実用装備と個性的なスタイリングで魅了「シトロエン C3エアクロス SUV」【最新コンパクトカー 車種別解説 CITROËN C3 AIRCROSS SUV】

21年に大きなマイナーチェンジを図ったシトロエン・C3エアクロスSUV。優しげなフロントフェイスからシャープでタフな印象になり、専用設計でホイールベースが長くなったことで後部席が拡大、インテリアはシックに、と大幅な変身を遂げた。さらに1.5ℓディーゼルエンジンモデルもラインナップされ、選択肢は倍に広がった。
REPORT:岡島裕二(本文)/塚田勝弘(写真解説) PHOTO:中野幸次 

後席居住性や使い勝手は抜群 快適な走りで乗り味も好印象

C3エアクロスSUVはコンパクトハッチのC3の雰囲気を継承しつつ、SUVに仕上げたモデル。だが、ボディは専用設計になっており、ホイールベースをC3よりも70㎜長くして、後席の居住性を向上させている。

エクステリア

2021年11月にフェイスリフトを受け、フロントバンパー下にスキッドプレートを配するSUVらしいタフな顔つきに。ルーフレールは全車標準で、「PACK 」系は17 インチのアルミホイール、「SHINE」は16インチを装着する。最小回転半径は5.5m。

さらにエアクロスには後席スライドや助手席の前倒し機構も装備されており、レジャーユースにも対応している。それでも全長は4160㎜しかないので、コンパクトカー感覚で取り回せるのが美点だ。2019年の発売当初はシトロエンらしい柔和な顔つきで、内装もポップな色使いだったが、21年のマイナーチェンジでは一気に精悍なフロントマスクに変更され、インテリアもシックな色合いになった。

インストルメントパネル

インパネにシート生地と同じファブリックを配し、シックで上質感のある演出をしている。2021年の改良でパーキングブレーキの形状が変わり、カップホルダーを追加した。7インチタッチスクリーンとオートエアコンを標準化する。

それまでは1.2ℓ3気筒ターボだけだったエンジンも、マイナーチェンジ後に1.5ℓディーゼルを追加。1.2ℓターボのガソリンでも十分軽快に走ってくれたが、ディーゼルはさらに余裕をもって楽に走れるようになった。どちらのエンジンも音や振動が上手く抑えられているから快適性も高い。欲を言えばディーゼルにはプジョー2008などと同じ8速ATを採用してほしかった。

居住性

フットワークはシトロエンらしい心地良い乗り心地を維持しながらも、コーナーでは意外なほど踏ん張ってくれるので山道でも安心して走ることができる。シートも生地裏のクッションが厚くなり、身体を包み込むようにホールドしてくれるから長時間運転していても疲れにくい。

うれしい装備

電動メッシュサンシェード付きサンルーフはスライドが可能で、「PACK 」系に標準装備する。キャビン全体に明るさと開放感をもたらしてくれる。
ラゲッジボードは、上下2段のいずれかに設置可能。上にすれば開口部と床面との段差が小さくなり、下にすれば約120㎜の荷室高を稼げる。
月間販売台数   NO DATA
現行型発表     19年7月(新エンジン追加 22年7月)
WLTCモード燃費  21.3km/l ※ディーゼル車 

ラゲッジルーム

実用性が高く個性的なスタイリングのコンパクトカーが好きな人にお薦めだ。

※本稿は、モーターファン別冊 ニューモデル速報 統括シリーズ Vol.150「2023-2024 コンパクトカーのすべて」の再構成です。

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