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高性能な探知機は警報が多すぎてうるさく感じることもある!?
最近の速度取り締まり探知機は、コンパクトなサイズでも多機能なものが増えている。しかも、技術の進歩で多くの取り締まり場所データや、危険エリア等のデータが収録されており、非常に安心感が高い。
たとえば、チューニングパーツでおなじみのブリッツも、レーザー&レーダー探知機である『タッチレーザー』シリーズを昨年夏からリリースしている。このシリーズは、レーザー受光部にクアッドセンサーを採用し、より高速な警報を実現。さらに21万件以上のGPSデータ、7万件以上の取り締まりポイントデータと搭載する。
しかし、走行時にすべての情報を警報するとなると、頻繁に警報が鳴り続ける可能性がある。もちろん、とても安心ともいえるのだが、いつも走る勝手知ったるルートでは、ちょっと煩わしく感じることもあるに違いない。
とくに同乗者は、この警報なに?とうるさがることもあるだろう。小さな子供が車内で寝ていれば、もっと静かにならない?という声も聞こえてきそうだ。
そこで、ブリッツならではの電子チューニングのノウハウを活かし、2023年モデルの『タッチレーザー』シリーズは速度や加速Gなどの情報をもとに独自アルゴリズムで、状況に応じて不要な警報をカット。そのときに必要な情報だけを提供する『フルオート機能』を搭載したのだ。これにより、警報による騒がしさを大幅に軽減可能となった。この新機能を搭載しながら、2022年モデルから価格は据え置きというからうれしい。
「オート1」では警報がほぼ鳴らなくなり、「オート2」は最小限の警報になる
早速、2023年モデル『タッチレーザー』シリーズの新機能である『フルオート』の効果をチェックしてみた。
テストに使用したのは、スタンダードモデルの『TL312R』だ。比較方法は市街地に1周約5kmのコースを設定し、同一コースにおいて、全警報の『オールオン』と自動で警報を調整する『フルオート』で比較チェックするというもの。ちなみに『フルオート』には『オート1』と『オート2』の2種類があり、1は速度取り締まりに特化したモードで最小限の警報のみ。2は、1より多少警報の頻度が増えるという。そこで、それぞれのモードで何回警報が鳴るかを比べてみた。
まずチェックしたのは『オールオン』。走り出してすぐに『交通取り締まりポイント』の警報が鳴り、同時に赤いLEDが点滅して注意を促す。さらに、交番や消防署、駐車監視エリアなどを次々に警報。1周で計16回ほど、約1分に1回の警報があった。場所や時間帯などにもよると思うが、これは予想よりも多くはない感じ。感じ方に個人差はあると思うが、このくらいの警報数であれば、うるさいと思わなかった。毎回通るルートだとしても、ちょっとうるさいと思う程度だろう。
次に『オート1』をチェック。『オールオン』では警報が鳴った初めの『交通取り締まりポイント』では、赤いLEDが点滅するも警報はなし。その後もLEDが黄色や赤に点滅して注意喚起するが、1度も警報は鳴らずに周回を終了した。確かに警報がないのは静かでいいのだが、はじめに『オールオン』を体験しているので、これちゃんと作動してるの?と、逆にちょっと不安に思ってしまったのだ。
最後に『オート2』をチェック。まず『交通取り締まりポイント』の警報が鳴る。さらに、交番と警察署がある警報が鳴った。しかし、その他の警報はなく1周で4回警報が鳴っただけ。『オールオン』の1/4の警報数だ。このくらいの回数であれば、うるさいと感じることはなく、また、ちゃんと作動しているという感じもあって安心に思えた。
今回のチェックで、短時間ながら『フルオート』と『オールオン』の差を感じることができた。正直言うと、個人的には『オールオン』でもうるさいと思わなかった。とくに初めての道では安心するはずだ。なので、すでに2022年モデルを使用している人は2023年モデルの登場に落胆することはないと思う。
ただ頻繁に使う道では、『フルオート』は確かに静かでいいだろう。警報が鳴らなくてもLED点滅で注意喚起はしてくれるし、もし速度取り締まりが行われていた場合は警報が鳴るから安心できる。『フルオート』の設定は簡単に切り替えられるから、走行状況に合わせて好みに設定して使用するといいだろう。危ないので、くれぐれも走行中には行わないように。