ベントレー・バトゥールの2台のコンセプトカーが、最高水準の車両性能と品質を保証するための厳格な実走行テストプログラムをヨーロッパ全域で開始することが発表された。このテストドライブを受けて開発される18台の限定シリーズは、広範なエンジニアリングプログラムの完了を受けて、2023年半ばにデリバリーが開始される予定となっている。
検証項目は、エンジンと車両全体の耐久性、環境適合性のシミュレーション、高速走行安定性、空力性能、騒音・振動、ドライビングダイナミクスなど多岐にわたる。2台のコンセプトカーでは、58週間を超える車両検証が予定されている。
バトゥールの開発中モデルの1台、カーナンバー0が最初に行うテストは、実際の状況をシミュレートするためのヨーロッパ横断2,500kmの大規模な長距離ドライブだ。ドイツを出発し、イタリア、フランス、スペインを経て、試験場での高速テストが行われる。
ブルービング・グラウンドでは、ナンバー0は7週間にわたり、ハンドリングトラック、混合路面、高速テスト、過酷な路面状況での耐久性テストが行われる予定となっている。これらすべての活動において、データとフィードバックが収集され、技術目標達成が確認される。
試験場での作業が完了すると、さらに7,500kmの実走行が行われ、環境試験が開始される。4週間弱の間に、アリゾナ州の砂漠で600時間の太陽熱負荷に耐えるレベルに相当する。これは、カーボンファイバーに代わるサステナブルな新素材を外装部品に使用するうえで、特に重要な項目となっている。最初の納車が開始されるころには、810以上の部品が160週間におよぶテスト開発を終え、究極のコーチビルド・グランドツアラーが完成されることとなる。
バトゥール:カーナンバー0
18台のバトゥールはすべて予約を完了しており、ベントレーマリナー社内のデザインチームの指導のもと、車両オーナーとの共同作業で1台1台がデザインされる。オーナーはバトゥールのほぼすべてのカラー・仕上げを指定することができ、自分だけの1台をつくりあげることができる。テスト車の 0号車も顧客向けの車両と同じレベルのこだわりを踏襲されている。
エクステリア塗装は特注のパープルセクターが施され、ボディ曲面全体に鮮やかな色彩を与えている。ボディワークは、光沢のあるナチュラルファイバー仕上げのフロントスプリッター、サイドスカート、リアディフューザーで構成されている。エンドレスボンネットのラインはサテンチタンで仕上げられ、22インチホイールのスポークもグリルと同じグロスとサテンブラッククリスタルで仕上げられている。
バトゥールは、過去20年にわたりBentleyの成功の原動力となってきた象徴的なハンドアセンブリの6.0リッターツインターボW12エンジンを搭載し、740PSを誇るベントレー史上最強のモデルとなる。新しいエアインテークシステム、改良型ターボチャージャー、改良型インタークーラー、エンジンギアボックスとエレクトロニックスタビリティコントロールの新しいキャリブレーションを確認するために、すでに100週間を超えるパワートレイン開発が完了し、最高峰のW12が完成されている。
また、ベントレーの完全電動化に向けた「Beyond100」の変革の一環として、エンジンが幕を閉じるにあたって、バトゥールはW12の並外れたパワー、トルク、洗練性を称えるイベントの第一弾を形成する。スピードチューンド・エアサスペンション、エレクトリック・アクティブ・アンチロールコントロール、eLSD、4輪ステアリング、トルクベクタリングを備え、ベントレー史上最も進化したシャシーとエンジン性能が搭載される。