メルセデスの中でも抜きん出た、ワイド&ローのシルエット
北欧で捉えたプロトタイプはすべてダミーパーツを装着、ディテールは見せていない。しかしエクステリアデザインは、「ヴィジョンAMG」から大きなインスピレーションを得ていることがわかり、ロングノーズ、ワイドで低いシルエット、そして空力的ルーフラインは、メルセデスラインナップの中でも際立っている。
後部では、アクティブリアスポイラーを装備、コンセプトモデルで見られたエキゾーストパイプ形状の6連LEDテールライトは、何らかの形で量産車に採用される可能性が高いという。また、AMGのF1マシンや「One」ハイパーカーで使われているものと同様のAMGロゴを使用すると伝えられている。
市販型では、AMG独自のモジュラーEVプラットフォーム「AMG.EA」を採用する最初のもモデルになると予想される。このアーキテクチャーは、高性能の完全電動AMGモデル向けに特別に設計され、パワーと敏捷性の両方を優先した、ワンランク上のドライビングエクスペリエンスを提供する。AMGはすでに、EQEセダン、EQE SUV、EQS ハッチバックを提供しているが、よりスポーティーなスタンスになることは間違いない。
市販型では、高性能電気モーターを専門とするメルセデス完全所有会社、Yasa が開発したアキシャル磁束モーターを搭載。アキシャル磁束モータは、同様の出力を持つ従来のラジアル磁束モータよりも軽量かつ小型だが、製造が難しく、コスト効率が著しく低いため、今後の課題となるだろう。
このモーターに、米国に本拠を置くSila社の、よりスリムでエネルギー密度の高いバッテリーパックが組み合わされ、最高出力は1014psを発揮。最大832psという驚異的なパワーを誇るプラグインハイブリッドのメルセデスAMG 「GT 4ドア63 S 4MATIC+ Eパフォーマンス」よりも大幅に強力なることが予想される。
新型ハイパーEVサルーンは、AMG「GT 4ドアクーペ」の後継モデルとなる可能性が高い。しかし、GT 4ドアクーペは昨年アップデートされたばかりのため、2つのバージョンは今後数年間並行して販売されると思われる。
ワールドプレミアは、2025年後半と予想され、最終的な車名はAMG GT 4ドアのバリエーションではなく、より刺激的な名称になると噂されている。