同社は、BEVモデルを「EQ」シリーズとして展開、SUV「EQC」に始まり「EQA」、「EQB」、「EQE」「EQS」と続々と導入しているが、ついにCクラスセダンのBEVバージョンが発売される。
豪雪のスカンジナビアで捉えたプロトタイプは、カモフラージュが厳重ながらフロントエンドにこれまでに見られないヘッドライトのアウトラインが見える。また以前捉えた「CLA」の電動版のシルエットと異なっていることも確認できるほか、クローズドグリルの採用、切り詰められたオーバーハングが特徴となっている。
注目のインテリアだが、中央に巨大なインフォテイメントタッチディスプレイを配置、上部にはセルフィーやTikTok用と思われる小型カメラが見てとれる。画面の下には2 つのエアコンの吹き出し口があり、物理的なボタンやスイッチがどこにも取り付けられないことを示唆している。またダッシュボードのすぐ下のセンターコンソールにワイヤレス充電スポットがあることもわかる。
CクラスEVでは、EQSやEQEなどの「EVA」プラットフォームや、現在のCクラスやEQCのような「MRA II」プラットフォームではなく、2024年に発表される予定の新しいMMA(メルセデス・ベンツ・モジュラー・アーキテクチャー)プラットフォームを採用すると予想されている。MMAは内燃機関にも対応する汎用性を持つが、電動ファーストであることに間違いない。
スペックはまだ明らかにされていないが、最先端のバッテリーシステムが搭載され、1回の充電で300マイル(480km)以上の航続距離を実現すると思われる。
電動版Cクラスの車名は不明だが、既存の命名規則に基づくと、通常「EQCセダン」が有力だ。しかし、今年初めには2024年末までにEQバッジを完全に廃止する可能性があるという情報が流れているため、流動的と言えそうだ。