2.4ℓエンジンを積んだステップワゴンとエディックス、300psのエリシオン、オデッセイは206ps、70万円以内で狙える走りの楽しいホンダのミニバン【モーターファンおすすめ中古車】

ホンダはこれまで多くのミニバンを世に送り出してきた。他のメーカーにはない個性的なパッケージングを実現したモデルから、走りを追求したモデルまで様々だ。そこで今回の【モーターファンおすすめ中古車】は、70万円で狙える走りの楽しいホンダのミニバンを紹介する。

3代目ホンダ・ステップワゴン ライバルより低く抑えた全高で走りの安定感抜群!2.4ℓエンジンも設定!

写真は後期型のスパーダ

ステップワゴンは、1996年に初代が登場したホンダを代表するミニバンだ。今回紹介するのは2005年に登場した3代目。「ユーティリティ・ミニバンの空間のゆとり」と「セダンの走りの質」を高い次元で併せ持つという、次世代のユーティリティ価値(Nextユーティリティ)をミニバンにおいて実現することを目指し、「使って、過ごして、走って楽しい“FUN-derful Mover(ファンダフル・ムーバー)”」をコンセプトに開発された。ホンダ独自の低床・低重心プラットフォームの採用により、従来同等の室内高を保ったまま60mmの低床化、40mmの低重心化を達成。さらに75mmの低全高化、全長の45mm短縮などを図ることで、ゆとりの室内空間を持たせながらボディサイズをコンパクト化し、運転時の扱いやすさを向上させた。さらにデザインも箱型ではなく流線型を採用したことから歴代ステップワゴンのなかでも異端児とされている。

エンジンは、2.0ℓと2.4ℓ2種類のDOHC i-VTECエンジンを設定。基本的には2.0ℓ(155ps、188Nm)で充分。低速域からスムーズな力強さを発揮し、高速域でも過不足なく、走りも気持ちいい。ただ走りの余裕さやスポーティさを求めるなら2.4ℓエンジン(166ps、218Nm)がおすすめ。全域トルクがあり、8名フル乗車でも力不足を感じることはない。また、2.4ℓモデルにはトルクコンバーターによる力強い発進特性と、CVT(無段変速機)ならではのなめらかな加速特性により、全域にわたってハイレスポンスな走りを実現するトルクコンバーター付CVT(FFのみ、4WDは5AT)を採用。パドルシフトもありマニュアル感覚のシフト操作が楽しめる7スピードモードも装備する。

またリヤサスペンションや燃料タンクを新設計するなど低重心化を徹底した低床・低重心プラットフォームの採用によって、全高の高いユーティリティ・ミニバンにありがちなロールを低減。サスペンションセッティングの最適化や取り付け点剛性の強化などと合わせ高い操縦安定性と優れた乗り心地を実現。高速走行時の直進安定性や特にミニバンでは影響を受けやすい横風に対する安定性を向上させた。

平均中古価格は約29万円。
たとえば「ステップワゴン 20 G Lパッケージ 2005年式、走行2万5000kmで車両本体価格23万円」
2.4ℓモデルなら「ステップワゴン 24Z 2006年式、走行4万5000kmで車両本体価格39万円」というようなものがある。
2.0ℓモデルに対して2.4ℓモデルはタマ数が非常に少ないので注意が必要だ。

詳細スペック:24Z

全長×全幅×全高(㎜)=4630×1695×1770
ホイールベース(㎜)=2855
エンジン:2.4ℓ 水冷直列4気筒DOHC16バルブ
駆動:FF
最高出力:162ps(119kW)/5700rpm
最大トルク:22.2kgm(218Nm)/4000rpm
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
トランスミッション:CVT
車重(kg):1570
新車価格:255万1500円
※2005年発売当時のスペック

ホンダ・エリシオン プレステージ 300psのエンジンと7人全員が快適に座れるシートが絶品

写真は後期型。

ホンダ・エリシオンは、2004年に発売されたホンダの最上級ミニバンだ。アルファードやエルグランドなどと比べてすっきりとしたシンプルなデザインで登場したのだが、日本では押し出しの強いデザインの方が好まれる傾向にあり、ライバルと比べると販売台数がそこまで伸びなかった。そこで2007年のマイナーチェンジ時に追加されたのが、「エリシオン プレステージ」だ。エクステリアデザインは「アグレッシブ&ダイナミック」をコンセプトに、圧倒的な走りの強さを、迫力のあるスポーティなスタイルで表現。インテリアには、インストルメントパネルと一体化した大型センターコンソールを備え、パーソナル感があり上質で存在感のあるデザインが採用されている。標準のエリシオンをベースにしたとは思えないほどの迫力で、まったく別の車に見える。また特筆すべき点は3列目の乗り心地の良さ。3列目とは思えないほどシートが分厚くサイズもたっぷり(その分収納性は悪い)。何時間乗っても疲れず、筆者がこれまで座ったミニバンのなかでナンバーワンの乗り心地の良さだった。 

エンジンは、標準モデルが2.4ℓと3.0ℓのNAエンジンが設定されたのに対し、プレステージにはレジェンドと同様の3.5ℓ VTEC NAエンジンが設定された(のちに2.4ℓモデルも設定)。このV6エンジンがとにかく気持ちいい。最高出力300ps、最大トルク353Nmというスペックを見ただけでも想像できるが、2トン近い大柄な車体をぐいぐい引っ張っていく。低回転域から高回転域まで全域にわたり強力なトルクを生み出すエンジンのおかげで、市街地から高速走行までゆとりのある走りが味わえる。6人が快適にどこまでもドライブしたくなるようなプレミアムミニバンだ。 

平均中古価格は約55万円。
たとえば3.5ℓモデルなら「エリシオン 3.5 プレステージ SG HDDナビパッケージ 2007年式、走行6万9000kmで車両本体価格55万円」というようなものがある。
燃費が悪いことに目を瞑れば、6人が快適に過ごせるシートの乗り心地の良さと、車内の広さ、力強いエンジン。エリシオン プレステージは高次元でバランスのとれたおすすめのミニバンだ。

詳細スペック:SG HDDナビパッケージ

全長×全幅×全高(㎜)=4920×1845×1790
ホイールベース(㎜)=2900
エンジン:3.5ℓ 水冷V型6気筒SOHC24バルブ
駆動:FF
最高出力:300ps(221kW)/6200rpm
最大トルク:36.0kg・m(353Nm)/5000rpm
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
トランスミッション:5AT
車重(kg):1940
新車価格:395万8500円
※2007年発売当時のスペック

ホンダ・エディックス 超個性的!3×2ミニバン ワイドトレッドで走りも良い!

写真は後期型

ホンダ・エディックスは、2004年に発売された個性派ミニバンだ。家族や友人、仲間とこれまでにない移動の喜びを共有するという視点から、乗る人同士の自由・多彩なコミュニケーション空間を生み出す「3×2ミニバン」をコンセプトに、新たな価値を持ったミニバンとして開発された。 扱いやすいショート&ワイドなボディの中に、多彩なコミュニケーションが楽しめる3席×2列の6座独立シート「3×2<スリー バイ ツー>」の革新パッケージを採用しているのが特徴だ。3席×2列の6座を独立させ、前後センターシートをロングスライドさせるV字シートレイアウトにより、全幅を抑えつつ快適な横3人掛けを実現。この3×2のパッケージにより、人数や互いの関係によって思い思いにポジションを変えることで風景や話題を共有し、前後席の一体感も生み出せる新しいコミュニケーション空間を創造した。

パワートレーンは、2.0ℓ、1.7ℓエンジンを2004年の発売当初に設定。2006年の改良時には、1.7リットルモデルを廃止し、2.4ℓエンジンを追加した。バランスがいいのは2.0ℓ。6人フル乗車でもしっかり加速してくれるので、ストレスフリーで運転が楽しめる。さらなるゆとりを求めるなら2.4ℓエンジンだ。抜群に速い!というわけではないが、低回転からトルクフルな走りを楽しめる。またなんといってもエディックスの特徴は、ワイドトレッドが生み出す操縦安定性だ。乗員全てがホイールベース内に収まるため、前後荷重の変化が少なくバランスが良いという3×2パッケージの特長を活かし、優れた操縦安定性としなやかな乗り心地を実現している。さらにボディ骨格に大断面フロアフレームを備えた井桁構造を採用するとともに、細部まで剛性アップを図ることで操縦安定性と乗り心地に貢献している。

トランスミッションは、4ATと5ATがあった。

平均中古価格は約27万円。
たとえば「エディックス 2.0 20X スタイルエディション 2008年式、走行4万2000kmで車両本体価格30万円」というようなものがある。
エディックスは、3席×2列の6座独立シートが注目されがちだが、実は走りも良い再注目されるべき名車なのだ。

詳細スペック:20X

全長×全幅×全高(㎜)=4285×1795×1610
ホイールベース(㎜)=2680
エンジン:2.0ℓ 水冷直列4気筒DOHC16バルブ
駆動:FF
最高出力:156ps(115kW)/6500rpm
最大トルク:19.2kgm(188Nm)/4000rpm
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
トランスミッション:5AT
車重(kg):1440
新車価格:201万6000円
※2004年発売当時のスペック

2代目ホンダ・ストリーム 低床と1545mmの低全高フォルムによる走りの良さが光るスポーツミニバン

写真は後期型

ホンダ・ストリームは、コンパクトなロールーフミニバンだ。今回紹介する2代目は、5ナンバーの取り回しの良いサイズで、低床プラットフォームによりスタイリッシュでほとんどの立体駐車場に入庫可能な1545mmの低全高フォルムや快適な室内空間、力強い走行性能を実現した。フロアの設計も突き詰め、足元の隅々までフラットな床面と3列目の大幅な低床化を実現し、初代より居住性を向上するとともに、高次元な走りを生み出す低重心化も達成した。ただ3列目は、やはり大人が長時間乗るには厳しく、子供用と割り切って使うことをおすすめする。ステーションワゴン+αと考えておくと良いだろう。実際に2009年のマイナーチェンジでは、3列目を廃した2列シート仕様も登場している。

パワートレーンは、2.0ℓと1.8の2種類の i-VTECエンジンを設定。スポーツミニバンとして走りを極めるなら2.0ℓモデルをおすすめする。全域でトルクフルな特性が得られる3ステージ可変管長インテークマニフォールドを採用することで軽快な走りが楽しめる。また、リニアなハンドリングとフラットな乗り心地を両立するため、サスペンションのジオメトリーを追求するとともに、ステアリングギヤボックスのサブフレームへの取り付けや、サスペンション取り付け部を強化するなどし、シャシーまわり全体の剛性および剛性バランスを向上させているのもポイントだ。

また、おすすめグレードはRSZで、リヤスタビライザーや大径17インチタイヤ、フロントスポイラー、フロントストレーキの採用に加えて、ダンパーの減衰力特性やスプリングレートを専用チューニングされている。乗り心地を損なうことなく高い操縦安定性を実現させているのがポイントだ。そしてスポーティな雰囲気がストリームの性格にぴったりだ。また、3列目にこだわらない方には、後期型から加わった2列シート仕様のRSTがおすすめ。3列目を廃したことで実現した軽量化による優れた加速性能とサスペンションの専用チューニングによりさらなるリニアなハンドリングを実現している。

平均中古価格は約34万円。
たとえば「ストリーム 2.0 RSZ 2007年式、走行 3万1000kmで車両本体価格34万円」というようなものがある。
ただし2.0ℓモデルは、1.8ℓモデルより比較的相場価格が高いので注意が必要だ。

詳細スペック:RSZ(2.0ℓ)

全長×全幅×全高(㎜)=4570×1695×1545
ホイールベース(㎜)=2740
エンジン:2.0ℓ 水冷直列4気筒SOHC16バルブ
駆動:FF
最高出力:150ps(110kW)/6200rpm
最大トルク:19.4kg・m(190N・m)/4200rpm
使用燃料:無鉛レギュラーガソリン
トランスミッション:CVT
車重(kg):1770
新車価格:272万円
※2003年発売当時のスペック

4代目ホンダ・オデッセイ ロールーフミニバンの代名詞!低重心の走りが魅力

写真は前期型

ホンダ・オデッセイは1994年に初代が登場。大ヒットを記録し、ミニバンブームの火付け役となり、背の低いミニバンの代名詞とも呼べる存在となった。今回紹介する4代目モデルは、乗る人のこころをときめかせる「感性クオリティ」をコンセプトに「人とクルマの一体感」「全席の爽快感」「独自の存在感」を高次元で融合しており、見て、乗って、走って、あらゆるシーンで、人のこころに響く気持ちよさを目指して開発された。一目でスポーティと言えるそのスタイリングは魅力のひとつ。フロントノーズからルーフエンドまでワンモーションで描かれた伸びやかなサイドシルエットとシャープでスポーティなフロントデザインはミニバンというよりステーションワゴンに近い。またエクシーガ同様、決して広くはないが見た目以上に3列目が使える。

エンジンは全車に2.4ℓ DOHC i-VTECエンジンを採用。グレードは標準モデルとスポーツグレードのアブソルートに大きく分けることができる。スポーツミニバンとしておすすめはアブソルート。標準モデルがCVT(FF)なのに対し、アブソルートは5速AT+パドルシフトが採用されている。最高出力は標準モデルより33ps強力な206psを発生する。走り出しからすぐに感じるのは加速のスムーズさ。気持ちの良いエンジン音もしっかりと聞こえてくる。またハンドリングも抜群に良い。バランスの良い旋回感は他のミニバンにはない魅力だ。またゆったり走るならノーマルモデルもおすすめ。こちらのエンジンは173psを発生しアブソルートには劣るものの、力不足を感じることはなく、タイヤもインチダウンされているので道路からの突き上げが少なく滑らかな乗り味が心地よい。

平均中古価格は47万円。
たとえばアブソルートだと、
「オデッセイ 2.4アブソルート 2009年式、走行5万4000kmで車両本体価64万円」というようなモデルが比較的簡単に見つけることができる。アブソルートは状態の近い標準モデルよりも20万円ほど高い印象だ。
ミニバン最高のハンドリングを楽しむならこのモデルが一番だ。 

詳細スペック:アブソルート

全長×全幅×全高(㎜)=4800×1800×1545
ホイールベース(㎜)=2830
エンジン:2.4ℓ 水冷直列4気筒DOHC16バルブ
駆動:FF
最高出力:206ps(151kW)/7000rpm
最大トルク:23.7kgm(232Nm)/4300rpm
使用燃料:無鉛プレミアムガソリン
トランスミッション:5AT
車重(kg):1630
新車価格:289万円
※2008年発売当時のスペック

今回は70万円で狙える走りが楽しいホンダのミニバンを紹介した。このようにホンダのミニバンには、走りもしっかり楽しめるモデルが多い。ぜひ好みにあった楽しい一台を見つけていただきたい。

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