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第3位:スバルBRZ
「街中の交差点を曲がるだけでも楽しい!」
もう少し乗り心地や静粛性が高ければ、個人的にも欲しいかも!!と思った2021年唯一の新型車。最近のスポーツモデルの中には、ルノー・メガーヌR.S.(ノーマルの方。トロフィーは、さすがに足はガチガチ)のように、ユーザー層の高齢化に対応して乗り心地をソフト方向に振っているモデルもあるから(ルノー・ジャポン広報談)。
試乗したのはBRZ S(6MT)で、低速域から常用域までモリモリとしたトルク感があるし、高速道路や箱根で飛ばしても行動域では十分以上といえるパワーフィールもすぐに手に入る。MTはシフトストロークがもう少し短ければ理想的だが、剛性感は申し分ない。
何より気に入ったのは、FRらしく自然なフィーリングが得られるコーナーワーク。街中の交差点1つ曲がるだけで楽しいし、サーキットでなくても曲がる楽しみを存分に味合わせてくれる。後席を取っ払ってホイールベースをもっと詰めた方が、理想的な回頭性が得られるはずだが、商品性を考えると致し方ないところ。300万円台で購入できる国産スポーツは、トヨタ86と共に貴重な存在で、いずれ電動化されたとしても、これからも代を重ねて欲しい。
第2位:メルセデス・ベンツCクラス
「リヤ アクスルステアリングには驚かされた!」
広報担当者から試乗後に「硬かった(乗り心地が)ですか?」と聞かれたのが印象的で、そうした評価をする人も少なくよう。試乗したのは「C200アバンギャルド」で、「AMGライン」、「リヤ アクスルステアリング」も付くモデル。確かに、引き締まっているのは確かだし、荒れた路面では上下動が大きめに伝わってくるが、先代Cクラスよりも低速域の乗り心地は確実に向上していると思う。ストローク感も増したような足は、懐が深くなったような味わいで、決して不快ではない。
驚いたのは、後輪操舵の「リヤ アクスルステアリング」で、違和感が出そうな低速域での幅寄せでもほとんど抱かせない。実際に、駐車券を取るシーンもあったのだが、自然でしかも狙い通りに寄せられるので感心させられた。また、箱根の山道で飛ばすと、ロールを抑えながら軽々とコーナーをクリアしていくし、48Vマイルドハイブリッド(ISG)とターボの加勢もあり、1.5Lとは思えないほど全域にわたって力感がある。
確かに、「AMGライン」が付かないノーマルの仕上がりも気になるが、スポーティセダンとしては魅力的な選択肢だと思う。
第1位:フォルクスワーゲン・ゴルフTDI
「圧倒的な完成度はさすが。なかでもTDIはベストバランス」
圧倒的な完成度、とくに静粛性や乗り心地、高速域のスタビリティの高さまでその凄みを見せつけてくれるのが8代目フォルクスワーゲン・ゴルフ。
最近のVW車は、パサート(同じプラットフォームのアルテオン・シューティグブレークはそうでもないが)もT-クロス、T-ロックもコツコツ、ゴツゴツとした乗り味が速度域を問わず基本的なテイストで、昔からのファンはいいかもしれないが、「少し古い乗り味」という感じも拭えなかった。ゴルフ8も名古屋の味噌煮込みうどんのように、芯が残っている感じはあるものの、先述したクルマ達とは明らかに違って身構えずにすむ。
中でも大本命は、21年12月21日に発表されたゴルフTDI(試乗したのは、TDI Active Advance)。2.0Lディーゼルは150ps/360Nmで、パサートの190ps/400Nmよりも出力、トルク共に抑えられているが、ゴルフの車両重量は1460kgで、パサートよりも100kg軽いこともあり、全体のフットワークにも軽快感がある。
また、1.0Lガソリンを積むベーシックなゴルフeTSIは、パワステの手応えが軽すぎるのが惜しく感じられるが、TDI Active Advanceは手応えを含めて高速域の安定性も一段と上。静粛性や乗り心地も良好で、ゴルフ8では、新型GTIも含めてこのTDIがベストチョイスだ。
2021年に買って良かったモノ:レイメイ藤井 LED ブックライト ライトマン
暗い場所でも本を読む際に手軽に灯りを確保したかったので、ネット通販で1000円なら失敗してもいいと思って購入。買ってみたらライトマンが腕でしっかりとページを抑えながら、読んでいるページをちゃんと照らしてくれるのが気に入った。腕も足も形状に合わせて曲げられるので、本やスマホを固定できる。