初代から現行モデルまで、走り仕様も痛車も!「スズキ・スイフト」オーナーズミーティングのカスタムマシンをピックアップ!【モーターファンフェスタ 2023】

2023年4月23日(日)に開催された「モーターファンフェスタ2023」では、スズキ・スイフトのオーナーズミーテイングも開催された。集まった100台のスイフトのなかにはまだまだ気になるマシンもあった。どんなカスタムなのかチェックしてみよう!
PHOTO/REPORT:橘 祐一(TACHIBANA Yuichi)

2000年から始まるスイフト・ヒストリー

スズキ・スイフトは2000年、前年に生産を終了したカルタスの後継モデルとして誕生した。
初代モデルはワゴンR+(プラス)のプラットフォームをベースに、Keiのドアやサイドパネルを流用し、1300ccのDOHC4バルブエンジンを搭載したサブコンパクトモデルだ。2003年には鍛造ピストンを採用して高圧縮比化された1500ccエンジンを搭載するスイフト・スポーツが登場。以降、現行の4代目モデルまで高性能モデルの「スイフト・スポーツ」をラインナップしている。

WRC(世界ラリー選手権)のヤングドライバー向けカテゴリーであるJWRC(ジュニア世界ラリー選手権)参戦車両のベースにもなった。ヨーロッパでは「イグニス」の名称で販売されたいたことから、参戦車両名は「イグニス・スーパー1600」とされた。2002年から参戦開始し、翌2003年に初勝利を飾る。
スイフトの3ドアをベースにオーバーフェンダーやスポイラーなどのエクステリアだけでなく、専用サスペンションにブレーキの4輪ディスク化、やはり専用の1.5L直4DOHCエンジン(M15A型)を採用。それでいて119万円(+税)という驚きのコストパフォーマンスを誇った。

2004年には二代目にフルモデルチェンジ。標準モデルのエンジンは1500ccも追加され、さらに2007年には1200ccモデルもラインナップされた。
スイフト・スポーツのモデルチェンジは1年遅れの2005年。JWRC(世界ジュニアラリー選手権)のレギュレーションに合わせて1600ccのDOHC4バルブVVTエンジン(M16A型)を搭載し、高圧縮比化や鍛造ピストンなど専用のチューニングが施された。ちなみに日本屋内仕様は5ドアモデルのみだが、ヨーロッパでは3ドアも販売された。

2005年にフルモデルチェンジされた二代目スイフトスポーツ。写真は2007年12月に発売された特別仕様車「S-リミテッド」。

2010年に3代目にモデルチェンジ。標準モデルのエンジンは1200ccのみとなった。なお、ヨーロッパ向けでは1300ccのディーゼルエンジンも用意されていた。
スイフト・スポーツの登場は2011年。搭載エンジンは引き続き1600ccDOHCのM16A型だが、トランスミッションはマニュアルが6速、オートマチックはCVTへ変更されている。

スイフトスポーツの三代目へのモデルチェンジは2010年。

四代目モデルの登場は2016年。徹底的な軽量化が行われ、標準モデルでは三代目に比べ120kgもの軽量化を実現した。搭載エンジンはコンパクトで高出力、低燃費の1200ccDOHC直列4気筒エンジンのK12C型に変更され、1000ccの直列3気筒直噴ターボエンジンK10C型も追加されている。
スイフト・スポーツは2017年にモデルチェンジされ、搭載エンジンは1400ccの直列4気筒DOHC直噴ターボに変更された。ワイドフェンダーを採用したことで、スイフトシリーズで初めて3ナンバーとなった。

2017年に登場した現行のスイフトスポーツ。スイフトは2023年にモデルチェンジが予想されているだけに、スイフトスポーツの動向も気になるところだ。

モーターファンフェスタ 2023でオーナーズミーティングを開催

国産車としては数少ないスポーツハッチバックとして人気のスイフト。そのスイフトオーナーとファンを対象とした「スイフト・オーナーズミーティング」が、去る4月23日に開催されたモーターファンフェスタ2023のイベントの一つとして、富士スピードウェイで行われた。
カスタムのベース車両としても人気の高いスイフトだけに、会場内には多くのカスタマイズカーが。その中から選りすぐりの車両を紹介しよう。

「モーターファンフェスタ 2023」で開催された「スイフトオーナーズミーティング」の会場。初代から現行モデルまで、約100台の新旧スイフトが集結した。

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唯一の初代モデルはロールケージ入りの本気仕様
2003年式 スイフトスポーツ(HT81S)

まるで軽自動車のように小さなボディで小回りが効くのがオーナー畑中さんのお気にいり。

流石に数が少なくなってきた初代スイフト・スポーツ。今回のオーナーズミーティングでも参加していたのはこの1台のみ。オーナーの畑中さんはまだ23歳。マニュアル車に乗りたくて選んだのがこの初代スイスポ。価格の安さが購入の決め手だったが、乗ってみると軽量なボディとパワフルなツインカムエンジンでとにかく楽しい。

ラテンスポーツ製のマフラーを装着。足回りは純正のスポーツキットが装着されている。

主な用途は通勤用だったが、いまでは近くのワインディングを毎週のように走り回っているのだとか。20年も経過しているとは思えないほど綺麗な状態を保っている。これからも壊さない程度に走りを楽しんでほしい。

室内にはロールケージが装着されているが、これも純正オプションのスズキスポーツ製だ。
ENKEI RPF1の15インチホイールを装着。シンプルなデザインがマッチしている。
ストラットタワーバーやインテークキットはスズキスポーツ製。当時オプションとして設定されていたもの。
走りが楽しくて燃費もそれほど悪くないので、まだまだ乗り続けたいというオーナーの畑中さんはまだ23歳。

自作パーツと汎用品を組み合わせてレーシーなスタイルを実現
2019年式 スイフト・スポーツ(ZC33S)

フェンダーやバンパーには汎用のダクトを加工して取り付けている。違和感なく仕上がっている。

会社の同僚に勧められて購入したという「れごりすPA」さんのスイフト・スポーツ。購入前まではスイフトのことはよく知らなかったれごりすPAさんだったが、いまでは隅々まで手を入れ、多くの外装パーツを自作している。
フロントのアンダーフラップはアルミパネルとモールを組み合わせ、汎用のロッドで吊り下げている。サイドステップは汎用品をベースに加工を行い、カーボン風にラッピング。専用品にしか見えないほど違和感ない仕上がりだ。

リヤウイングはトラスト製。ホイールはアドバンスポーツの17インチをチョイスする。カーボンのラッピング使いがいい感じ。

さらにボンネットは穴あけ加工して大型のダクトを取り付けている。市販品の専用品と自作パーツを上手に組み合わせ、独自のフォルムを作り上げている。

フォグランプを取り外し、インテークダクトとして流用。ダクト部分や入口のフラップはホームセンターの素材から自作している。
ボンネットには大きなダクトを装着。ボンネットのパネルに大胆に穴あけ加工して取り付けている。冷却効果とインパクト大。
HKS製のインタークーラー、トラスト製のオイルクーラー、コルトスピードのECLを装着。アルミの遮熱板は手作業で穴あけ加工。
乗り始めて4年目になるれごりすPAさん。6速MTなのにクルーズコントロールが付いていて楽チンなのもお気に入りポイント。

愛ゆえに! 徹底的に『アイドルマスター』仕様!
2016年式 スイフトRS(ZC72S)

モンスタースポーツ製のフロントグリル、トライフォースカンパニー製のサイドステップを装着。どちらもスイフトスポーツ用を流用。

会場内でも一際目立っていた青いスイフトは、可愛いラッピングが施されたいわゆる「痛車」。前後左右、さらにはルーフにまで貼られたこのキャラクターは、スマホ向けブラウザゲーム『アイドルマスター シャイニーカラーズ』に登場する園田智代子。名前にちなんでチョコ好きということで、このスイフトにもあちらこちらにチョコのイラストが散りばめられている。

リヤウイングやリヤディフューザーもトライフォース製をチョイス。リヤのラッピングはちょっとセクシー。

ベースはスイフトRSだが、スイフト・スポーツ用のエアロパーツを組み込んでいる。ラッピングだけに目が奪われがちだが、ボディもきっちり仕上げている。
室内もすべて園田智代子一色で、様々なマスコットやアクリルスタンドがずらり。助手席には衣装のスタジャンも。智代子愛を感じる!

リヤバンパーに取り付けられているダクトは、よく見るとメッシュ部分がネコの形になっている。かわいい。
ルーフにもドーンと智代子ちゃんのラッピングが。全方位に好きなキャラクターが描かれている。
室内もご覧の通り。いつも大好きなキャラクターに見守られている?! 
トップフューエル製のインテークを装着。整流板やヘッドカバーの上にも智代子ちゃんが!
前車のエブリィが故障したことから同じスズキのスイフトに乗り換えたくろゆーさん。走りが楽しいスイフトで長距離ドライブを楽しんでいる。

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