出すのが早すぎた?生産終了した個性派のおすすめホンダ車5選【モーターファンおすすめ中古車】

ホンダ・エレメント
ホンダは、時に他のメーカーが真似できない個性的なクルマを世に送り出す。ただし、時代を先取りしすぎるあまり、セールス的に成功したとは限らず、一世代で販売終了となってしまった名車(迷車?)も少なくない。そこで、今回の【モーターファンおすすめ中古車】では生産終了した個性派のおすすめホンダ車5選を紹介する。

ホンダ・エレメント 中古市場で人気が高まっている!両側観音開きのサイドアクセスドアなど他にはない個性的な機能が魅力

ホンダ・エレメントは、2003年に発売されたSUVだ。北米主導で開発、生産され、日本に輸入された。ドアを開いた時の圧倒的な開放感と、閉じた時の居心地のよい室内空間をめざし、アメリカの若者にとって自由な生き方を象徴する憧れの「ライフガードステーション」(ライフセーバーがスイマーやサーファーを見守る小屋)をモチーフにして開発された。このクルマの大きな特徴は、センターピラーレスボディ構造と両側観音開きのサイドアクセスドアだ。これによりにより、高さ1140mm、幅1550mmの大きな開口部を実現。サイドアクセスドア(リヤ)にはグースネック型のヒンジを採用し、90°の開口角度を達成し、サイドアクセスドアからの大きな荷物や長尺物の出し入れも可能とした。また、シンプルかつタフな印象を与える斬新なデザインは、機能と個性を両立させた独自色を生み出している。最小回転半径は5.2mと取り回し性が良いのもポイントだ。

個性のあるエクステリアデザイン
インパネシフトを採用しているため、前席の足元も広々している

パワートレーンは、2.4ℓ DOHC i-VTECエンジンと4ATとの組み合わせ。クイックレスポンスと安定感のバランスを追求したサスペンション、走行状態に応じて後輪にも適切な駆動力を配分するリアルタイム4WDの搭載により、フィールドを選ばないパワフルな走行性能を実現している。ただし4ATのため最近のSUVなどと比べてしまうと走りの洗練さが欠けており、少々古臭く感じてしまう。

平均中古価格は約100万円。
たとえば「エレメント 2.4 4WD 2004年式、走行7万2000kmで車両本体価格160万円」というようなものがある。
わずか2年で日本での販売終了となってしまったが、昨今のSUVブームによって中古価格が上昇している。走行距離が10万km以下のものは、ほとんど150万円以上の値付けがされている。それでも他とは被らない個性派SUVとしてエレメントは良い選択肢だ。

両側観音開きのサイドアクセスドア
荷物も積みやすいのが特徴だ

詳細スペック:ベースグレード

全長×全幅×全高(㎜)=4300×1815×1790
ホイールベース(㎜)=2575
エンジン:2.4ℓ 水冷直列4気筒DOHC16バルブ
駆動:FF
最高出力:160ps(118kW)/5500rpm
最大トルク:22.2kgm(218Nm)/4500rpm
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
トランスミッション:4AT
車重(kg):1560
新車価格:259万円
※2003年発売当時のスペック

ホンダ・エディックス 超個性的!3×2ミニバン ワイドトレッドで走りも良い!

ホンダ・エディックス(後期型)

ホンダ・エディックスは、2004年に発売された個性派ミニバンだ。家族や友人、仲間とこれまでにない移動の喜びを共有するという視点から、乗る人同士の自由・多彩なコミュニケーション空間を生み出す「3×2ミニバン」をコンセプトに、新たな価値を持ったミニバンとして開発された。 扱いやすいショート&ワイドなボディの中に、多彩なコミュニケーションが楽しめる3席×2列の6座独立シート「3×2<スリー バイ ツー>」の革新パッケージを採用しているのが特徴だ。3席×2列の6座を独立させ、前後センターシートをロングスライドさせるV字シートレイアウトにより、全幅を抑えつつ快適な横3人掛けを実現。この3×2のパッケージにより、人数や互いの関係によって思い思いにポジションを変えることで風景や話題を共有し、前後席の一体感も生み出せる新しいコミュニケーション空間を創造した。

3×2という珍しいレイアウトが特徴だ。
トランスミッションは、4ATと5ATがあった。

パワートレーンは、2.0ℓ、1.7ℓエンジンを2004年の発売当初に設定。2006年の改良時には、1.7ℓモデルを廃止し、2.4ℓエンジンを追加した。バランスがいいのは2.0ℓ。6人フル乗車でもしっかり加速してくれるので、ストレスフリーで運転が楽しめる。さらなるゆとりを求めるなら2.4ℓエンジンだ。抜群に速い!というわけではないが、低回転からトルキーな走りを楽しめる。またなんといってもエディックスの特徴は、ワイドトレッドが生み出す操縦安定性だ。乗員すべてがホイールベース内に収まるため、前後荷重の変化が少なくバランスが良いという3×2パッケージの特長を活かし、優れた操縦安定性としなやかな乗り心地を実現している。さらにボディ骨格に大断面フロアフレームを備えた井桁構造を採用するとともに、細部まで剛性アップを図ることで操縦安定性と乗り心地に貢献している。

平均中古価格は約30万円。
たとえば「エディックス 2.0 20X 2004年式、走行5万6000kmで車両本体価格26万円」というようなものがある。
エディックスは、3席×2列の6座独立シートが注目されがちだが、実は走りも良い再注目されるべき名車なのだ。

詳細スペック:20X

全長×全幅×全高(㎜)=4285×1795×1610
ホイールベース(㎜)=2680
エンジン:2.0ℓ 水冷直列4気筒DOHC16バルブ
駆動:FF
最高出力:156ps(115kW)/6500rpm
最大トルク:19.2kgm(188Nm)/4000rpm
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
トランスミッション:5AT
車重(kg):1440
新車価格:201万6000円
※2004年発売当時のスペック

2代目ホンダ・クロスロード コンパクトなボディなのに7人乗り!スクエアな塊感のあるデザインも魅力な日本にぴったりなSUV

ホンダ・クロスロード

2代目ホンダ・クロスロードはSUVのデザイン・機動性に、コンパクトカー並の扱いやすいサイズやミニバンの3列7名乗車機能を融合し、それまでのカテゴリーを超えた新たな価値を提供するコンパクトSUVだ。“アクティブ・ライフ・ナビゲーター”をコンセプトに、毎日の生活のさまざまな場面をより積極的に楽しみ、枠にはまらない新しい生活へと誘うクルマを目指し開発された。エクステリアデザインは、スクエアな塊感のある力強さ、存在感を際立たせるとともに、センターピラーやウインドウまわりを彫り深く面取りした造形とすることで、逞しさを表現している。パッケージングは、エクステリアデザインの存在感と街中での扱いやすさを両立した4285mmの短い全長に、多様なアレンジを可能とした3列シートを実現。また、フロントヘッドライト部のコーナーを削ったデザインにより、実用最小回転半径は5.6mを実現している。ただし3列シートはお世辞にも快適とはいえず、非常事態用と割り切らなければならない。

スクエアなエクステリアデザインは今見ても魅力
ミニバンライクなインパネデザイン

パワートレインは「2.0ℓ i-VTEC」と「1.8ℓ i-VTEC」の2タイプを設定。おすすめは2.0ℓモデルだ。1.8ℓモデルと動力的には大きな差はないものの、高速道路の追い越し車線など1.8ℓでは少し力不足と感じる部分も2.0ℓモデルは難なくこなす。また、FFと4WDが選べるが、VSAやヒルスタートアシスト機構を備えた4WDの方がこのクルマの性格にはあっている。

平均中古価格は78.2万円。
たとえば2.0ℓモデルだと「クロスロード 20X 2008年式、走行6万5000kmで車両本体価格88万円」というような中古車がある。この年代のコンパクトSUVにしては中古市場で人気が高く、他のモデルと比べて値段が高めについているものが多い。
スクエアなデザインで、日本で扱いやすい7人乗りのSUVを求めるならクロスロードがベストだ。

全長×全幅×全高(㎜)=4285×1755×1670と以外にコンパクトなボディながら3列シートを要する

詳細スペック:20Xi

全長×全幅×全高(㎜)=4285×1755×1670
ホイールベース(㎜)=2700
エンジン:2.0ℓ 水冷直列4気筒SOHC16バルブ
駆動:FF
最高出力:150ps(110kW)/6200rpm
最大トルク:19.4kg・m(190Nm)/4200rpm
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
トランスミッション:5AT
車重(kg):1460
新車価格:245万7000万円
※2007年発売当時のスペック

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