【花粉シーズン到来】車内の花粉対策のポイントは?エアコンは外気導入と内気循環どっちがいい?フィルターの交換は必要?

できるだけ車内に花粉を入れない、入った花粉は素早く除去。がポイント
春が近づくにつれて悩みのタネとなる花粉症。すでにスギ花粉のシーズンは始まっているため、しっかりした花粉対策が必要だ。それではクルマの花粉対策はどのようなものがあるのだろうか?

Photo:神村 聖/平野 陽

車内の花粉対策のポイント

画像:image garage

春が近づくにつれて、花粉のシーズンが本格的に到来します。花粉症は「くしゃみが止まらない」「頭がボーッとする」「目がかゆい」など運転にも影響し、事故につながる可能性もあるため運転時の対策を行った方がいいでしょう。では、どのようなクルマの花粉対策が有効なのでしょうか。

窓を開けないで、エアコンで車内の温度調整

エアコンの内気循環は車内のCo2濃度が上昇し、眠気の原因になるので外気導入がおすすめだ。

走行中に窓を開けると花粉が入ってくるため、できるだけ窓を開けないでエアコンを使用するのがおすすめです。以前は、車内への花粉の侵入を防ぐためには「内気循環」が効果的と言われていましたが、近年では「外気導入」でも問題ない。とされています。

実際に、JAFが行った「車内の花粉量計測」の実験では、外気導入の場合でも花粉はわずかな量しか検出されなかったという実証結果が出ています。

理由としては、最近のエアコンフィルター高性能化していて、花粉より小さなPM2.5対策がされた製品も多く、花粉のような大きな微粒子(30μm)程度は除去できるそうです。

一方で、内気循環の場合は外気導入に比べ、車内のCo2濃度が5.5倍に増加します。ドライブ中の眠気や疲労、注意力の低下など引き起こす原因となるため、内気循環より外気導入の方が、総合的にメリットが大きいといえるでしょう。

ただし、エアコンフィルターは定期的にメンテナンスをすることが必要です。フィルターに花粉やホコリなどの汚れが蓄積して目詰まりすると、除去能力の低下だけでなくカビが発生することもあるので、年1回か、10,000kmごとを目安に交換しましょう。

JAFの実験データによると60分走行した車内は内気循環の場合、CO₂の濃度が最大で4,730ppmとなった。 出典:JAF

粘着クリーナーや静電気除去スプレーを使う

クルマに乗り込む前に衣服に付着した花粉を取り除きましょう。粘着クリーナーで直接花粉をくっつけて取り除いたり、静電気除去スプレーで花粉を払い落となどが効果的です。また、衣服の素材にもポイントがあって、毛羽立った繊維(ウールなど)よりサラサラした素材(化繊、綿、シルクなど)の方が花粉の付着を減らすことができます。

車内を水拭きする

ダッシュボードやシートの表皮などを水拭きして花粉を取り除くと効果的

人が乗り降りするドアの開閉時には、どうしても花粉が車内に入り込んでしまうので、入り込んだ花粉を除去しましょう。ダッシュボードや、内装を固く絞った布なので水拭きして花粉を拭き取るのが効果的です。シートの表面を水拭きするのもおすすめです。水拭きができない場合は、除電クロスを使用するのも効果的です。花粉は静電気によって付着しているため、除電クロスで花粉を取り除くこことができます。

結論としては、最近のエアコンフィルターは高性能化しているため、外気導入でも車内に花粉が入り込むことは少なくなっています。それよりも、「衣服に付着した花粉を車内に持ち込まない、車内に入り込んだ花粉を素早く除去する」という対策の方が重要といえるでしょう。

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