フォーミュラE、Google Cloudと協業し、AI駆動のデータ活用ツール『ドライバー・エージェント』で次世代ドライバーの育成を支援!

フォーミュラEは、公式クラウド技術サービスパートナーであるGoogle CloudとAI技術を活用し、将来のレーシングドライバー向けのデータ活用ツールを開発したことを発表した。『ドライバー・エージェント』は、Google CloudのVertex AIプラットフォームとGeminiを使用。ラップタイム、速度、ブレーキング、加速、Gフォース、ダウンフォースなどのデータを分析し、リアルタイムでドライバーにフィードバックを提供するシステムだ。また、協業の一環として、Google Cloudは、モータースポーツにおける女性タレントの発掘・育成を支援する団体『More Than Equal』と密接に連携している。

AIで切り拓くモータースポーツの未来

世界最高峰の電気自動車レースシリーズ、フォーミュラEは、公式クラウドテクノロジーサービスパートナーであるGoogle Cloudと協力し、データに基づく分析やトレーニングツールをすべてのドライバーがより利用しやすくなるように連携している。この取り組みは、次世代のレーシングタレントを育成するという継続的なミッションの一環として、トップレベルのドライバーと、最新のパフォーマンス分析技術にアクセスできないドライバーとの格差を解消することを目指している。

『ドライバー・エージェント』は、Google CloudのVertex AIプラットフォームや、Googleの最先端大規模言語モデルであるGeminiを活用し、リアルタイムのフィードバックをドライバーに提供。この革新的なツールは、ラップタイム、速度、ブレーキング、加速、Gフォース、ダウンフォースなどの膨大なレースデータをAIが解析し、テキストや音声コーチングを通じてフィードバックを伝える。これにより、走行中だけでなく、走行後にもドライビングパフォーマンスを即座に調整することが可能とされている。

レースにおける多様性を推進

Google Cloudは、パートナーシップの一環として、モータースポーツにおける女性ドライバーの発掘・育成を目的とした組織『More Than Equal』と連携する。この連携には、マンチェスター・メトロポリタン大学の最先端ドライビングシミュレーターへのアクセスおよび、5人の有望な女性ドライバーで構成される『More Than Equal』のドライバー育成プログラムへの『ドライバー・エージェント』の技術提供が含まれている。

AI駆動『ドライバー・エージェント』の主な特徴

リアルタイムコーチング

『ドライバー・エージェント』はフォーミュラEのドライビングシミュレーターと接続し、速度、ブレーキ率、Gフォース、ダウンフォース、ステアリング操作などのテレメトリーデータを分析。AIが瞬時にフィードバックを提供し、エンジニアチームが行なうプロフェッショナルなコーチングに匹敵するアドバイスをドライバーに提供する。

パーソナライズされたインサイト

AIツールは、プロドライバーのデータとトラック上でのドライバーのパフォーマンスを比較し、ドライバーごとに最適化されたパフォーマンス改善のアドバイスを提供する。ドライバーは、ラップタイム短縮、ブレーキ率、加速技術向上などの具体的なガイダンスを受け取ることができる。

アクセシビリティの向上

この高度なパフォーマンスデータへのアクセスを広く公開することで、『ドライバー・エージェント』はチームの規模やリソースの有無にかかわらず、すべてのドライバーがスキルを磨く機会を獲得し、トラックでのパフォーマンスを向上させることを可能にする。

フォーミュラEを通じた技術の拡張

フォーミュラEとGoogle Cloudによる『ドライバー・エージェント』の開発は、モータースポーツに革新をもたらすAIの力を示している。このテクノロジーは、ドライバーへの指導やパフォーマンスをサポートするだけでなく、他のチームやレーサーにも広く提供される予定で、モータースポーツコミュニティ全体での活用が期待されている。

未来への変革促進

フォーミュラEとGoogle Cloudは、より包括的で利用しやすいデータ駆動型のモータースポーツの新時代を切り拓いていく。『ドライバー・エージェント』や『More Than Equal』との連携を通じて、性別やバックグラウンドに関係なく、すべてのドライバーが最高レベルで競える環境が構築される。

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