【このキャンピングカーが欲しい!】二段ベッドのおかげで様々な使い方ができるのが人気の秘密!|ナッツRVラディッシュ

ナッツRV ラディッシュのフロントビュー
ナッツRV ラディッシュのフロントビュー
バンコンは機動性と居住性、両者のバランスが良いことから高い人気を集めている。それだけに様々なモデルが各ビルダーからリリースされているわけだが、今回ご紹介するナッツRVラディッシュのポイントは「常設収納式二段ベッド」。これがあるおかげで、使い方の幅がグンと広がっているのだ。

TEXT◎山崎友貴(YAMASAKI Tomotaka)

バンコンでは珍しい本格的なギャレーもうれしいナッツRVラディッシュ

ナッツRVと言えば、キャブコンで名を馳せているビルダーだが、もちろんバンコンも造っている。「ファミモ」「トイエース」「ラディッシュ」といったラインナップがそれだが、今回スポットを当てるのは、ラディッシュだ。

ナッツRV ラディッシュの室内後部
ナッツRVラディッシュ(車両本体価格:522万5000円/展示車価格:555万2580円)。展示車のベースはトヨタ・レジアスエース スーパーロングDX(2WD・AT)。

従来のバンコンは、どちらかというと車中泊仕様というイメージが強かったが、中にはキャブコン顔向けのモデルも市場にはあった。OMCやリンエイ、レクビィなどがそういったモデルを得意としているが、ナッツRVも負けていないのである。

ラディッシュは個人的に好きなモデルなのだが、何がいいかというとその立体的な車内レイアウトだ。まずスライドドアから入ると、目の前にギャレーが備わっている。バンコンでは簡易的なものをインストールすることもあるが、ラディッシュのギャレーはキャブコンと変わらない。シンクに加えて、冷蔵庫も備えた本格派だ。その上、オーバーヘッドには電子レンジを入れることもできる。

ナッツRV ラディッシュの室内
ナッツRVラディッシュの室内。5人乗車、5人就寝(子どもを含む)が可能。
ナッツRV ラディッシュのギャレー
ラディッシュのギャレー。左には上開きの40L冷蔵庫が備わる(9万9880円のオプション)。シンクはシャワーホース付きだ。

キャンピングカーユーザーの中には「水回りや調理器具はほとんど使わない」という人も少なくないようだが、やはり雨天や降雪時などはあると便利だなと感じる。それに、これが車内にあると“キャンピングカーだな”という雰囲気になる。

セカンドシートは、FASP(ファスプ)製のバタフライタイプシートがインストールされている。前向き、後ろ向き、フルフラットのバリエーションが可能だ。ダイネットの時には、セカンドとサードシートが対面となって構成する。加えて、ギャレに付いたレールに折り畳みテーブルをかけることで、くつろぎ空間が生まれる。4人であればまずまず、2人であればゆったりくつろげるだろう。

ナッツRV ラディッシュのシート
セカンドシートは前向き・後ろ向きのほか、フルフラットにもなる。テーブルを取り外し、サードシートもフルフラットにすればベッドのできあがり。

さて、ラディッシュの特徴が車両、右側後部にある。この部分は通常はマットが敷かれたスペースで、荷物などを置いておくのに便利なのだが、実は跳ね上げ式の上段ベッドが装備されているのだ。兄弟車「ファミモ」との大きな違いは、この上段ベッドの有無だ。

ナッツRV ラディッシュの上段ベッド
ラディッシュの大きな特徴である常設収納式二段ベッド。

上段ベッドなんていらない…と思う方がいるかもしれないが、この装備は意外と便利だ。例えば2人旅の場合、サードシートのみを倒してベッドにしておけば、そのままセカンドシートはダイネットとして使っても、寝る場所に困ることがない。つまり、寝食分離生活が可能になるのだ。

一緒にくっついて寝たいというラブラブカップルの場合は、居住部分すべてをフルフラットにしてベッドにし、上段ベッドは荷物置き場として活用するという使い方もある。跳ね上げて、寝具などの収納庫にするのも手だ。何より、二段ベッドという子供が喜びそうな装備は、家族の旅を大いに盛り上げてくれるはず。

ナッツRV ラディッシュのカーゴスペースベッド
最後部(カーゴスペース)にもベッドを配置。高さは2段階に調整でき、低い位置に設定した際はフロントベッドと接続可能。また、カーゴスペースはカーテンで前席と仕切ってしまうことも可能。

ラディッシュの特徴はそれだけではない。見た目が美しく、それを長年持続させるPVC家具を装備。欧州製キャンパーに多いのだが、PVC家具が付いていると、車内のクオリティ感がまるで違って見える。カラーも4色から選べて、自分の好みにあった愛車に仕立てることができる。

また天井、壁、床に断熱加工を施しているのも、キャンパーの基本性能をアップしている。夏冬関係なく旅に出かけるキャンパーにとって、断熱性能は快適に直結する部分だからだ。断熱効果が高いということは、防音性にも繋がってくる。もちろん、暖冷房に使うランニングコストも下げることができる。

ちなみにラディッシュはレジアスエースベースだが、ハイエース・ロングワイド・ミドルルーフをベースにした「ラディッシュワゴン」、ハイエースバン・ロング・ハイルーフをベースにした「ラディッシュカーゴ」もラインナップされている。それぞれサイズなどが異なるので、自分に合ったものを選べる。

ナッツRV ラディッシュのリヤビュー
ナッツRV ラディッシュ

キャブコンはキャンパー垂涎の的だが、日常性や汎用性を考えると、バンコンはバランスがとれたカテゴリーだ。しかもハイエンドなモデルともなれば、キャブコン以上の楽しさを内包しているので、各社のモデルをじっくりとチェックして欲しい。

ナッツRV https://nutsrv.co.jp/

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著者プロフィール

山崎友貴 近影

山崎友貴

SUV生活研究家、フリーエディター。スキー専門誌、四輪駆動車誌編集部を経て独立し、多ジャンルの雑誌・書…