ホンダ・ヴェゼルe:HEV長期レポート | 冬期の燃費は、どうやったら上がる?シートヒーターとエアコンの使い方、使い分け

ホンダ・ヴェゼル e:HEVの燃費は真夏と真冬でどのくらい違う? どちらが良好?

1月の雪。降り始めたときの筆者ヴェゼル
筆者が購入したホンダ・ヴェゼルe:HEV ZのFFモデルは、半年を過ぎて調子も上々だ。燃費も先代よりグッと良くなっている。では、真夏と真冬では、どちらが好燃費なのか? データで検証してみた。
TEXT & PHOTO◎山上博也(YAMAGAMI Hiroya)

1月の東京の大雪 FFでサマータイヤでは太刀打ちできず

予報ではこんなに積もるはずではなかったのに…

今年の冬はラニーニャ現象のせいで寒さが厳しいそうだ。

正月明け早々1月6日午後には寒波到来で都心でも4年振り10cmの積雪となった。翌日7日にクルマの撮影が入っていたのだが、雪も溶けそうにないだろうとの編集者の判断で1日順延となりほっとした。

この坂を登らないと幹線道路に出られない。夏タイヤじゃ到底無理だ

筆者のヴェゼルは夏タイヤのまま、しかもFFだ。筆者の住まいは、テレビ朝日のちょっとマニアックな番組『全力坂』(若い女性がただ全力で坂を駆け上がる様が映し出される番組)にも登場する結構な勾配の坂の途中にある。幹線道路に出るためにはこの坂を上るしかないだが、雪が残っていれば夏タイヤで登ることはまず無理だ。日程が順延になって一安心するとともに、これが昨年だったら良かったのに、と思いを馳せた。

なぜ昨年かというと、筆者の先代ヴェゼルはオールシーズンタイヤを履いていたからだ。「雪だからクルマ出せませんので撮影は中止で….」というのはプロカメラマン失格だろとの思いからオールシーズンタイヤを手に入れ装着していたのだ。タイヤの銘柄は、グットイヤーのVector 4Seasons Hybrid。今回のような雪の日のために装着していたのだが、装着して3シーズン一度も雪の上を走ることなくそのまま先代ヴェゼルは新型と入れ替えになってしまった。

オールーシーズンタイヤでの雪道の性能をまったく確認できずにいたので、今回の積雪はちょっと恨めしく思った次第だ。ここ数年都心部では雪が積もらなかったし、地球温暖化?ということでちょっと油断していた。やはり冬の対策準備は必要だと改めて感じた。

このタイヤで一度も雪の上を走ることはできなかった……残念
筆者の先代ヴェゼルはオールシーズンタイヤを装着していた

Vector4の雪上の評価は先の理由でできない。しかし、筆者は、ヴェゼルに3シーズン、Vector4を履いていて走行したが不満点は特に感じなかった。30km/h以下の速度だとスタッドレスタイヤのようなヒョウワヒョウワ?音を多少感じるものの街乗りや高速では音が気になることはなかった。高速道路でのスタビリティも純正のダンロップスポーツマックスと遜色ないと思う。しいて言えば急制動や速いコーナリングでタイヤに負荷をかけた場合は、さすがにサイプがあるトレッドのブロック剛性が低いのでよれる感じがあるくらいだ。1万6000kmほど走行したが、特に片減りや激しい摩耗もなく距離相応の減り具合だったのでオールシーズンタイヤは安心しておススメするし、筆者もまた手に入れて装着したいと思う。

酷暑の8月と真冬の燃費を比べてみた

冬の往復7.9kmのルーティン走行の燃費記録表

さて、本題に入るがこの寒い冬の燃費はどれくらい変化したのか、過去ログにて掲載した妻を職場まで送る往復7.9kmのルーティン走行で比較してみる。比較するのは真夏8月の燃費となる。今回と正反対の気温となるので比較にはちょうど良いだろう。

妻を送る際の冬季の走行手順だが基本的には始動時エアコンはOFFにしている。エアコンがONだとエンジンがかかってしまうため燃費が悪くなりそうなのでOFFのまま出発する。そのかわり運転席、助手席ともシートヒーターのスイッチをONにしている。シートヒーターは3段階に熱量が分かれているうちの2番目に強い位置で使用、またステアリングヒーターのスイッチもONだ。

シートヒーターは先代ヴェゼルにも付いていたのでその良さは実感していた。ステアリングヒーターは新型から装備(ZとPLAYグレードのみ)されたものだ。納車時に試してみたのだが、温かい時期だったせいもあり握った感触が、他人が握っていた直後のつり革を握ってしまった時を感じさせ「なんか気持ち悪い……」と思ったりしていた。いざ冷たい冬となるとその温かさに「気持ちいい」と感激した。末端冷え性?の筆者にとってはこれから必須の装備となりそうだ。

話を元に戻すが、始動時は電気ヒーターのみで走り、2kmほど走ったところでエアコンを28℃の設定で入れる。妻を降ろしたあとの帰路はシートヒーターを切りエアコンのみで走行というのを基本としている。

外気温が低いとアラートが出ます(アラートを出す気温は設定可能)
使ってみるとこれは確かに嬉しいステアリングヒーター

前回同様の13日分を表にしてみたが、やはり数値的には大きなばらつきとなってしまう。なかなか比較しづらいところだが、道が混んでいると走行時間が長くなるのでその分エンジンがかかっている時間も長くなり燃費が悪化しているのが読み取れる。一番燃費が悪い12月20日は気温も1℃と低く走行時間も長いのでクルマを温めるのにエンジン使用が長かったことが窺われる。

1月17日は試しに電気ヒーター類は使わず最初からエアコン暖房のみで走行してみた。平均燃費16km/ℓと一番良い記録となったが、道が空いていて走行時間も32分と短かく数値は参考には出来ないだろう。

1月11日、13日はエアコンも電気ヒーター類も全部始動時から使ってみた。通常の筆者の使い方の日と記録的には若干悪い様にも見えるが気温や走行時間を考慮するとそう大差がない結果で、どうやら筆者の燃費を考えた走行方法は的を射ていないようだ。

12月10日はリモートアプリで室内を5分ほど温めておいてから走行したがあまり大きな変化も見られずそこまで燃費に影響していない。先にエンジンを回すか後でエンジンを回すかの違いなのかもしれない。

長々と書いてしまったが冬季の記録だけでは、「こうです」ということは言えず申し訳ない。ただ夏との比較は明らかだ。夏の記録で一番良かったのが20.2km/ℓで冬の一番記録が16.0km/ℓで2割燃費減。

エアコン稼働時にバッテリー充電なしでエンジンだけ動作することがあるようだ
冬でも長距離ならこのような良い燃費を記録できる

平均比較でも8月の平均燃費は16.46km/ℓに対し12-1月の冬の平均燃費は13.48km/ℓと約18%と燃費が落ちている。e:HEVになって冬場も燃費は維持できるかと思ったが、やはり普通に燃費は落ちるようだ。それでも先代ヴェゼルの冬場の平均燃費は10km/ℓ前後だった記憶しているので新型ヴェゼルが進化しているのは間違いないだろう。ちなみに年末年始に東名高速で静岡磐田市まで往復したが平均燃費21km/ℓ、ある区間では27km/ℓを記録している。暖まってしまえば長距離なら冬場でもそう燃費は落ちないようだ。

著者プロフィール

山上博也 近影

山上博也

フォトグラファー。札幌市出身。株式会社ヴュー代表でWEB・DTPデザイナーだったりもする。
幼少より好き…