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照度範囲の拡大による視認性の向上と広視野角がポイント
クルマを運転する際に前方以外の安全状況を確認する手段は、これまでドアミラーやバックミラーなどのいわゆる鏡が一般的で、法律上でも必須装備となっていた。ところが最近、道交法の改正により“デジタルミラー”に置き換えることが可能となった(これまではリヤビューカメラを装着しても従来のバックミラーの装着が必須だった)。ようやく“電子の目”が直接視認と同等と認められたわけだが、この十数年でカメラの性能が大幅に向上したことも大きな要因であろう。
まずひとつが照度範囲の拡大による視認性の向上だ。明るい場所も暗い場所もしっかりと撮像素子が捉え、HDR(ハイダイナミックレンジ)回路との組み合わせにより、白飛びや黒つぶれのない高画質映像を映し出すことを可能にしているのだ。
また視野角も非常に重要なポイント。人間の目の視野角は左右100〜120度くらいと言われているが、凝視すると約45度ぐらいの範囲しか認識できない。ところがリヤビューカメラの視野角は160〜180度と、非常に広い範囲を1画面に映し出すことができる。いずれも人間の目を超える性能を引き出すことで、安全運転をサポートしてくれるというわけだ。
パナソニックの最新リヤビューカメラ『CY-RC110KD』は、従来機種(CY-RC100KD)に比べ、F値(レンズの明るさを表す数値で、数値が低いほど明るいレンズ)を2.0から1.8にアップすることで最低照度が約1.0ルクスから約0.5ルクスに向上。数値的にはごくわずかと思えるが、実際の映像では色再現性が大幅に向上し、視認性もアップしているのである。
穴開け不要で装着できて車内への配線引き込みも簡単に行える
また、後付けの場合には取り付けやすさも、押さえておきたいポイントのひとつだ。特に問題となるのが車外に装着したドライブカメラの配線を車内に引き込む必要があるのだが、時には穴開け加工が必要だったりと大がかりな作業が必要になることもある。
そこで注目したいのがR-SPECの『ハイマウントリアカメラキット』。リヤウォッシャーノズルの取り付け穴を利用することで、車内への配線の引き込みやすさと穴開け加工不要を両立しているのだ。車種専用キットとなっているので、説明書をしっかり読めば初心者でもDIYで簡単に装着できる。
またリヤウォッシャーノズルを利用することで、もうひとつ大きなメリットが生まれている。そう、カメラの取り付け位置を、自ずとハイマウントにすることができるのだ。高い位置にカメラを装着できれば、それだけ広い範囲を映し出すことができるというわけだ。
サイドビューカメラも車種専用で簡単取り付け
R-SPECでは左折時や幅寄せ、駐車時など、左側面の安全確認をしっかりサポートしてくれる、『車種専用サイドカメラキット』もラインアップ。車種別専用設計のカメラカバーをミラーベースに取り付けるタイプなら、ドアミラーを畳んでもカメラ映像はそのままキープ。こちらも車種別の取り付け説明書が付属し、簡単取り付けを実現している。
クルマの自動運転が現実となった現在、ドライブカメラには人間の目を超える性能と安全性が求められている。見た目やサイズは十数年前とほとんど変わらないが、大幅な進化を遂げており、今後も進化を続けていくだろう。