GRカローラ RZ&モリゾウエディションのスタイリングを詳密チェック!

軽量化のため後席を撤去! GRカローラ「モリゾウエディション」の本気度を写真で解説

6月1日に「GRカローラ」の日本仕様である「GRカローラ RZ」と、走りの性能を追求した「GRカローラ モリゾウエディション」が公開された。通常のカローラと一線を画すスポーツカーとして仕立てられたマシンの大胆なスタイリングを見てゆこう。
PHOTO:中野幸次/トヨタ自動車

カローラシリーズの新しいスポーツカーが誕生

「GRカローラ」の日本仕様である「GRカローラ RZ」と、さらに性能を追求した2シーターモデルの「GRカローラ モリゾウエディション」は、カローラの名を冠しているが、通常のカローラのイメージを見事に覆すスポーツカーだ。

マスタードライバーである「モリゾウ」こと豊田章男社長を中心に開発を進め、「モータースポーツを起点とした、もっといいクルマづくり」を実践し鍛え上げた車両は、豊田社長が求めた「お客様を魅了する野生味」を兼ね備えたカローラへと仕上がっている。
ここでは、そんなカローラシリーズの新たなピースとなる「GRカローラ RZ」と「GRカローラ モリゾウエディション」の細部をチェックしていこう。

都内で開催された先行発表会で撮影された写真で内外装のスタイリングを見ていこう。

GRヤリスのエンジンを強化して最高出力は304psに!

「GRカローラ RZ」のエンジンは、GRヤリスが搭載する、直列3気筒1.6ℓターボ「G16E-GTS」型エンジンをさらに強化して搭載。最高出力304ps/6500rpm、最大トルク370Nm/3000-5550rpmを発生する。GRヤリスのエンジンの弱点を研究し高出力化を図った結果、272psから32psアップし、GRヤリスより車重の重いにも関わらず、鋭い加速感を実現している。トランスミッションは6速MTのみで、駆動方式はGRヤリス同様にスポーツ4WDシステム「GR-FOUR」を採用している。

ボディサイズは4410×1850×1480mm(全長×全幅×全高)と、カローラスポーツと比較し、フロントフェンダー・リアフェンダーともに30mm拡大している。
また、高出力化されたエンジンの高い排圧を逃がすため3本出しマフラーを採用。3本目のマフラーは高回転時とアイドリング時のみ開放されるよう制御されている。

ボディはカローラスポーツと比較し、フロントフェンダー・リアフェンダーともに30mm拡大している。
リヤフェンダーの勇ましく張り出した姿が本気度を感じさせるスタイリング。
「RZ」はリヤシートを装備。日常使いにも問題ない。
シートにはレッドのステッチが入る。
エンジンの高い排圧を逃がす3本出しマフラー。3本目のマフラーは高回転時とアイドリング時のみ開放される仕組み。
タイヤサイズは235/40R18 ADVAN APEX V601
トヨタの下山工場で高精度に組み上げられたエンジンには、ブロック側面に「GR SHIMOYAMA 匠」のエンブレムが装着される。
1.6ℓ直3ターボ「G16E-GTS」型エンジン。最高出力304ps/6500rpm、最大トルク370Nm/3000-5550rpm
ボンネットにはクーリングのための給気口を備える。
街乗り時に給気口から雨水などが入らないよう、裏側から黒い蓋をすることができる。

「モリゾウエディション」はサーキットでも戦えるスペック

「GRカローラ モリゾウエディション」はその名からも分かるように、マスタードライバーの「モリゾウ」こと豊田章男社長が自ら試作車のステアリングを握り、自身が強くこだわる「お客さまを魅了する野性味」を追求したグレードだ。

徹底した軽量化、エンジンのトルクアップ、トランスミッションのギア比最適化による動力性能の向上、モノチューブアブソーバーやハイパフォーマンスタイヤの採用など、サーキットでも十分に楽しめるスポーツカーに仕上がっている。

軽量化においては、ベースとなる「GRカローラ」からリヤシートを撤去し、約30kgの軽量化を実現。後席補強ブレースを装備しボディ剛性を強化しつつも、サーキット用のタイヤ4本を収納できるスペースを確保。乗車定員は2名となる。
また、ボディ剛性強化のために構造用接着剤をベース車に対し3.3m追加し、合計6mも塗布している。エンジンは最大トルクを370Nmから400Nmに引き上げ、中回転域のトルクを高めて鋭い加速を実現している

展示車両は「GRカローラ モリゾウエディション」専用色のマットスチールでカラーリングされている。
「モリゾウエディション」は「RZ」より全高が5mm低くなっている。
ホールド性の高いバケットシートを採用。
スウェード巻ステアリングやシフトノブなど、レーシーな雰囲気のコックピットとなっている。
ホールにはTOYOTA GAZOO Racingのロゴが入る。タイヤサイズは245/40ZR18 MICHELIN PILOT SPORT CUP 2
サスペンションにはモノチューブアブソーバーを採用し旋回性能を高めている。
後席を撤去した空間にはサーキット用のタイヤ4本を収納できるスペースを確保している。
軽量化のためにリヤシートを撤去し、約30kgの軽量化を実現。後席に補強ブレースを装備しボディ剛性を強化。乗車定員は2名となる。
車両の開発にはレーシングドライバーの石浦宏明選手も参加し、レーシングカーの開発をするかの如く、妥協のない車両開発を進めていった。
フロントウインドウ助手席側には「モリゾウ」のサインがプリントされている。

「RZ」は2022年の秋頃から発売開始。「モリゾウエディション」は台数限定販売

発売時期については、「GRカローラ RZ」は2022年の秋頃に全国のトヨタディーラーで発売予定。一方の「GRカローラ モリゾウエディション」は台数限定販売のため、秋頃の予約抽選を行い、冬頃から全国の「GR Garage」にて台数限定で発売される予定。現時点での価格は2車種とも未定となっている。

豊田章男社長が初めて自腹で買ったクルマだという「四代目 カローラ 1600GT」
会場には偽装カラーリングを施した開発車両も展示されていた。
開発車両のラゲッジには各種走行データを取り込むための装置が積まれている。
開発車両のコックピット。限界まで攻めた走りをするため強固なロールゲージが装備されている。
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