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エアフィルターはエンジンの「肺」
年頭の風物詩となった東京オートサロン。自動車メーカーやサプライヤー、各ショップが幕張に大集結する一大祭典に、今回、イタリアから初出展するのがBMCだ。
BMCって何の会社? そう思われる方も少なくないかもしれない。しかし、クルマ好きなら、そのロゴや名前をきっとどこかで目にしているはず。彼らがつくっているのは、エンジン用のエアクリーナー(エアフィルター)。その製品は、F1やスーパーGT、MotoGPといった錚々たるレースのトップチームに採用されている。
BMCは、フェラーリやランボルギーニ、マセラティ、ドゥカティなどが拠点を置くイタリアの通称“モーターバレー”、エミリア=ロマーニャ州にあるエアフィルターメーカー。ここで100%メイド・イン・イタリーのエアフィルターづくりを長年行なってきた。
どうしてBMCのエアフィルターを世界最高峰のレーシングチームが採用しているのか? その理由はいたってシンプル。すなわち、「よく取り、よく吸う」から。
エンジンを呼吸器官としてとらえると、エアフィルターはいわば「肺」。エンジンの健康を保つために、邪魔なものを捕獲して、綺麗な空気をなるべくたくさん取り入れるための大切なパーツだ。
ガソリンを完全燃焼させるには、重量比で燃料1に対して約15倍の空気が必要。良質な空気をたっぷり取り入れることは、エンジンや過給機の性能を最大限発揮させるために欠かせない条件なのだ。
空気中に無数に浮遊する不純物を取り除くのがエアフィルターの使命だが、細かい塵や埃をキャッチしようとすればするほど、フィルターの抵抗は増えて、空気の通りが滞りがちになる。
不純物を可能な限り通行止めにしながら、一方でスムーズな空気の流れを促すにはどうしたらよいか。エアフィルターづくりの雄として世界のトップチームに評価されてきたBMCが導き出した最適解が、「低粘度のオイルを浸透させた複数層のコットン」をフィルター部に使うという方式だった。
SUBARUのレース車両にも採用
日本でよく見られる自動車/オートバイ用エアフィルターは、白物家電のエアコンや空気清浄機にも使われているような、紙や不織布を使った「乾式」と呼ばれるものが大半。
一方、BMCのエアフィルターは「湿式(あるいは油式)」と呼ばれるもので、不純物の捕捉力にとても優れているのが特徴。浸透させたオイルが数ミクロン単位の不純物を捉える一方で、特殊な多層コットンでできたフィルターが大量の空気をエンジンに向けて送り込む。
例えば、SUBARUではスーパーGTとニュルブルクリンク24時間耐久レースの参戦車両に2014年からBMCフィルターを採用しているが、それも乾式・湿式両方ふくめて複数のエアフィルターをテストした結果、BMCがベストと判断されたから。集塵性能の高さはもちろん、吸気関係が非常にシビアと言われるターボ車にとって、吸入抵抗の少ないBMC製エアフィルターは最善の選択肢だったという。
乾式に比べて、湿式は比較的値段の張るものが多いが、それはあくまで初期投資。専用の洗浄キットを使えば繰り返し使うことができるので(走行約2万5000kmごとのメインテナンスが推奨されている)、実のところ経済的でもある。
そんなBMCエアフィルターが、今回東京オートサロンに初出展。彼らのブースは、3つの点で見逃すことができない。
その1:スーパーGT参戦のランボルギーニ実車を間近で!
BMCのエアフィルターは、ランボルギーニ・ウラカンにも標準で装着されている。今回BMCのブースには、スーパーGTのGT300クラスで実際に戦っているウラカン GT3 EVO2の実車が展示される。
ウラカン GT3 EVO2は、2024年のGT300で見事優勝。栄光を勝ち取った強さの一部を担ったのが、BMCのエアフィルターだったのだ。当日は、満身創痍で戦った車両をぜひ間近でご覧になっていただきたい。
その2:SUBARU/STIのレジェンドとGT300優勝ドライバーがやってくる!
BMCブースでは、2日間にわたって特別なトークイベントを予定。
11日(土)11時からは、SUBARU/STIのレーシングチームを総監督として長年率いてきた辰己英治さんが登壇。2024年に惜しまれつつも勇退した“ミスターSTI”が語る、ここでしか聞けない裏話は必聴。トークショー後には、辰己さんの引退記念本出版を記念したサイン会も行なわれる。
12日(日)11時から登場するのは、2024年のスーパーGT GT300を制したふたりのチャンピオン、小暮卓史選手/元嶋佑弥選手。スーパーGTで勝利を勝ち取ることができた秘訣や、スーパーGTの舞台裏、トップドライバーの素顔など、レースファン垂涎のエピソードが聞けるはず。
その3:日本じゃまだまだレア!なBMC製品が大集合
イタリア生まれのBMCエアフィルターだが、純正交換用タイプや汎用性の高いコニカルフィルターなど、国産・輸入車問わずさまざまな車種に適合する製品を広く取り揃えている。
ただ、日本ではなかなか手に取って実物を見ることができる機会が少ないのも事実。当日は、最上位モデルから純正交換用のパネルタイプまで、とりどりのプロダクトをじっくり確認することが可能。
イタリアンレッドに統一されたBMCのエアフィルターは、愛車のポテンシャルを引き出すだけでなく、エンジンルームに特別なアクセントを添える。吸排気はカスタマイズの第一歩と言われる。ぜひこの機会に、大切な自分のクルマにこれまで以上の「健康」と「プレミアム感」を加えるBMCのエアフィルターをチェックしてはいかがだろうか。
【問い合わせ先】
BMCエアフィルター www.bmcairfilters.com
email info@bmcairfilters.com