ロータリーエンジンが発電用に復活!マツダが、発電用ロータリー搭載のPHEVモデル「MX-30 e-SKYACTIV R-EV」を世界初公開!

ロータリーエンジンといえば、マツダの代名詞ともいえる内燃機関。過去、マツダの人気車種にはロータリーエンジンが搭載されていたモデルが多かったが、エンジンの構造上、熱損失が大きく燃費向上に限界があったため、惜しまれながらも RX-8を最後に生産終了されていた。今回、そんなロータリーエンジン復活として注目を集めているのは、ロータリーエンジンを発電機として使用するプラグインハイブリッド(PHEV)モデル「MAZDA MX-30 e-SKYACTIV R-EV」の登場によるものだ。同車は、1月14日からベルギーで開催されているブリュッセルモーターショーにて初公開された。

PHEV発電用として復活したロータリーエンジン

MX-30 e-SKYACTIV R-EV

MX-30は、マツダ初の量産バッテリーEVとして2020年に導入されており、マイルドハイブリッドモデルも充実し、マツダの電動化を主導してきた代表モデルだ。「MX-30 e-SKYACTIV R-EV」は、MX-30の基本的な提供価値はそのままに、バッテリーEVとしての使い方を拡張したシリーズ式PHEVモデルだ。

航続距離は85kmを完備し、日常使いのバッテリーEVとしても使い勝手に問題はなく、発電によって更なる長距離ドライブにも対応。その走行の推進力はすべて電気モーターで駆動する。充電方式は普通・急速充電の両方に対応し、1500Wで給電が可能。さらに、使用シーンに合わせて選択できる「EVモード」「ノーマルモード」「チャージモード」の3つの走行モードを備え、車両オーナーのライフスタイルに合わせて使用することができる。

発電用ロータリーエンジン(エンジン型式8C)

その発電機として採用したのが、おなじみロータリーエンジンだ。新たに開発された発電用ロータリーエンジン(エンジン型式8C)は、必要とされる出力性能をコンパクトに実現できるロータリーエンジンの特長を活かし、高出力モーター、ジェネレーターと同軸上に配置してモータールームに搭載されている。そして、このコンパクトな電動駆動ユニットと、17.8kWhのリチウムイオンバッテリー、50Lの燃料タンクが組み合わせられ、新規格のシリーズ式PHEVシステムが実現された。


伝統を大事にする特別仕様車「Edition R」

MX-30 e-SKYACTIV R-EV 特別仕様車「Edition R」

さらに、MX-30 e-SKYACTIV R-EVには、特別仕様車「Edition R」が設定されている。黒基調の外板色および内装色としながら、ルーフサイドにはマツダ初の乗用車である「R360クーペ」のルーフ色を復刻したマローンルージュメタリックが差し色として採用されている。これにより、通常モデルとは区別されたモダンかつ高級感のあるスタイルが演出されている。また、フロアマットやシートのヘッドレストには、ローターの形状を模したバッジやエンボス加工などの専用デザインが施されている。

MX-30 e-SKYACTIV R-EV Edition R フロアマット
MX-30 e-SKYACTIV R-EV Edition R ヘッドレスト
MX-30 e-SKYACTIV R-EV
MX-30 e-SKYACTIV R-EV 特別仕様車「Edition R」

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