的や飛ばす場所の条件によって飛行許可が必要となること
・飛行許可を得るためには、ドローンの操縦技術を証明する国家資格が重要となること
・100グラム以上のドローンを屋外で飛行させる場合、ドローンは「機体登録」されていることが必要なこと
・「ドローンスクール大阪なんば」では国家資格取得を目的としていること
・自然災害の現場確認や高層建築物の検査など、ドローンの需要が高まっていること
・今後は目視外飛行の需要がさらに増えていくであろうこと
などなど、なにも知らずにドローンを飛ばすと場合によっては痛い目に遭う可能性が高いことがよくわかった。
また、たとえば飛行許可の申請にあたっては、操縦技能や操縦時間が担保される国家資格を所持していることで許可のハードルが大きく下がる。
さらに、物流業界での需要が今後飛躍的に高まると予想される「ドローンを操縦者が目視できない範囲で自動飛行させる飛行形態」いわゆる「レベル4」でのドローン飛行については、一等無人航空機操縦士という国家資格の所持が必須だ。
この国家資格の取得にあたっても、スクールに入るメリットは大きい。
一発試験でチャレンジすると
①技能証明申請者番号取得
②学科試験受験
③実地試験受験
④身体検査受検
⑤試験合格証明書取得
⑥技能証明発行申請
⑦技能証明取得
これらの受験や申請作業で最短で1か月程度必要となるところ、ドローンスクール大阪なんばといった国交省管理団体認定校で必要課程を受講することで取得までの日程が大幅に短縮されるという。
いよいよDJI MAVIC3 CLASSICで実技に挑戦!

座学が終わるといよいよ実際のドローンを使用しての実技体験だ。
「ドローンスクール大阪なんば」では、操縦安定性の高いDJI MAVIC3 CLASSICを使って基本動作を体験することができる。
とはいえまるで初体験のドローン操作、大丈夫なのだろうか?
「今回の体験では、ひとつのドローンに対してふたつのコントローラーを接続し、シチュエーションによって交代しながら体験を進めていくので大丈夫ですよ」と大河内先生。生徒の槻島選手とともにインストラクターの大河内さんがコントローラーを持って待機してくれるので安心だ。もしドローンの操作が不能に陥ってしまったような場合は、即座に大河内先生が操作してくれるのだ。また、まずは先生に離陸してもらい、ある程度安定させてもらってから生徒が操作するといったことも可能。つまり、初心者でもよっぽどのことがない限り、ドローンを破壊するといったことはなさそうだ。
そうしたなか、まさにドローン初体験の槻島選手、大河内先生の適格なレクチャーをいただきながら、上下左右の動き、四角い枠のなかで30秒間のホバリングといった動作をそつなくこなしていく。
「槻島さんはゲーマーだとお聞きしましたが、そうした経験がかなり活きているかもしれません」と大河内先生。さすが乗せ上手だ。
マニュアル感が高く細かい操作が要求されるF450に機種変更してみると・・・

安定感の高いMAVIC3 Classicである程度操作を覚えたら、若干(かなり?)難易度が上がる「F450」にチャレンジさせていただいた。
大河内さんのお手本を見る限りではDJIとの操作性にそんなに差はそんなにないように見えたが、これは単に大河内さんがプロフェッショナルだからだ。DJI MAVIC3 Classicの操縦性のおかげで調子にのっていた槻島選手がいざF450の操作を始めると、いわゆるホバリングもままならない。まさに壁に向かって一直線。即座に大河内先生に操縦権をお渡しする。
「DJIに比べてF450はマニュアルのクルマみたい」と最初は悲鳴を上げていた槻島選手だったが、修整がほとんど介入してこないF450の動きに「難しいけど楽しい!」を連発。だんだんと操縦がこなれてきた。
大河内先生によると、「F450が自由に操作できる」ことは相応の操縦技能を持っていることの証明になるとのことで、プロフェッショナルな現場での求職時などではアピールポイントになりそうだ。
「ラリーの現場でもドローンが飛んでいることがよくあるので私もやってみたいと思っていましたが、今回体験させていただいて、ドローンの操縦の楽しさやむずかしさがよくわかりました。また、法律をしっかり守らないと処罰されること、飛行の許可をもらうためには操縦技能の資格を持っているべきだということも理解できました」と一連の体験を終えての感想を述べる槻島選手。
当日撮影した操縦体験の映像は槻島もも選手のSNSにアップされるのでぜひ参考にしていただきたい。
■槻島もも選手のXアカウント
@tukishimakun
https://twitter.com/tukishimakun/status/1890015992799256994
↑ドローン操縦動画のエントリーにジャンプします↑

ぜひドローンスクールで体験してみよう!
ドローンの活躍現場が増え、飛ばしてみたいと思っている方、資格をとってみたいけどどうしたら良いかわからないといった方は、まずはこうした体験会などに参加してみることをお勧めする。約90分ほどで驚くほどの経験値アップが実感できた。
関西圏の方は「ドローンスクール大阪なんば」を訪ねてみよう。正しい知識と正しい操縦技能を取得して、新しい扉を開いてほしい。
■ドローンスクール大阪なんば
大阪市浪速区難波中2-10-70
なんばパークス7階
TEL0120-963-572
営業時間 10:00~21:00
https://droneschool-osaka.forum8.co.jp/